歴史的価値が随所に見え隠れ!「アウグスブルク大聖堂」

歴史的価値が随所に見え隠れ!「アウグスブルク大聖堂」

更新日:2024/04/04 14:20

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
ドイツのロマンチック街道で最古の歴史を誇るアウグスブルクは、ローマ皇帝の名前を由来とする街道最大の都市。紀元前15年にローマの属州の軍事拠点としてその歴史が始まり、大富豪フッガー家やヴェルザー家が栄華を極めたルネッサンス都市。

この街の旧市街北にあるアウグスブルク大聖堂は、南北に縦断するマクシミリアン通りに続く通り沿いにあり、完全な姿で残る世界最古のステンドグラスがあることで知られています。

アウグスブルク司教の教会「大聖堂」

アウグスブルク司教の教会「大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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アウグスブルク旧市街の中心地にあるルネサンス様式の市庁舎からメインストリートのマキシミリアン通りを北へ歩くこと5分の場所にあるのがアウグスブルク大聖堂。白壁にオレンジ色の屋根が目を惹く建物です。

大聖堂には高さ62メートルの塔があり、9世紀から11世紀にかけてのロマネスク様式で建てられた西側部分と14世紀以降に改築されたゴシック様式の東側部分が併存する建物で、別名「エリザベト訪問の大聖堂」。聖母マリアに捧げられたカトリック教会です。

アウグスブルク司教の教会「大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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大聖堂はアウグスブルク最初の司教の元で805年に建設され、9世紀末のマジャール人のヨーロッパ侵攻により損害を受けましたがウルリヒ司教によって修復されました。10世紀、大聖堂は一旦倒壊したのち再建され、995年、神聖ローマ皇帝オットー1世の妻によって、大聖堂の再建が行われました。1065年にはロマネスク様式の建物が完成しています。その後も改修が繰り返されましたが、19世紀には内装などをもとのゴシック様式に戻す作業が行われ、その時にハンス・ホルバインの絵画4作品も設置されました。

「聖マリアの入り口」と呼ばれる南側入り口は1360年頃完成。繊細な短パンのレリーフ装飾の下にある柱の中央に聖母マリア像が掲げられ、木製の扉には約1000年前の獅子頭がついた青銅の取っ手がついています。

アウグスブルク司教の教会「大聖堂」

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大聖堂前で噴水とともに出迎えてくれるのは、3人の街の守護聖人達の像。左からこの教会の創設者であるシンパート司教、中央は955年にアウグスブルグを攻めにきたマジャール人を撃退したという英雄ウルリヒ司教、そして右には304年に殉教し火あぶりの刑にされた聖アフラです。

ゴシック様式の聖堂内

ゴシック様式の聖堂内

写真:Hiroko Oji

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一歩足を踏み入れてみれば、14世紀に追加されたゴシック様式の天井が高く窓が広い開放感のある身廊と4つの側廊を持つ聖堂内。長さ113メートル幅40メートルの広さです。

ゴシック様式の聖堂内

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聖堂内には繊細で美しいステンドグラスの数々に古い聖母像や像が並び、身廊のシンプルな白い柱にはいくつもの祭壇画や彫刻、レリーフがあります。アウグスブルクの巨匠ホルバインの「聖母マリアの誕生」をはじめとする4枚の祭壇画も見ることができ、さながら美術館のようです。

ゴシック様式の聖堂内

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側廊や回廊の壁面にも墓標、墓碑など素晴らしいレリーフが並びます。また南側入り口「オットー朝時代の青銅扉」には旧約聖書を題材とした35のレリーフが刻まれています。これはレプリカで、オリジナルは隣接の司教区博物館に保存されています。

マリエン・カペレ

マリエン・カペレ

写真:Hiroko Oji

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こちらはマリエン・カペレ。建築家ガブリエル・デ・ガブリエリの設計によってバロック時代の1720年に建てられました。白地に淡いピンクがアクセントの壁面の漆喰細工やフレスコ画、ピンクの大理石と金色装飾の祭壇が美しく気品が漂っています。

マリエン・カペレ

写真:Hiroko Oji

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このマリエン・カペレのドーム天井にはマリアの生涯が描かれたフレスコ画があったのですが、1944年の爆撃によって破壊されてその後再建されました。現在のフレスコ画はオリジナルではなくレプリカです。

素晴らしい内装の数々

素晴らしい内装の数々

写真:Hiroko Oji

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聖堂内には繊細で美しいステンドグラスの数々も。しかし、これらばかりに目を奪われていて見落としがちなのが、11世紀後期〜12世紀の作でドイツ最古といわれる5枚のステンドグラス!一味違った古風な雰囲気がただよい、旧約聖書に登場する預言者モーセ、ダヴィデ、ホセア、ダニエル、ヨナがデザインされたもので、そのうち4枚が原型を留めています。身廊の天井の近くにあるため遠くて小さく目立ちにくいので、見逃しかねません。

素晴らしい内装の数々

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パイプオルガンも優雅で美しい装飾に囲まれています。でもこれだけじゃなく、木製のシンプルなパイプオルガンもあと2種類あります。

素晴らしい内装の数々

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北側の翼廊には、歴代司教の肖像画が壁一面に掲げられているのも圧巻です。

地下のクリプタ

地下のクリプタ

写真:Hiroko Oji

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10世紀にさかのぼるロマネスク様式で造られた地下のクリプタには13世紀〜16世紀に描かれたとみられるフレスコ画の断片が幾つか残されています。

地下のクリプタ

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洞窟のような地下にひっそり佇む聖母マリア像の前に立つと心が洗われそうです。

地下のクリプタ

写真:Hiroko Oji

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創設者シンパート司教の墓標にはお花や蝋燭も捧げられています。

一見教会の内装の一つのように見えても、それぞれの存在についてひも解いてみれば深い歴史を物語るものであることが伝わるアウグルブルク大聖堂です。旧市街の中心地から徒歩5分ほどのロケーション。併設の博物館にはオリジナルもありますので、お時間があればぜひ足を延ばしてご訪問くださいね。

アウグスブルク大聖堂の基本情報

住所:Frauentorstrabe 1, 86152 Augsburg
電話番号:+49-821-31668511
開場時間:7:00〜18:00
アクセス:トラム2番Dom/Stadtwerkeで下車し進行方向へ徒歩1分

2024年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2023/12/10 訪問

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