ちょっとアートにお伊勢さん。伊勢神宮をアートと写真の視点から見てみよう!

| 三重県

| 旅の専門家がお届けするオリジナル旅行ガイドメディア

ちょっとアートにお伊勢さん。伊勢神宮をアートと写真の視点から見てみよう!

ちょっとアートにお伊勢さん。伊勢神宮をアートと写真の視点から見てみよう!

更新日:2014/07/12 17:09

タケモト スグルのプロフィール写真 タケモト スグル カメラマン、ライター、撮影コンサルタント

伊勢神宮がパワースポットとして定着してもう数年。お参りはもちろん、ご利益を得た方も少なくないかもしれません。ここではちょっと趣向を変え、アートと写真という視点から、お伊勢さんの魅力に迫りたいと思います。

日本美術の宝庫 神宮美術館

日本美術の宝庫 神宮美術館

写真:タケモト スグル

地図を見る

伊勢神宮といえば内宮(ないくう, 駅よりバス約20分)そして外宮(げくう, 駅より徒歩7分)です。内宮外宮のお参りなくしてお伊勢さんを語る事はできません。そこで、内宮外宮は前提としつつも、1日でまわることのできるスポットとして神宮美術館をご紹介します。

神宮美術館は、その名の通り伊勢神宮にまつわる美術品を収めた博物館です。式年遷宮奉賛として奉納された絵画・彫刻・書・工芸品などが展示されています(ご近所の神宮徴古館には御装束・神宝・史料などが展示されています)。

この奉納された美術品が特別です。一般の方から奉納された品というわけではなく、時代時代を代表する芸術家・工芸家により作品が奉納されています。人間国宝、文化勲章受章者、文化功労者etc・・・当然、逸品揃いです。分野は、日本画・洋画・彫刻・蒔絵・彫金・鋳金・人形・焼物など広範囲にわたっています。

作品の主題も広範囲です。神聖で無垢なイメージのある神宮ですが、行事や神、奉納物(果物・花など)を描いたものよりも、風景・動物そして、オトコを知っていそうな悩ましい裸婦の方が目立ちます。日本の文化や技をテーマとした一大美術館の展覧会といった展開です。見応えのある作品の数々がそこにはあります。

巨匠の手による建築物群

巨匠の手による建築物群

写真:タケモト スグル

地図を見る

伊勢神宮は建築物もポイントです。巨匠たちの手掛けた建築物が幾つもあります。

まずは神宮美術館。設計は大江宏(おおえひろし)です。大正から昭和を代表する建築家のひとりで、乃木神社、乃木會館、国立能楽堂、平櫛田中彫刻美術館、法政大学55・58年館、等々を手掛けています。内宮の伊勢神宮内宮神楽殿も大江宏の作品です。

次に神宮徴古館(じんぐうちょうこかん)。設計は片山東熊(かたやまとうくま)です。元奇兵隊員、ジョサイヤ・コンドル最初の弟子という経歴を持ちます。手掛けた作品は、国宝 赤坂迎賓館、東京国立博物館表慶館、京都国立博物館、奈良国立博物館、鳥取 仁風閣(じんぷうかく)等、国宝・重要文化財だらけです。ご近所の神宮農業館も手掛けています。

建物ではありませんが、神宮徴古館の前庭も巨匠の手によるものです。手掛けたのは市川之雄(いちかわゆきお)。明治大正期の造園家です。他には、赤坂璃宮庭園、京都御苑改修、葉山御用邸大改築、新宿御苑築造、等々を手掛けています。

現代の建築家の作品もあります。外宮の入口近くに建つ せんぐう館です。設計は栗生明(くりゅうあきら)。植村直己冒険館、平等院鳳翔館、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館、岡崎市美術博物館などを手掛けた受賞歴多数の建築家です。

この通り、素通りはしたくない多くの建築物が伊勢神宮にはあります。

思わず写したくなる緑色

思わず写したくなる緑色

写真:タケモト スグル

地図を見る

写真を撮るという視点に立つと、見逃したくないのが大地、特に「緑」です。

大変広大な敷地を持つ内宮と外宮ですが、その大半は森です。森の中にひっそりと御正殿(ごしょうでん)や鳥居などが建っています。それらは素材が木だからという事だけではなく、造りや存在そのものが自然です。人間という動物が作った巣という感じさえします。

それらを生み出したのは大地や水、光や緑です。特に「緑」はずっと身を包みます。力そのものを発するのは大地だと思いますが、心をほぐし、受け入れやすくしてくれるのはきっと緑です。

