ムーミンファン必見!バルト海を行く北欧2ヶ国クルージング

ムーミンファン必見!バルト海を行く北欧2ヶ国クルージング

更新日:2014/07/24 14:19

北欧フィンランドとスウェーデンは隣り合った国同士、密接な関係にあります。陸路、飛行機でもこの二国間は移動できますが、ほぼ毎日、船で結ばれてもいます。世界でもっとも美しいと言われているバルト海のアーキペラゴ(群島)の間を縫うように進む旅はいかがでしょうか。フィンランドの都市トゥルクからスウェーデンの首都ストックホルムへの、豪華客船タリンク&シリヤラインでの旅をご紹介しましょう。

北欧といえばヴァイキングの祖先

北欧といえばヴァイキングの祖先
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ヴァイキングといえば怖い海賊といったイメージもありますが、彼らは単にその当時、航海術がヨーロッパではあまりにも卓抜していたがために各地に進出することになった北欧の農民・漁民たちのことを指すというのが最近の定説のようです。ヴァイキングが実際に略奪などをすることは滅多になかったそう。

そして、今でも北欧の人たちにはその航海術に長けた先祖の血が流れているからでしょうか、ボートや海がこの上なく好きなことで知られています。

ムーミンの作者トーベ・ヤンソンはフィンランドの作家ですが、彼女も夏には自分のボートで無人島へ渡り、そこで創作活動を行っていたことで知られています。
ムーミン・パパも作中、船や航海が大好きだとして登場しますね。

北欧人の先祖ヴァイキングに思いを馳せる北欧の海は、昼の長い夏のシーズンが最適です!

公式キャラクターのムーミンがお出迎え♫

公式キャラクターのムーミンがお出迎え♫
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さてフィンランドのトゥルクとスウェーデンの首都ストックホルムを結ぶタリンク&シリヤラインは、昼の便と、夜に一泊しながらの便がありますが、いずれも豪華客船を就航させていることで知られています。

旅行者にとっては、移動もできて、ホテル代わりにも利用できる夜の便が時間の節約にもなり、また寝ながら移動できるので疲れも少ないことから筆者のオススメです。

そしてタリンク&シリヤ社の公式キャラクターはムーミン。乗船するときに、ムーミンがあたたかくお出迎えしてくれます。

全長約200メートル、5万トン以上の豪華客船には様々な楽しみがいっぱい!

チェックインを終えたら、さっそく宿泊する個室に行ってみましょう。
ベッドは使わないときは壁のほうへ倒しておけるので、ずいぶん広々と感じます。
個室にシャワーもトイレも完備。それに十分な広さのクローゼットもあります。

そして船の中とはいえ、客室の造りは古き良き時代の船旅を思わせるようなエレガントな雰囲気で、ゆったりと贅沢な気分でくつろぐことができます。

そしてなんといっても丸い窓からは、美しい海が見渡せるのが嬉しい。

ショッピングにアミューズメント。船内には楽しみがいっぱい。

ショッピングにアミューズメント。船内には楽しみがいっぱい。
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さて、船内には様々な楽しみがたくさん用意されていて、船室で寝てしまうのが惜しいほど。

いくつもの種類のレストラン、食後にアルコールを楽しめるパブやバーがあって、クルーズ中の様々なニーズに応えてくれます。

お酒やタバコ、コスメや食器や洋服など、一流品を揃えた免税店、フェリーのオリジナル商品などの土産物を売る店などが軒を連ねてショッピングも満喫できます。

本格的な船上でのカジノ、インターナショナルなアーティストによるダンスなどのエンターテイメントも楽しめて、たった一晩の滞在なのが惜しくなってしまいます。

子ども達には、たっぷりのカラフルなボールのプールなど豊富な遊具のある広いプレイルームがあるので、退屈することがありません。

船内にはインターネットを無料Wi-Fiで使えるスペースもあります。

永遠に暮れない白夜。アーキペラゴをゆくディナータイム♪

永遠に暮れない白夜。アーキペラゴをゆくディナータイム♪
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北欧の国々は、冬にはほとんど一日中が真っ暗な時間が続く代わりに、夏になれば今度はずっと日の沈まない白夜となります。

無数の小さな島が集まるアーキペラゴは、ギリシアのエーゲ海をはじめとして、インドネシア、日本、フィリピン、ニュージーランド、イギリスになど世界には多く存在します。

その中でも、このバルト海のアーキペラゴは世界一美しいといわれています。

昼の長い季節には、黄昏時の少し手前くらい、オレンジ色がかってはきているけれど、そのままずっと暗くならない光線のなか、小さな島が次から次へと現れるのは、どれだけ眺めていても飽きません。時々、島の上や、島と島を行き来する鳥が飛ぶ姿も見かけることができます。

