紫式部の世界観を五感で触れる大津・石山寺!大河ドラマ館もオープン

紫式部の世界観を五感で触れる大津・石山寺!大河ドラマ館もオープン

更新日:2024/01/30 14:22

浮き草 ゆきんこのプロフィール写真 浮き草 ゆきんこ トラベルライター、プチプラ旅専門家、LCC弾丸トラベラー
2024年の大河ドラマ「光る君へ」の主人公は、平安時代を代表する女流作家のまひろ(紫式部)。代表作「源氏物語」の着想を得たといわれる場所が滋賀県大津市にある石山寺です。寺の境内では、ドラマを感じる映像や衣装などが見られる「大河ドラマ館」、平安時代の「恋」を体感できる企画展「もののあはれ展」、紫式部関連グッズが心くすぐる「石山寺物産館」などがオープンしています。紫式部、源氏物語ファン必見です。

源氏物語の着想を得たといわれている石山寺

源氏物語の着想を得たといわれている石山寺

写真:浮き草 ゆきんこ

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聖武天皇の勅願により、奈良東大寺の別当・良弁僧正により創建された真言宗の大本山 石山寺。

平安時代には京都の清水寺や奈良の長谷寺とともに霊験あらたかな三観音として信仰を集め、多くの貴族や女流文学者たちが参拝する「石山詣」が盛んに行われました。

源氏物語の着想を得たといわれている石山寺

写真:浮き草 ゆきんこ

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中でも、紫式部が「源氏物語」を石山寺参籠中に起筆したという伝説は有名です。

国宝の本堂には紫式部が筆を執ったとされる「源氏の間」があります。中に入って座ることはできませんが、当時と同じ目線で、本堂からの景色を眺めてみると、物語の中にほんの少し入りこめたようなそんな気分にさせてくれます。

源氏物語の着想を得たといわれている石山寺

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紫式部は源氏物語の新しい物語を書くために石山寺に参籠した際、湖面に映える八月十五夜の月を眺めているうちに、物語の情景が脳裏に浮かんだと伝わっています。

その一節が「須磨」と「明石」に活かされたとも言われています。そんなエピソードにちなみ毎年中秋の名月の頃、「秋月祭」を開催。紫式部も眺めたであろう名月が今も楽しめます。

※写真はびわ湖大津プリンスホテルから眺めた満月

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が1月29日からオープン

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が1月29日からオープン

写真:浮き草 ゆきんこ

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そんな紫式部とゆかりの深い石山寺の境内にある明王院にて、「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が1月29日からオープンしました。

キャスト、スタッフの独自インタビューやドラマのメイキング映像などが見られる4Kシアターは必見!ここ、大河ドラマ館でしか見られない貴重なコンテンツです。

また入口には、第4話「五郎の舞姫」で実際にまひろ(紫式部)が着用した衣装を展示。白地の菱型地に下り藤染めの裳は鮮やかで美しく、ずっと眺めていたいほど。近くにはキャストの等身大パネルとのフォトスポットもあります。

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が1月29日からオープン

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今回の大河ドラマの脚本を手掛けている大石静さんと音楽を担当した冬野ユミさんからのコメントも見逃せません。

このドラマをどういう風に見てもらいたいか、脚本家ならではの思い、またメインテーマをピアノ協奏曲にした理由などが語られています。

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が1月29日からオープン

写真:浮き草 ゆきんこ

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まひろ(紫式部)の文学への思いが感じられる小道具なども展示。その横には番組の考証担当が十二単、平安時代の女性の働き方、撮影で使われている“紙”の使い方、考え方を解説したりとここでしか読めない貴重なパネルも。

大河ドラマ館で、それぞれの思いを読んでから、改めてドラマを見ると、よりドラマに没入することができ、視点も変わるはずです。

<光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館の基本情報>
会場:石山寺境内 明王院
開催期間:2024年1月29日(月)〜2025年1月31日(金)
開館時間:9:00〜17:00
料金:大人 600円、小人 300円 ※恋するもののあはれ展も共通
主催:大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会

平安時代の“恋”を体感できる「源氏物語 恋するもののあはれ展」

平安時代の“恋”を体感できる「源氏物語 恋するもののあはれ展」

写真:浮き草 ゆきんこ

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大河ドラマ館だけではありません。隣の世尊院では一風変わった平安時代の恋を体感できる企画展も開催。

「もののあはれ」とは、一言では言い表せない、しみじみとした趣深い感情を表す言葉。「源氏物語」を通して、平安時代の恋を彩った文化をイラストレーター・日菜乃さんによる書下ろしのイラストで紹介しています。

日本伝統家屋の中で見るスタイリッシュなイラストと現代風にアレンジされた語訳は、ちょっと敷居が高いと感じる和歌が読み進めるほどにすっと自分の中に入ってきます。

源氏物語のまた新たな世界観に気づかされます。

平安時代の“恋”を体感できる「源氏物語 恋するもののあはれ展」

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見るだけでなく五感で平安時代を体感できるのも魅力のひとつ。

