巨大なタヌキがお出迎え!滋賀県信楽町で陶器めぐりを楽しもう

巨大なタヌキがお出迎え!滋賀県信楽町で陶器めぐりを楽しもう

更新日:2023/09/12 17:17

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員
信楽焼といえば、中世以来の伝統を持つ「日本六古窯」の一つとして、陶芸愛好家のあいだではよく知られた存在。現在も信楽焼の本場である滋賀県甲賀市信楽町は陶器の街として、多くの観光客でにぎわっています。とりわけ、大小さまざまなタヌキの置物は訪れるものの目を楽しませてくれますよ。今回は巨大なタヌキの置物から珍しいものまで、さまざまな信楽焼をご紹介し、信楽町で陶器めぐりを楽しんでみましょう。

観光客をお出迎え!巨大なタヌキの置物

観光客をお出迎え!巨大なタヌキの置物

写真:乾口 達司

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信楽焼の本場は、滋賀県甲賀市信楽町。陶芸に必要不可欠な良質の陶土が採取されることから、中世以来、多くの焼きものが製作されてきました。現在は瀬戸焼・常滑焼・越前焼・丹波焼・備前焼と並ぶ「日本六古窯」の一つとして、陶芸愛好家のあいだで親しまれています。

信楽焼で一般に知られているものといえば、やはりタヌキの置物!町内をめぐると、おびただしい数のタヌキの置物を見かけます。ご覧のように、あっと驚くほど巨大なタヌキもいます。写真はコタニ陶器の店頭に屹立するタヌキですが、こんな巨大なタヌキまでいるとは、信楽焼、恐るべしです。

<コタニ陶器の基本情報>
住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1248-1
電話番号:0748-82-2201
アクセス:信楽高原鐵道「信楽駅」より徒歩約5分

観光客をお出迎え!巨大なタヌキの置物

写真:乾口 達司

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こちらはうどん店の「狸家分福」。巨大なタヌキが寝そべっています。しかも、こちらのお店、このタヌキの内部で店舗が営業しているのです。タヌキの体内でうどんを食べるなんて、何ともシュールな体験ですね。

<狸家分福の基本情報>
住所:滋賀県甲賀市信楽町西459
電話番号:0748-82-2828
営業時間:11:00〜17:00
定休日:毎週木曜日
アクセス:信楽高原鐵道「信楽駅」より徒歩約15分

大小無数のタヌキたち

大小無数のタヌキたち

写真:乾口 達司

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写真は山上陶器店の巨大タヌキ。国道422号線を使って西方から信楽町に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、こちらのタヌキです。

他の店舗の巨大タヌキに比べて、ほっそりしているのが特徴です。

大小無数のタヌキたち

写真:乾口 達司

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山上陶器店の敷地には複数の巨大タヌキが安置されていますが、こちらの色彩は奇抜!何ともシュールな光景ですね。

大小無数のタヌキたち

写真:乾口 達司

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もちろん、小さなタヌキも健在。そのおびただしい数に圧倒されること、間違いありません。

タヌキ以外の焼きもの

タヌキ以外の焼きもの

写真:乾口 達司

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巨大といえば、こちらの花瓶も圧巻。高さが5メートルもあります。しかし、この花瓶を使って、いったい何を生けようというのでしょうか。『ガリヴァー旅行記』の世界そのものですね。

タヌキ以外の焼きもの

写真:乾口 達司

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「タヌキ」は「他を抜く」という言葉に通じることから、商売繁盛の縁起物として、特に商売をいとなんでいる方に求められます。

しかし、タヌキだけが縁起ものではありません。タヌキと一緒に居並ぶこちらの七福神も同様。信楽では、こういったさまざまな縁起ものが販売されているのです。

タヌキ以外の焼きもの

写真:乾口 達司

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ご覧のような、大型の水鉢などもあります。もちろん、日用雑器も数多く販売されているため、興味のある方は店内を見てまわりましょう。

<山上陶器の基本情報>
住所:滋賀県甲賀市信楽町柞原170
電話番号:0748-82-0770
営業時間:9:00〜17:00
定休日:なし(年中無休)
アクセス:信楽高原鐵道「信楽駅」より徒歩約30分

タヌキ以前の主力商品である火鉢や狛犬

タヌキ以前の主力商品である火鉢や狛犬

写真:乾口 達司

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しかし、タヌキの置物、実はそれほど長い歴史を有した焼きものではないのです。タヌキの置物は特に戦後になってから大々的に販売され、信楽焼の代名詞というべき地位に就いたのです。では、それ以前の主力商品とはいったい何だったのでしょうか。その答えは信楽焼の情報発信基地というべき「滋賀県立陶芸の森」を訪れると、わかります。

写真は敷地に並べられた火鉢。そうなんです。この火鉢こそ、信楽焼におけるかつての主力商品だったのです。昭和前期の最盛期には、全国シェアの9割を占めていたほど。いまではほとんど使われなくなった火鉢が信楽焼の代名詞であったこと、ご存知でした?

<滋賀県立陶芸の森の基本情報>
住所:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7
電話番号:0748-83-0909
アクセス:信楽高原鐵道「信楽駅」より徒歩約10分

タヌキ以前の主力商品である火鉢や狛犬

写真:乾口 達司

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写真は街中に鎮座する新宮神社の狛犬。狛犬もまた陶器製です。

タヌキ以前の主力商品である火鉢や狛犬

写真:乾口 達司

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新宮神社門前の道標もまた陶器で作られています。さすがは焼きものの街・信楽ですね。

ろくろをデザインしたプレート

ろくろをデザインしたプレート

写真:乾口 達司

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新宮神社に沿うようにのびる道路には、ご覧のように、焼きものを作る際に使うろくろをデザインしたプレートがしつらえられています。こちらのプレートに沿って、焼きものめぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ろくろをデザインしたプレート

写真:乾口 達司

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プレートに沿って散策すると、ご覧のような陶器製の筒を並べたものも見られます。街中に溶け込むようにして点在する信楽焼を探してみるのも楽しいですね。

信楽焼を求めて街を散策しよう!

信楽焼がいかに多彩な造型と魅力をそなえた陶器であるか、おわかりいただけたでしょうか。巨大なタヌキに圧倒されるのもよし、普段使いの日用雑器を買い求めるのもよし。おのおのの目的で信楽焼の街・信楽をめぐってみてください。

2023年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2022/06/25 訪問

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