また、甲板に出て、潮風を肌に感じながら、まるで船と一体になったように海の上を進む感覚を味わうのはクルージングの醍醐味ですね。

さて、なんといっても楽しみはディナータイム。
白夜のシーズンに乗船すれば、いつまでも美しい眺めを満喫しながら、ゆっくりとした食事が楽しめます。

さて、基本的に、このシリヤラインではどの船にも、ビュッフェスタイルのレストラン、シーフードレストラン、バーベキューレストランの3つのタイプが入っています。

ビュッフェレストランは団体客が多くて、時にはパーティのように盛り上がっている雰囲気のことが多め。様々な国の人々に囲まれて賑やかなディナータイムを過ごしたい人にお勧め。
テーブルが隣り合っている方が「日本から来たの?」なんて気軽に話しかけてきてくれたりしますよ。

それに対して、シーフードレストランは、静かで大人の雰囲気。ワインを傾けながら、静かに海を眺めて過ごしたい人向けでしょうか。それになんといっても海の上をゆくのですから、シーフードの食事をするのは気分が盛り上がります。写真はシーフードレストラン。ボイルしたあつあつのロブスターにレモンを絞って、ディップと絡めて食べる料理が絶品、ワインにとても合います。

バーベキュー料理の店の雰囲気は上記の2つの中間あたりでしょうか。カジュアル過ぎず、フォーマル過ぎない感じで、若者やカップルの利用が多めです。

食後は、バーやパブに移動して、まだまだ終わらない白夜を楽しめます。バーやパブは、船内の通路に面しているなど、とても開放的で、誰でも利用しやすい雰囲気です。ここではピアノや歌手の生演奏なども催されており、とても贅沢な時間を過ごすことができます。

いつまでもクルージングを楽しんでいたいのですが、そろそろくたびれて眠くなった・・・としても、宿泊施設でもある船の中にいるのですから、自分の部屋に戻れば、あっという間に心地いい夢の中。
目が覚めた頃には、目的地のストックホルムはすぐそこです。

「水の都」・「北欧のベネツィア」と呼ばれるストックホルムは町中がヨットの係留所。
世界中のお金持ちのゴージャスなヨットがあちこちに係留されており、本当に美しい街です。
ストックホルムに上陸するまで、しばし、穏やかな波のゆりかごに揺られて、お休みなさい・・・。

タリンク&シリヤラインの出航時間・料金などの詳細はMEMOの公式サイトをご覧下さい。

フィンランドとスウェーデンはムーミンのルーツ♬

フィンランドとスウェーデンはムーミンのルーツ♬
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さて、しめくくりにもう少しムーミンにまつわる話を。

先述したムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンはフィンランド在住でしたが、彼女の作品はフィンランド語ではなく、スウェーデン語で書かれました。

フィンランドではフィンランド語と並んでスウェーデン語も公用語となっています。トーベ・ヤンソンはフィンランドに約5〜6パーセントいると言われている、スウェーデン語が母語であるスウェーデン系フィンランド人でした。

王国を形成せず部族が別れて暮らしていたフィンランドですが、12世紀ごろ、スウェーデン王国がフィンランドに侵入をはじめました。フィンランドへ統治者として渡った貴族や開拓民の子孫が、スウェーデン語を母語としてフィンランドに暮らすスウェーデン系フィンランド人として根付きました。

さて、フィンランド語とスウェーデン語は似ているのかとおもいきや、まるで別の言語なんです。スウェーデン語は英語やフランス語、ドイツ語と同じくラテン語がルーツの言語ですが、フィンランド語はまったく異なる体系を持つ言語。だから母語がスウェーデン語であるスウェーデン系フィンランド人は小学生の頃から、非常に苦労してフィンランド語を獲得するそう。

それに対してフィンランド語が母語である家庭ではフィンランド語は母語なので苦労せず獲得でき、また英語教育の盛んなフィンランド、ラテン系の言語の仲間であるスウェーデン語の獲得は比較的容易なんだとか。

そして、ムーミンシリーズに始まり、大人向けの優れた小説の数々も発表したトーベ・ヤンソンですが、彼女は公用語のフィンランド語ももちろん使っていたでしょうが、作品は母語であるスウェーデン語を使って書いたのです。

フィンランドに住むスウェーデン系のフィンランド人の人々は、単に先祖のルーツがスウェーデンにあるという事実だけでなく、言葉を使っていることが象徴しているように、文化や精神の面でも自分がスウェーデン人であるという誇りも大切に生きています。

ですから、ムーミンのルーツは、生みの親であるトーベ・ヤンソンのルーツと同じく、フィンランドと同時にスウェーデンにもあると言えるでしょう。

今回ご紹介したクルーズでは、特にムーミンファンの皆さんにとっては、ムーミンのルーツをたどる旅としても楽しんでもらえると思います。

出航地である古都トゥルクは、ムーミンキャラクターのテーマ・パークであるムーミンワールドがすぐ近くにある町としても知られています。トゥルクまで足を伸ばしたら、そこからぜひ海の旅でスウェーデンへ足を伸ばしてみてくださいね。

まとめとして

いかがでしたか?
北欧を訪ねるなら、ぜひ北欧人の愛する海に関わる場所を訪ねたり、船に乗ったりしてみてください。
北欧の人がいかに海が好きか、それを肌で感じることによって、より旅の経験が深まるに違いありません…♪

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/06/01−2013/06/02 訪問

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