写真:モノホシ ダン
地図を見るJR三郷駅近くにある龍田大社は、今から約2100年前の崇神天皇の時代、風水害で凶作が続いた際に、天皇が夢で風神のお告げを聞いて創建されたと伝わります。御祭神は龍田風神で、廣瀬大社の水神とともに古来より厚く信仰されてきました。
ここでいう「龍田風神」とは、天御柱大神(あめのみはしらのおおかみ)、国御柱大神(くにのみはしらのおおかみ)の2柱のこと。さらに別名を、志那都比古神(しなつひこのかみ)と志那都比売神(しなつひめのかみ)ともいい、一般的に男神と女神と考えられ、陰陽を表すペアの風神様です。
2020年(令和2年)には、日本遺産に認定された『もう、すべらせない!〜龍田古道の心臓部「亀の瀬」を越えてゆけ〜』の構成文化財の一つになりました。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社の鳥居は、風格ある両部鳥居です。扁額には龍田大社ではなく「龍田本宮」の文字が掲げられています。これは、法隆寺近くの龍田神社が「新宮」、龍田大社が「本宮」と呼ばれているからです。
ちなみに龍田神社は、聖徳太子が法隆寺建立の際に、法隆寺の守り神として龍田大社の御分霊をお祀りされた神社です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る広い参道を進み、拝殿前の階段を上がると、左右に古風で表情豊かな狛犬が出迎えてくれます。赤い柵で二方を囲われている中にどっしりと腰を下ろしています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社をもっとも有名にした歴史上の事件が、蒙古襲来時の神風伝説です。
鎌倉時代、モンゴル帝国が2度にわたって日本に攻めてきたいわゆる「元寇」では、日本国内の主要な神社仏閣で蒙古調伏の祈祷が行われました。
このとき「龍田大社の本殿から袋のようなものが飛んでいき、元の船の上で破裂して大風が起こり船団を海に沈めた」という噂が国中に広まりました。こうして“神風”により国難を救った龍田大社は一躍有名になったのです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社の拝殿は、銅板葺きの入母屋造りです。拝殿の二つの柱にはグルグルと、まるで龍のように巻かれた縄があります。
さらに縄をよく見ると、巻き上がる方向が左右、逆になっています。これは“陰陽”のバランスを保っているためです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社の拝殿は四方から風が吹き抜け、じつに開放的です。拝殿から正面に見えるのは祝詞殿で、その奥の赤い鳥居の先が本殿です。本殿正面には、天御柱大神と国御柱大神、その手前の両側には摂社と末社がお祀りされています。
左側の摂社で祀られているのは、龍田比古命(たつたひこのみこと)、龍田比売命(たつたひめのみこと)という2柱で、龍田大社の創建以前からこの地を守護してきた氏神様の夫婦神と考えられています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る拝殿より左側に行くと、白龍神社・龍田恵美須神社・三室稲荷神社の三社がならんでいます。
白龍神社は、縁結び・浄難災難除けの神様です。水を好まれる神様なので柄杓を使い、水掛け不動のように、御石に水をかけて祈願します。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田恵美須神社は、正月の「福男」で有名な西宮神社からお迎えした神様です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る三室稲荷神社は、創建は定かではありませんが、商売繁盛の神様として参拝者が絶えない古社です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るところで、龍田大社の御神紋は、「八重の楓」です。この御神紋には「風の神様のすがすがしい気が、四方八方すべてに行きわたるように」との祈りが込められています。
八重の楓は、境内の風水盤や燈籠など至る所で見ることができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社の御守りでは、「風神護符」がおすすめです。この風神護符は5種類の色から選ぶことができ、ほかに「風神」の文字が描かれた御守りや、龍神様が描かれた御守りなども人気です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る龍田大社の御朱印(右)は、龍の漢字の最終3画の「三」を「テ」で表記したものです。これは「りゅう」と読まず「たつ」と識別するための異字体表記です。
左は、龍田大社から車で20分ほどの距離にある水神を祀る「廣瀬大社」の御朱印。ともに「奉拝」の文字の代わりに、「風神」「水神」と書かれているのが特徴的です。
龍田大社にお参りしたら、廣瀬大社も同時に参拝してみてはいかがでしょうか。
住所:奈良県生駒郡三郷町立野南1-29-1
電話番号:0745-73-1138
アクセス:JR関西本線(大和路線)三郷駅から徒歩約5分。車利用の場合は、専用駐車場利用
2023年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/16更新)
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