秋吉台の地下にある秋芳洞は、岩手県の龍泉洞・高知県の龍河洞とともに日本3大鍾乳洞のひとつ。
秋芳洞の特筆すべきことはその内部の広さ。観光できる部分だけでも1kmはあり、総延長はなんと8.9km!まさしく巨大な鍾乳洞です。
鍾乳洞が大きければ中の鍾乳石もダイナミック。
「百枚皿」と名付けられた鍾乳石は階段状になり、野外コンサートのステージに利用できるのではないかと思うほど。
他にも巨大な石柱の「黄金柱」や、「岩窟王」と名付けられた立派な石筍など、他の鍾乳洞では目にすることのできない、スケールの大きい鍾乳石を見ることができます。
アクセス
電車:JR新山口駅〜防長バス・秋芳洞行、終点下車。
車:小郡萩道路 秋吉台IC〜R435号〜県道242号経由、約5km。
この秋吉台ははるか昔、サンゴ礁の海であったというから驚きです。
その後カルスト台地となり、今では草原の中から石灰岩があちこちに顔を出している独特な光景。
秋芳洞から「秋吉台道路」を大正洞に向かうと「これぞ秋吉台」という風景が広がります。
草原の中を窓を全開に開け、風を感じながら車で走るのはまさに爽快。
この大正洞は昔は「牛隠しの洞」と呼ばれ、戦乱の折にはこの鍾乳洞に牛を隠したと伝えられています。
秋芳洞や景清洞に比べると中は狭い印象。この鍾乳洞の特徴は5層の洞窟が竪穴でつながっていること。2層は高天原、残りの3層には極楽・地獄・奈落と名前が付けられています。
観光コースは800mほど。迷路のような洞内は鍾乳洞として若く、まだまだ成長をしている段階。そのため「ハス池」や「子育て観音」など、かわいい鍾乳石を見ることができます。中にはこれからどんな形に成長するか楽しみな石筍も…。と言っても鍾乳石の成長は1mm成長するのに20年ほどかかると言われていて、私たちがその姿を見届けることは残念ながらできません。
ちなみに入口があるのは牛を隠したとされる中層。そこから奥へ進むと地獄の入り口となり、地獄から極楽を巡って出口へと至ります。
アクセス
電車:東萩駅〜防長バス・秋芳洞行、大正洞下車。
(秋芳洞〜防長バス東萩駅行、大正洞下車)
車:小郡萩道路 絵堂IC〜県道28号〜県道239号〜県道242号経由、約4km
景清洞の名前の由来は、その名の通り平家の武将「平景清」から来ています。壇ノ浦の戦いで敗れた平景清がここに潜んでいたとか…。確かに洞内はとても広く、人が住んでいたと言われても驚きません。
この洞内の鍾乳石は「景清のどん張」「景清明神」など、景清に因んだ名前が付けられているものもあります。
そして鍾乳洞には珍しく、洞内に「生目八幡」という神社があります。
壇ノ浦の戦いに敗れ目を負傷していた平景清が、洞内の清水で目を洗ったところ傷が治癒。そのお礼として「生目八幡」を祀ったとの言い伝えがあり、今でも眼病に効果があると信じられています。
見逃してはいけないのは洞内の壁や天井。鍾乳石が長い歳月をかけて美しい模様を描き、サンゴや海藻などの化石も見ることができます。
平坦な洞内は、鍾乳洞には珍しく車いすでの入洞が可能。
アクセス
電車:東萩駅〜防長バス・秋芳洞行、大正洞下車。
(秋芳洞〜防長バス東萩駅行、大正洞下車)大正洞バス停より徒歩20分。
車:小郡萩道路 絵堂IC〜県道28号〜県道239号経由、約4km
景清洞は入口から700mほどが通常の観光コース、その奥400mほどが探検用のコース。
入洞の際に探検コースの受付をすると、ライト付のヘルメットと長靴を借りられます。
探検用のコースに進むと中は真っ暗。明かりはヘルメットのライトのみなので手さぐりで進みます。しかも足元には川が流れていたり、天井の低い所があったりとまさしく探検気分。歩きながら何がどうなっているのか、方向さえも分からなくなってしまうような感覚になります。探検コース内にも鍾乳石があるのですが、歩くのに精一杯で気を付けていないと見過ごしてしまう可能性が…。
間違っても受付をしないで探検コースに入らないようにしましょう。
暗闇の中コウモリが飛んでいたり、手の届きそうな位置で休んでいたりすることもあり、恐怖感を掻き立てています。
一口に鍾乳洞と言っても、それぞれまるで違う趣があることがお分かりいただけたでしょうか。
この秋吉台ではその3つを巡ることができる贅沢なスポット。
せっかくなら秋芳洞だけでなく、大正洞や景清洞も一緒に訪れ鍾乳洞の魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。
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(2024/12/14更新)
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