では、その緑が写真に収めたくなるほど魅力を放つ時とはどのような時なのでしょうか? 幾つもありますが、ひとつ挙げるならば光を受けている時でしょう。光を力に変える為に生まれた色なので、光を受けると魅力的に輝きます。見るに美しく、撮るに易しい輝きです。撮影にあたっては特に2点を意識してみてください。

1つは「逆光に目を向けよ」です。
よく「逆光だから」と立ち位置を変える光景を見かけます。確かに失敗写真が生まれる可能性のある立ち位置ですが、必ず避けるというのはもう昔のことです。今は撮影の成否が分からないフィルムカメラの時代ではありません。逆光の時こそ印象的な写真が生まれるという意識も大事です。
特に緑には効果的で、無色な光が緑に輝きます。木々に包まれたら光の方向に目を向けてみて下さい。宝石のように鮮やかに輝く姿を見出すことができるはずです。まずはその感動のままに1枚撮影してみてください。

そこでもう1つ、「露出補正で輝きを調節せよ」です。
画面に光が入る際、その強さや面積によって適正な露出(明るさ)は微妙に変わります。カメラの測光機能(明るさを測る機能)はかなり優秀ながら、逆光の際は思い通りにならないことも少なくありません。最初に撮った1枚はいかがでしょうか? 思っていた明るさではないならば「露出補正」機能を使いましょう。

一眼レフカメラの場合は、シャッターボタンの近くなどに露出補正ボタンがあります。そのボタンを押しながらダイヤルを動かすと、露出補正(明るさの調整)ができます。+1EV、+2EVなどと表示が変われば明るさが変更されている証拠です。プラス方向に調整すれば先に撮った写真よりも全体が明るくなります。
ミラーレスカメラの場合は、機種によって露出補正の方法が違います。一眼レフカメラと同じ方法の機種もありますし、コンパクトカメラのような方法を採る機種もあります。詳しくは説明書をご覧下さい。
コンパクトカメラの場合は、多くの機種には露出補正ボタンはなく、本体背面の「+/-」ボタンで明るさを調整します。一眼レフに比べて各種調整が難しいカメラですが試してみてください。

なお、本当はこの時に試したいのが「測光モードの変更」です。マルチパターン測光(評価測光)からスポット測光へ切り替える事で、逆光時でも適正な露出が得やすくなります。ただ、ややこしいことに加えて他の写真の失敗を招きやすいので、ここでは露出補正を紹介する事にしました。カメラに慣れてきた際には、測光モードの変更にもチャレンジしてみてください。

外宮内宮におけるカメラの感度については、以下の設定をお勧めします。
・ISO1600〜800(晴天時)
・ISO3200〜1600(曇天時)
高めの感度の為、ノイズが発生したり高精細感が若干失われるかもしれませんが、それらの問題よりも手ブレのほうが見苦しいので、この設定をお勧めにしました。お好みで変更して下さい。

心の刺激

輝く緑について触れましたが、お伊勢さんで思うところは人それぞれでしょう。感じたことを大切に、心に刺激をもたらしたものを是非に写真に残して頂ければと思います。

心の刺激

写真:タケモト スグル

地図を見る

おはらい町に射す夕陽

おはらい町に射す夕陽

写真:タケモト スグル

地図を見る

おはらい町は、内宮の入口近くの観光名所です。五十鈴川(いすずがわ)沿いに商店が所狭しと軒を連ねます。石畳と風情ある町並みが写真に楽しいスポットです。

写真には夕刻をオススメします。古い町並みと陰る光がよく合うためです。次々に閉まるお店に急かされはしますが、お気に入りの1枚は生まれやすいはずです。

ただし、お伊勢さんを語るに外せない「赤福」の売り切れと閉店には注意して下さい。本店の営業は5:00〜17:00と案外早い閉店時間ですし、売り切れもあり得ます。撮りたい気持ちはほどほどに目的地へ向かう勇気も時には必要かもしれません。

おわりに

パワースポットとして知られる伊勢神宮も、視点を変えればアートスポットであり撮影スポットです。パワーを胸に、カメラをその手に。新たな感動が得られますことを心からお祈りしております。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/05/23 訪問

- PR -

条件を指定して検索

トラベルjp<たびねす>

トップページへ戻る

トラベルjpで一緒に働きませんか? 旅行ガイド編集部では運用サポートスタッフを募集中です!

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