写真:Hiroko Oji
地図を見るオランダ南西部の南ホランド州で、一番はじめに市の資格が与えられた町がドルドレヒト。いくつもの川の合流地点という立地の良さから昔から重要な貿易港として繁栄してきました。
この町の旧市街を取り囲む運河にはカラフルなヨットやボートが浮かび、両側にはドルドレヒトの歴史を物語る古い館や倉庫が建ち並んでいます。そのうちの一軒の館がファン・ハイン博物館。1729年に建てられた白い窓枠がある煉瓦造りの歴史的建造物です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る入り口を入った所にチケットブースがありますので、こちらでチケットを購入。簡単な見学順路など説明してくれます。また、この博物館だけのチケットやお得な3館共通券などもありますので、お時間の都合に合わせて選んでくださいね。
写真:Hiroko Oji
地図を見るそばにはカフェスペースがありますので、見学後こちらでゆっくり一休みすることもお薦めです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこの邸宅には1864年からシモン・ファン・ハインという銀行家が住んでいました。彼は幼い頃から歴史に興味があり、母親の手助けもあって歴史の版画を収集し始めました。またアートコレクターでもあったため、工芸品や船の模型、芸術品、銀製品や陶器、アンティーク家具などが残されています。
邸宅内にはいくつもの豪華な内装の部屋が用意され、様々な招待客をもてなしていました。このガーデンルームでは趣味のチェスを楽しんだり、庭の眺めを楽しんだり、室内に置かれたピアノを弾いたり・・・ゆとりのある暮らしぶりが思い描けます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこちらは当時を再現したダイニングルーム。豪華な装飾がありながら暗い空間です。当時の照明は燃料代が高く貴重でした。1850年頃まで照明はろうそくと石油ランプが使われていました。やがてガス灯が利用されるようになりましたが、ガスパイプラインをひくにはかなりの投資となるため、裕福な家庭のみ。
ファン・ハイン邸もガス灯を設置しましたが、ダイニングルームにはなく、食事はろうそくや石油ランプの光の下で行われていたのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る執務室も重厚感あるカーペットや調度品、陶器や銀器、壁面装飾で満たされています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る大広間には壁一面を覆う重厚感あふれるタペストリーが掲げられ、素晴らしい装飾の暖炉も備えられています。まるでお城で舞踏会に利用されそうな雰囲気を感じます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るシモンはライデンで法律を学び弁護士としての顔も持っており、「ローマ法と現代法」の博士号を得たほど。また版画コレクションは30000以上にも上り、その研究にも熱心だったため、その書斎にはぎっしりと蔵書が並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る寝室もいくつか公開されており、お城でも見られるような天蓋付きベッドや陶器製のストーブなども設置されています。
その他にも、天井一面にフレスコ画が描かれた部屋やオイルランプの照明がある猫脚付きのバスタブの設置されたバスルーム、ベルベットで覆われた椅子やベンチが置かれたサロン、廊下の一角にある白とブルーのタイルが壁面を埋めるトイレなども興味深いものがあります。
このような豪華な部屋ばかりでなく、階段を上っていくと仕用人たちが使用していた素っ気ない作業部屋や寝室なども当時のまま残されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る階段を上り切った屋根裏部屋では、ドールハウスやおもちゃコレクションを見ることができます。
ここは、オランダで最も古いおもちゃコレクションの一つとされていて、ファン・ハインの生きた時代の道具や家具、衣類などがミニチュアとなって展示されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る古いおもちゃはドイツのハルツ山地から来ており、何世紀にもわたって職人による手作業で仕上げられたものばかり。細かい作業の集大成がここで見られるのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る列車や馬車、蒸気機関車、人や動物、食器類、ランタン、屋外に設置されるような回転ブランコやメリーゴーランド、民族衣装を身に着けた人々、ドールハウスなど多種多様なおもちゃを見ることができます。
ドルドレヒトは日本人にとってはなじみの薄い町で、しかもファン・ハイン博物館は港に面して建つ歴史的建造物のうちの一つに入る目立たない存在。ここまで足を延ばす人は少ないかもしれません。が、一旦館内に入ると、そこはヨーロッパの古城で見るような重厚で豪華な装飾のお部屋がいくつもあり、なかなかの見応え!近くの世界遺産であるキンデルダイクを訪問したついでに、ぜひドルドレヒトの町へも足をお運びくださいね。
住所:Nieuwe Haven 29/30, 3311 AP Dordrecht
電話番号:+31-78-770-8708
開館時間:11:00〜17:00
休館日:月曜日
2023年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/12/3更新)
- 広告 -