女人高野が3000株のシャクナゲに彩られる!奈良・室生寺の春

女人高野が3000株のシャクナゲに彩られる!奈良・室生寺の春

更新日:2024/04/01 12:30

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
奈良県宇陀市にある室生寺は、女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣が許されていたことから「女人高野」の別名で知られ、現在ではシャクナゲの名所としても有名です。桜の季節が過ぎると境内は、総数3000株といわれる石楠花で彩られ、多くの観光客が訪れます。春の室生寺で、咲き誇る石楠花を眺めながらのんびりと散策を楽しんでみませんか?

3000株のシャクナゲが咲き誇る女人高野・室生寺とは

3000株のシャクナゲが咲き誇る女人高野・室生寺とは

写真:モノホシ ダン

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室生寺は、奈良時代の末期に、龍神の棲む霊地といわれた室生山中に、興福寺の名僧・賢憬(けんけい)が創建したと伝わります。

江戸時代には、徳川5代将軍綱吉の生母・桂昌院の庇護の下に堂宇を修復、女性も参拝できる寺としました。

同じ真言宗で女人禁制だった高野山に対し、室生寺は女性にも開かれた真言密教の寺院として“女人高野”と呼ばれ、女性の参拝者が足を運ぶようになりました。

3000株のシャクナゲが咲き誇る女人高野・室生寺とは

写真:モノホシ ダン

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また室生寺は、シャクナゲの寺としても有名です。これらのシャクナゲは昭和初期に、信者の手によって県内の御杖村から移植されたものです。例年の見頃は4月中頃〜5月初旬です。

写真の仁王門から、鎧坂を通って五重塔にかけて、参道の両側には約3000株におよぶピンクのシャクナゲが咲き乱れます。

3000株のシャクナゲが咲き誇る女人高野・室生寺とは

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朱塗りの仁王門をくぐり抜けたところにあるのが、バン字池です。池の形が、大日如来を意味する梵字の「バン」をかたどったことからそう呼ばれています。

この池は、水面に写り込む仁王門の姿が美しいことで知られていますが、シャクナゲの季節には可憐なクリンソウが開花します。

この花は、サクラソウの一種で、五重塔の屋根に立つ九輪(相輪)に見立てて名付けられました。クリンソウは、とても小さな花ですので見落とさないようにしましょう。

シャクナゲ期には金堂の特別拝観も見逃せない

シャクナゲ期には金堂の特別拝観も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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室生寺を代表する景観といえるのが、鎧坂(よろいざか)です。自然石積みの幅の広い石段で、石段の頂には金堂の屋根が見えます。

石段の両側には多くのシャクナゲが植えられ、春のシャクナゲの風景は、室生寺を紹介するパンフレットなどの口絵としてよく使われます。

シャクナゲ期には金堂の特別拝観も見逃せない

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鎧坂を上ったところにあるのが、金堂(国宝)です。平安時代初期の建物で、正面の懸け造りの高床は、江戸時代に増築された礼堂(らいどう)で、内陣に安置された仏像を拝むためのスペースです。

なお、シャクナゲ期には、通常拝観では入れない外陣に入ることができる特別拝観を行っています。また特別拝観者は、スマートフォン限定で堂内の撮影が可能です。

<金堂特別拝観の基本情報>
期間:2024年3月30日(土)〜5月6日(月)
拝観時間:9:00〜15:30(受付は15:00まで)
特別拝観料:500円(入山料別途必要)

シャクナゲ期には金堂の特別拝観も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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金堂の近くの天神社の拝殿脇には、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)の石仏があります。軍荼利明王は、五大明王の一尊で、宝生如来の教令輪身(きょうりょうりんじん)とされています。

また、平安時代末期に成立した説話集『今昔物語集』では、賢憬とともに室生寺の創建に関わった高弟の修円(しゅえん)の真の姿と伝えられています。

“文化財保護のさきがけ”桂昌院の五輪塔

“文化財保護のさきがけ”桂昌院の五輪塔

写真:モノホシ ダン

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室生寺の仏像の中で、最も古い仏像である弥勒菩薩立像(重文)が安置されているのが弥勒堂(重文)です。金堂前庭の左手にある三間四方の堂で、修円が興福寺に創設した伝法院を移設したものと伝わります。

“文化財保護のさきがけ”桂昌院の五輪塔

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弥勒堂から本堂に向かう途中には、江戸時代に室生寺の再興に尽力した桂昌院の五輪塔があります。

桂昌院は仏教への信仰が篤く、室生寺のほかにも奈良の有名寺院の修理・復興に多額の寄付を行い“文化財保護のさきがけ”とも言われています。

“文化財保護のさきがけ”桂昌院の五輪塔

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本堂(国宝)は、潅頂堂(かんじょうどう)ともいい、真言密教のの重要な法儀である潅頂が行われるお堂です。本堂前のため池の左手からは、本堂と五重塔を揃って望むことができます。

室生寺のシンボル五重塔とシャクナゲの競演

室生寺のシンボル五重塔とシャクナゲの競演

写真:モノホシ ダン

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室生寺のシンボルである五重塔(国宝)は、本堂の西側の急な石段を上ったところにあります。杉木立に囲まれた、堂々した佇まいで、シャクナゲのシーズンには、石段脇に咲き誇るシャクナゲと五重塔の競演がとても絵になります。

室生寺のシンボル五重塔とシャクナゲの競演

写真:モノホシ ダン

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室生寺の五重塔は、高さ約16m、屋外に建つ五重塔では日本で最も小さい古塔です。建立時期は、室生寺の創建期である、奈良時代末期から平安時代初期と考えらえています。

室生寺のシンボル五重塔とシャクナゲの競演

写真:モノホシ ダン

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奥之院の参道の途中からは、五重塔を見下ろすことができます。五重塔は、水煙部分に宝瓶を置き、八角の天蓋を持つ珍しい形式です。

室生寺の第二祖とされる修円と弘法大師・空海の法力対決では、修円が、国中の龍神を集めて塔の頂点にある宝瓶に封じ込めたと伝わります。

シャクナゲに包まれた地蔵石仏も微笑ましい

シャクナゲに包まれた地蔵石仏も微笑ましい

写真:モノホシ ダン

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また、五重塔の前には、たくさんの地蔵石仏がおられ、シャクナゲに包まれながら五重塔を眺める様子はとても微笑ましいです。

シャクナゲに包まれた地蔵石仏も微笑ましい

写真:モノホシ ダン

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さらに五重塔の右手には、室生寺第二祖、修円僧都の廟があります。僧都(そうず)とは、僧正につぐ僧官で、僧正に次いで僧侶を統轄するものです。

修円は、空海とともに嵯峨天皇のお気に入りの僧侶で、空海の好敵手でもあった人物です。

シャクナゲに包まれた地蔵石仏も微笑ましい

写真:モノホシ ダン

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ほかに境内のシャクナゲの見どころとしては、本坊前がおすすめです。ここにはシャクナゲの群生があって甘い香りを存分に味わえます。

春の室生寺で、女人高野に相応しい清楚な花であるシャクナゲと古刹の散策を楽しんでください。

室生寺の基本情報

住所:奈良県宇陀市室生78
電話番号:0745-93-2003
拝観時間:8:30〜17:00(入山は閉門30分前)
入山料:大人600円 子供400円
アクセス:近鉄室生口大野駅からバスで約15分「室生寺前」バス停下車、徒歩約5分
車利用の場合、名阪国道針ICより約30分 周辺有料駐車場利用

2024年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2023/04/18 訪問

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