写真:Hiroko Oji
地図を見るドイツ・ロマンティック街道の中でも最古の歴史を持ち最大の都市アウグスブルク。町の中心地はドイツ・ルネッサンスの最高傑作と言われ、黄金ホールで有名な市庁舎が面する市庁舎前広場。この広場からメインストリートのマクシミリアン通りを南下するとモーリッツ広場があり、続いてヘラクレスの噴水がある広場に出ます。
ヘラクレスの噴水は1602年に完成。多頭の水の怪物であるヒドラと戦うヘラクレスの像は、1600年頃のアウグスブルク市の「都市開発プログラム」の一環として設置されました。石畳に覆われた通り沿いに建ち並ぶのはパステルカラーの壁に個性的で可愛いらしい形の屋根を持つ建物群。この広場だけでもアウグスブルクらしい眺めが堪能できます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るそして、ヘラクレスの噴水の正面に建つのが、1770年に建設されたロココ様式のシェッツラー宮殿。
シェッツラー宮殿は、元はウェルザー家など地元の貴族の邸宅だった所に、1765年〜1770年にかけて銀行家リーベルト・フォン・リーベンホーフェンが建てた宮殿です。正面入り口上部には紋章が飾られ、金の派風飾りとアイアン製の手摺が付いたバルコニーが目を惹きます。 この白壁の建物は奥に長く伸び、幾つもの大広間や庭園が続きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る受付を済ませて上階へ移動します。この時に通る真っ赤な絨毯が敷かれた階段にはロココ式の細工を施された優美な手すりが設置されており、階段ホールの天井には素敵なフレスコ画が描かれています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る階段を上ってくると、祝宴会場へ続く長〜い廊下。その廊下の区切りの一つひとつがそれぞれ違った色の壁面を持つ部屋になっていて、絵画が展示されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るそれぞれの部屋はかつて招待客たちが祝宴が始まるまで歓談したり、お酒を楽しんだりしたところ。現在は絵画の展示室となっているのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るアウグスブルグ出身のハンス・ホルバインやハンス・ブルグマイヤーをはじめ、デューラー、ファンダイク、ルーベンス、クラーナハなど巨匠と言われた画家たちの作品が並びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る展示室となるそれぞれの部屋には、絵画だけでなく当時使用されていた装飾の美しい家具もさりげなく置かれていて、優雅な気分も味わえます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る彫像やレトロな柱時計などもある中、このようなジョッキなども目を惹いています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るまた鋳鉄製や陶磁器製の色や形も異なるストーブが各部屋の片隅に設置されており、暖房機だけに注目してみて回るのも面白い宮殿内です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る連続する絵画室の一番奥にあるのがロココ様式の「祝祭の間」!贅を尽くした祝宴会場です。
1770年5月16日の落成式では、結婚式のためにフランスへ向かう途中の14歳のマリーアントワネットも出席し、淡いピンク色の長いすには彼女も腰かけたと言われています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る頭上を見上げると、上にはアメリカ大陸を、中央にヨーロッパ、下にはアジアとアフリカを描いたというフレスコ画が豪華な漆喰装飾に囲まれて天井いっぱいに広がっています。
これは銀のトレーダーだったリーベルト家が、スパイスの貿易なども手掛けるようになって急成長し、その交易の広さを示す図でもあるとも言われています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る長方形の大ホールにはたくさんの窓と鏡があり、明るく広々としています。
縦の長い壁面には左右6面ずつの鏡があり鏡上部の彫刻は星の年間の流れを示す黄道十二宮がモチーフとなっており、短い方の壁面にある3面ずつの鏡上部の装飾は四季を表しています。また4隅に設置された扉の上には、世界各地の動植物を表したフレスコ画が掲げられています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る中庭から見上げる宮殿は白壁の横に長い建物。通り沿いから見た正面と同じように、窓周りを飾る落ち着いた漆喰装飾とアーケードとなっている1階の連続アーチが美しい建物です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る中庭では町の喧騒から解放されて、静かなひとときを楽しむことができます。
こちらは入場無料で、年末にはこぢんまりとしながらもクリスマスマーケットの屋台も並びます。機会があればぜひのぞいてみてくださいね。
住所:Maximilianstrabe 46,86150 Augsburg
電話番号:+49-821-3244102
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日
2024年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
Hiroko Oji
旅の計画を練り、現地でその土地ならではの経験を楽しみ、帰ってきたら写真の整理をして旅行記や記事を書くと、一つの旅で3〜4回楽しんでいます。アメリカで大自然の偉大さに圧倒され、人生観が大きく変わりました…
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