写真:Hiroko Oji
地図を見るドイツのニュルンベルクは中世以来のおもちゃの町。旧市街の細い石畳の路地をはじめ町中のいたるところに、何百ものおもちゃ会社があり、木製のおもちゃ、ブリキの置物、人形のキッチンやリビング・ショップ、さらにブリキのおもちゃなどが生産され、地の利を活かして他国への輸出も手掛けてきました。現在、ニュルンベルクでは毎年のように世界最大級の国際おもちゃ見本市が開催されています。
このニュルンベルクにある「おもちゃ博物館」は、世界で最も有名なおもちゃ博物館の1つ。1517年に貴族の所有物だった建物で、宝石商が1611年にこの家を購入し建物の正面を再建、1720年頃には出窓が設置されました。第二次世界大戦では大きな打撃を受けましたが、その後数年間で再建され、現在の姿となりました。
写真:Hiroko Oji
地図を見るガラスの三角屋根をした玄関から入るとすぐに受付があり、こちらで入場料を支払います。博物館共通のチケットはこちらで提示するか、持っていなければこちらで購入も可能です。
4階建ての建物内には1,400平方メートルの面積にわたるスペースを確保して、アンティークなものから現代までの世界のおもちゃを展示しています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る受付のある地上階では、この先どんなおもちゃに出会えるのかウキウキした気分になる展示があり、子どもたちの遊ぶスペースやお土産になるおもちゃの展示コーナーも並んでいます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る博物館のコレクションの中心となるのは、リディア&ポールのバイエル夫妻が何十年にもわたって収集してきた約12,000点のおもちゃです。
2階には2人のコレクターである娘リディア・ベイヤー・ジュニアと母親リディア・バイエル・シニアのおもちゃの宝物が展示されています。母親と夫のバイエル夫婦は1920年代にはおもちゃや美術品の収集を始めました。ニュルンベルク育ちの娘は、ヨーロッパのドールハウスに関する博士号を取得し、1962年、両親のコレクションを私立博物館に拡大し、ニュルンベルク市に引き継がれた後、博物館を大幅に拡大しました。
2021年に設置されたこの部屋のキャビネットは、バイエル・コレクションの宝物を保管するための小部屋。バロック様式の木製の天井と羽目板は、1971年に建てられた博物館のオリジナルの家具です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこの階にずらりと並ぶ精巧で芸術品のように美しいドールハウスのキッチンやリビングは必見です!
展示されているドールハウスは、ビーダーマイヤー(※1)からアールヌーボー(※2)、1940年代にわたります。生活様式の変化と共に、ブルジョアの家庭生活が一目瞭然です。
※1:19世紀前半のドイツやオーストリアを中心に、身近で日常的なものに目を向けようとして生まれた市民文化の形態の総称
※2:19世紀末〜20世紀初頭、ヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動で「新しい芸術」の意味
写真:Hiroko Oji
地図を見るキッチンと共にリビングでも、便利に使い勝手良く美しく収納する生活の工夫も垣間見られます。じっと見入っていると、自分がその空間に存在しているかのような感覚におちいってしまい、現代の生活に生かせられる技を見つけるのも楽しくなってきます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るおもちゃ博物館は、世界で最も珍しいといわれる大型鉄道模型を所蔵しており、1940年代におけるアメリカ・ネブラスカ州の「オマハユニオン駅」とその周辺地域の交通網を再現した展示があります。
実際に列車が線路の上を走る様子を上から眺めるのは、子どものみならず大人であっても興味津々で魅入ってしまいます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る壁際の展示棚には、それぞれの時代ごとに当時の蒸気機関車や客車の模型車両が並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る列車だけでなく、馬車や車・船・飛行機や飛行船など子供たちも夢中になってしまいそうな乗り物も数多く展示棚に並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る螺旋階段で最上階まで上ると、ここにも数々のおもちゃが並びます。
ブリキ製の飛行機・飛行船や船に車・馬車に加えて大観覧車やメリーゴーランドなどの乗り物に、布や木で造られたアンティークな人形やキッチン小物にリビング用品などその数とジャンルの多さにびっくりするほどです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るブリキ製のおもちゃの中で目を惹く一つが、2階建ての巨大メリーゴーランド。1910年に作成された作品で、当時ニュルンベルクはブリキのおもちゃづくりが盛んだったため、このような大作がいくつも生まれていたのです。
このメリーゴーランドは手動で動き、付属の魔法のボタンを押すと当時のクラシカルなオルガンの音色が5分間鳴り響く仕掛けになっています。残念ながらガラスケースに入れられているここでは、見るだけで我慢です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るまた、こちらは立体の紙芝居(Papiertheater)。19世紀に人気があったおもちゃで、登場人物・舞台・舞台装置は別々の職人によって作成。登場人物は針金や糸で動く仕掛けになっており、家族で楽しむおもちゃだったものです。
4階までのフロアーの展示を見て歩くだけでもかなりの体力が必要で、童心に帰ってしまうとついつい時間を忘れて夢中になってしまう館内です。疲れたら併設のカフェで一休みするのもお薦め。時間的にも余裕をもってご訪問くださいね。
住所:Karlstrasse 13-15, 90403 Nuremburg
電話番号:+49-911-2313164
開館時間:10:00〜17:00(土・日曜日は〜18:00)
休館日:月曜日
2024年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/16更新)
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