写真:モノホシ ダン
地図を見る等彌神社の創建・由緒は詳らかではありませんが、社伝によると元々は鳥見山の山中に鎮座していました。ところが、平安時代の1112年(天永3年)の山崩れで社殿が埋没したため現在の場所に遷座したと伝わります。
写真の「一の鳥居」は、2015年(平成27年)の伊勢神宮の第62回式年遷宮の際に、内宮正殿の最も近くにあった中重鳥居(なかのえのとりい)を譲り受けたもので神格の高さが窺えます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る境内には、上津尾社、下津尾社という2つの主な社殿のほかに、8社(弓張・恵比須・金毘羅・黒龍・稲荷・猿田彦・愛宕・桃神)の境内社および桜井市護國神社が鎮座しています。
境内に入ってすぐの場所には、大きなモミジが真っ赤に色づき、平べったい顔をした愛嬌のある狛犬とともに、参拝者を出迎えてくれます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る社務所の横にある「桃神池」では、水面に映り込む“逆さモミジ”が有名です。またこの池は、夏は池面に浮かぶ梅花藻が可憐な花を咲かせます。
ほかに池には、桃神社があり桃の神様である意富加牟豆美命(おほかむづみのみこと)が祀られています。
『古事記』には、桃が黄泉軍と雷神を退散させたという逸話があり、故に桃は邪気や厄を祓う象徴とされていて、非常に縁起の良い果物とされています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る約160基の石燈籠が並ぶ荘厳な参道を進んで行くと、百度石を境に道が二手に分かれています。左手が表参道、右手が裏参道と呼ばれています。
そして上津尾社の裏参道の鳥居の横には、可愛らしい「子取りの狛犬」が座しています。等彌神社には、赤い涎掛けをした多くの狛犬がいますが、子供が親の足元にじゃれつく狛犬はとくに人気があります。
写真:モノホシ ダン
地図を見る本殿にあたる「上津尾社」の社殿には、大日霊貴命(天照皇大神)がお祀りされています。拝殿は銅板葺の平入入母屋造で、正面に千鳥破風が設けられています。現在の拝殿は、1924年(大正13年)に新設されたものです。
紅葉シーズンには、拝殿の左右の艶やかなモミジとのコントラストが見事です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るほかに拝殿の見どころとしては、拝殿幕に描かれている金鵄(きんし)が。金鵄とは、神武天皇が大和の有力豪族、長髄彦 (ながすねひこ) を征伐したとき、天皇の弓の先に止まり、敵の目をくらませ味方を勝利に導いたという金色のトビのことです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る先述しましたが、上津尾社と対をなすもう一つの神社が、境内下方に鎮座する「下津尾社」です。場所は、猿田彦大神社の向かい側、参道の石垣上に玉垣で囲われた空間があり、ここが下津尾社になります。
さらに下津尾社は、右殿の八幡社と左殿の春日社からなり、八幡社には神武天皇と品陀和気命(ほんだわけのみこと)、春日社には高皇産霊神(たかむすびのかみ)と天児屋根命(あめのこやねのみこと)をそれぞれお祀りしています。
写真:モノホシ ダン
地図を見るところで、等彌神社の境内からは、かつて社殿が鎮座していた場所であり、日本国建国の聖地ともいえる鳥見山(標高245m)へ登ることができます。所要時間は、往復約1時間です。
上津尾社から表参道の石段を下りたところに広場があり、「鳥見山霊畤」と刻まれた標柱が立っていてそこが登山道の入口です。
霊畤(れいじ)とは、「まつりのにわ」という意味で、橿原宮で即位した初代天皇の神武天皇が、日本で初めて大嘗祭(だいじょうさい)を行った場所です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまたこの登山道は、「鳥見稲荷神社」の入口ともなっており、途中、霊畤拝所、庭殿、白庭等を通って山頂へと至ります。
往復2qの散策路は、春の新緑や秋の紅葉など四季折々の自然を満喫できます。興味のある方は、鳥見山霊畤のハイキングで古代のロマンを味わってみてはいかがでしょうか。
写真:モノホシ ダン
地図を見るなお毎年、紅葉期の等彌神社では「等彌神社 献灯祭」と称し、夜間ライトアップが行われています。期間中は、大道芸やコンサート、和太鼓などのイベントのほかに屋台も出店され、紅葉ライトアップを楽しみながら贅沢な時間を過ごせます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る献灯祭でぜひ見ておきたいのが、桃神池の逆さモミジです。ライトアップ時には、かつてない幻想的な光景が見られます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る献灯祭では、奉納された約500個のぼんぼりが、境内の参道沿いに並べられます。秋の等彌神社で、昼と夜の両方の紅葉を楽しんでください。
<等彌神社 献灯祭の基本情報>
期間:2024年11月20日(水)〜26日(火)
時間:17:00点灯
写真:モノホシ ダン
地図を見る等彌神社のイメージキャラクターでは、「ヤタガラスのご神像」が有名です。江戸時代の1736年(元文元年)に、下津尾社の敷地内にある磐余の松の枯れ株の下から掘り出されたものです。
まるで、土偶のようなミステリアスな姿をした八咫烏(やたがらす)の立像で、本体は御神体として本殿に安置されています。
授与所では、ヤタガラスのご神像のレプリカの見学や「やたちゃん手作り人形」を授かることができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る等彌神社の御朱印は、ユニークなヤタガラスのご神像が押印された楽しいデザインです。ほかにお守りでは、「八咫烏ストラップ」もおすすめです。スピリチュアルなパワースポット、等彌神社で紅葉狩りや鳥見山のハイキングなどで秋の1日を堪能してください、
住所:奈良県桜井市1176
電話番号:0744-42-3377
拝観料:境内自由
アクセス:
JR・近鉄「桜井駅」から徒歩約15分
JR・近鉄「桜井駅」から談山神社行きバスで「神之森町」バス停下車、徒歩約2分
車利用の場合は、専用駐車場利用(等彌神社献灯祭の期間中は桜井市立図書館駐車場も利用可)
2024年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
モノホシ ダン
旅行業に30年以上携わってまいりまして、おもに団体旅行の手配・企画・添乗業務などをおこなってきました。お客様には、次回もご指名いただくために、新規の観光地や、穴場の名所・旧跡めぐりの開拓のため現地への…
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