アーティスト・あたらよによるオリジナル楽曲はポップな中にも切なさ感じる音楽が現代風のイラストとマッチ。不思議な空間にいざなってくれます。

また、平安時代の恋の決め手は、美のセンスということで、恋愛のポイントになった色・香り・花の文化を体験できるコンテンツもあります。

花の世界では、スマホでモニターのQRコードを読み取り、好きな花を選ぶと、おみくじ画像がもらえる特典付き。花は源氏物語にゆかりのある7種が用意されています。

どんな素敵な花がもらえるかわくわくします。

平安時代の“恋”を体感できる「源氏物語 恋するもののあはれ展」

写真:浮き草 ゆきんこ

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色の世界では、平安時代に使われていた色を展示、源氏物語の登場人物をイメージした色カードが持ち帰れます。

香りの世界では、平安時代の代表的な香り「六種の薫物(たきもの)」を解説。さらに、こちらも源氏物語の登場人物をイメージした香り3種が体験できます。

どの香りも奥深く、それぞれの女性たちの光源氏への思いが感じられるような不思議な感覚が味わえるはず。

外にはフラワースポットも。美しくも可憐な花たちを見ているだけで心躍ります。

<源氏物語 恋するもののあはれ展の基本情報>
会場:石山寺境内 世尊院
開催期間:2024年1月29日(月)〜2025年1月31日(金)
開館時間:9:00〜17:00
料金:大人 600円、小人 300円 ※大河ドラマ館も共通

紫式部に関連したお土産なら「石山寺物産館 紫-MURASAKI-」へ

紫式部に関連したお土産なら「石山寺物産館 紫-MURASAKI-」へ

写真:浮き草 ゆきんこ

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紅葉シーズンなどで、お茶席として開放する拾翠園には、期間限定で紫式部や「源氏物語」に関連したお土産や大津の特産品を販売しています。

趣を感じる日本庭園があるのでお目当てのお土産がなくてもちょっと立ち寄って、ゆっくりしてみてはいかがでしょうか。

紫式部に関連したお土産なら「石山寺物産館 紫-MURASAKI-」へ

写真:浮き草 ゆきんこ

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紫式部だけに「紫色」のお菓子や漬物などが多くあります。

中でもおススメなのが、紫式部をイメージした生菓子「紫の華」。見た目にも美しい和菓子は食べるのがもったいないほど。自宅でも紫式部の世界観をゆっくり味わえる一品です。

紫式部に関連したお土産なら「石山寺物産館 紫-MURASAKI-」へ

写真:浮き草 ゆきんこ

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平安時代の雅さが感じられるしおりもおススメ。源氏物語の中で、源氏が紫の上を見初める場面を表しています。

そのほか、大河ドラマ「光る君へ」をイメージした御朱印帳や、十二単をまとった華やかな女性貴族の世界を楽しめる「桜の香りのお線香」、変わり種では源氏物語の3Dペーパーパズルといったものもあります。

見ているだけでも雅な気分になれるお土産が揃っています。

<石山寺物産館 紫-MURASAKI-の基本情報>
場所:石山寺境内 拾翠園
開催期間:2024年1月29日(月)〜2025年1月31日(金)
開館時間:9:00〜17:00

広い境内は他にも見どころ満載

広い境内は他にも見どころ満載

写真:浮き草 ゆきんこ

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石山寺の境内や周辺の瀬田川沿いは他にも見どころがたくさんあり、軽く散歩するにもうってつけ。紫式部供養塔の横には松尾芭蕉の句碑もあります。

「あけぼのはまだむらさきにほととぎす」

「むらさき」と読むと、源氏物語から引用したような印象をうけますが、清少納言の「枕草子」「春は曙。やうやう白くなりゆく山ぎは少しあかりて、紫だちたる雲の、細くたなびきたる。」の「むらさき」「あけぼの」ではないかといわれています。

広い境内は他にも見どころ満載

写真:浮き草 ゆきんこ

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いたるところで見られる巨岩は天然記念物に指定されている石で、水底の石灰岩が花崗岩のマグマに触れ、変質したもの。

上からみても、下からみてもその大きさに驚くばかり。

広い境内は他にも見どころ満載

写真:浮き草 ゆきんこ

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穴をくぐると願い事がひとつ叶うとされるくぐり岩はぜひともくぐりたいパワースポット。かなり狭く低いので、気をつけてくぐってみてください。

花の寺とも呼ばれる石山寺では梅や桜など、四季を通じて花が楽しめるのも魅力です。

(C)石山寺の基本情報

住所:滋賀県大津市石山寺1-1-1
電話番号:077-537-0013
アクセス:
京阪・石山寺駅より徒歩10分
JR石山駅より京阪バスで「石山寺山門前」下車(約10分)
名神高速道路「瀬田西IC」「瀬田東IC」より約10分。有料駐車場あり
入山料:大人 600円、小人 250円

2024年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:大津市産業観光部観光振興課


掲載内容は執筆時点のものです。

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