写真:乾口 達司
地図を見る霊山寺は奈良県奈良市にある寺院。寺伝によると、霊山寺の創建のきっかけは、聖武天皇の皇女・阿倍内親王(のちの孝謙天皇)が病に苦しんでいた折、かつて鼻高仙人と呼ばれた小野妹子の子・小野富人が枕元に立ち、薬師如来の霊験を語ったことにちなみます。その後、行基やインド僧・菩提僊那によって寺院としての体裁が整えられ、現在にいたっています。
写真は境内の入口に立つ鳥居。お寺さんに鳥居があることを不思議に思う方もいらっしゃるでしょうが、これは境内の奥にある奥之院・大辯才天堂への入口に当たることを示したもの。現在は寺院建築のほかに温泉施設やゴルフ練習場まで完備された総合的な寺院として、異彩を放っています。
写真:乾口 達司
地図を見る「秋薔薇と秘仏宝物展」という行事名にもあるように、普段、なかなかお目にかかれない貴重な宝物が一般公開されているのは、その特色の一つ。
秘仏や宝物の公開はこちらの本堂でおこなわれます。本堂は入母屋造・本瓦葺の大型の仏堂で、鎌倉時代の再建。和様仏堂の代表的な遺構として、国宝となっています。
公開されている寺宝のうち、ぜひご覧いただきたいのが、秘仏本尊の薬師三尊像。国の重要文化財です。薬師三尊像は「秋薔薇と秘仏宝物展」の期間中と正月三が日しか拝観できない仏さまなので、この機会に拝観してください。
写真:乾口 達司
地図を見る堂内の寺宝を拝観した後は、本堂もじっくり見てみましょう。ご覧のように、外部には蔀戸などが取り付けられていることが、おわかりになるはず。
古建築に興味のある方はぜひご覧ください。
写真:乾口 達司
地図を見る「秋薔薇と秘仏宝物展」のもう一つの見どころは、境内の一角にある薔薇園。期間中、園内では、秋に咲くたくさんの薔薇の花を見ることができます。
写真:乾口 達司
地図を見る薔薇園の奥には、喫茶コーナーとして店舗を構える「プリエール」まであります。お茶を飲みながら、ゆっくり秋薔薇を愛でてみてはいかがでしょうか。
写真:乾口 達司
地図を見る霊山寺の薔薇園の特徴としては、世界各地の薔薇を移植していることが挙げられます。たとえば、こちらはアメリカを作出国とする「ニューカリーナ」という品種です。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらはフランスの「ピース」。よく見ると、花弁が黄色一色ではなく、部分的にピンクも混じっているのが、ご覧いただけるでしょう。これがピースの特徴です。
写真:乾口 達司
地図を見る「マダム・ヴィオレ」は青紫系の品種。色とりどりの秋薔薇を楽しめるのは、嬉しい限りですね。
写真:乾口 達司
地図を見る時節柄、境内では紅葉がはじまっています。そうなんです。「秋薔薇と秘仏宝物展」の隠れた魅力は、境内の紅葉もあわせて見られる点にあります。
紅葉もあわせて楽しむのであれば、11月に入ってから参拝することをおすすめします。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは本堂前の光景。西陽が差し込む時間帯になると、ご覧のように、紅葉とお堂とのコントラストも強くなります。
霊山寺の境内は矢田丘陵を背にして東向きに広がっているため、あまり遅い時間になると、太陽は矢田丘陵の西に隠れてしまい、薄暗くなってしまいます。西陽に照らされた紅葉を見るのであれば、午後3時くらいを目途に参拝しましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る広い境内では、いたるところで紅葉が見られます。苔むした石垣とあざやかな紅葉との対比も風情がありますね。
「秋薔薇と秘仏宝物展」がいかに多面的な魅力に富んだ行事であるか、おわかりいただけたでしょうか。貴重な古建築や仏像、宝物を鑑賞するのもよし、秋薔薇を愛でるのもよし、紅葉を堪能するのもよし。おのおのの目的にあわせて秋の霊山寺にお参りください。
2024年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/6更新)
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