ツェルマットから訪れる絶景「マッターホルン」を堪能する展望台5選

ツェルマットから訪れる絶景「マッターホルン」を堪能する展望台5選

更新日:2024/08/20 15:21

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
スイス山岳リゾート地「ツェルマット」。マッター谷の最奥に位置する標高1620mの素朴な村が、今では周囲を囲む4000m級の山々とその間から流れ出る氷河の絶景を楽しめる町として大人気を誇ります。

特に人々が目指すのは、ちょっとうつむきがちに町をのぞき込む独立峰のマッターホルン!神々しいばかりに朝日に輝くその姿は町中からも十分見られるのですが、さらに素晴らしい風景が楽しめる展望台をご紹介します。

ゴルナーグラート展望台

ゴルナーグラート展望台

写真:Hiroko Oji

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ツェルマットは、アルプスの環境を守るためのガソリン車乗り入れ禁止リゾート。そのため、一つ手前のテーシュ駅から鉄道での移動が必然です。ツェルマットの鉄道駅はサン・モリッツと結ぶアルプス横断パノラマ列車「氷河特急」の発着点としても知られています。

この鉄道駅正面にあるのが、ゴルナーグラート鉄道のZermattGGB駅。ここから登山電車の旅が始まります。駅を出てすぐに目指すマッターホルンのお姿が右側に見え始めます。かわいらしい町並みとともに見える姿から、次第に高度を上げ、森林地帯や牧草地とともに見えるようになり、最後には夏でも雪が残る山々とその間から流れ出る氷河とコラボした眺めに変化。

まるでマッターホルンへ向かって走るかのような迫力ある眺望が常に楽しめるコースになっています。

ゴルナーグラート展望台

写真:Hiroko Oji

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ゆっくり約40分かけて到着するゴルナーグラート展望台。駅から少し坂道を上るとかわいらしい教会が建ち、その隣にはクルムホテルの建物があります。

ホテルを越えてさらに坂道を上ると、ホテルと駅を見下ろすそのずっと奥にマッターホルンの堂々とそびえる姿が見えます。

ゴルナーグラート展望台

写真:Hiroko Oji

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この展望台から楽しめる絶景はマッターホルンだけではありません!

左方向には、アルプス山脈第二の高峰モンテ・ローザやリスカム、双子のカストールとポルクスにブライトホルンなど、4000m級の山々が並ぶ壮大な眺め。さらには山々の間から流れ出るフィンデル氷河やゴルナー氷河、テオドール氷河など、最近は特に後退してきているといわれる氷河ですが、かなりの迫力がある姿を見せてくれています。

また右方向には、ダン・デランやドーム、テーシュホルン、アラリンホルンなどの山々や氷河も見渡せる贅沢な眺めが一望のもとです。

<グルナーグラート頂上駅の基本情報>
住所:3920 Zermat
電話番号:+41-27-921-47-60

スネガ展望台

スネガ展望台

写真:Hiroko Oji

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ツェルマットから最も近い展望台が、標高2288mにあるスネガ展望台。マッターホルンを中心に山々が連なる絶景が気軽に楽しめる人気のスポットです。

ゴルナーグラート鉄道駅から少し北に向かい、村内を流れる川を渡って左に曲がると乗り場。ここから出るのは地下を走るケーブルカー!見晴らしは望めませんが、乗車時間はわずか3分です。

スネガ展望台

写真:Hiroko Oji

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到着したケーブルカーの山頂駅。ここからはゴンドラに乗り継げば、ブラウヘルト展望台へ、さらにその先のロープウェイに乗り継げばロートホルン展望台へと続き、3つの展望台がはしごできるという、誰でも気軽に訪れることができるスネガ展望台です。

スネガ展望台

写真:Hiroko Oji

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スネガ展望台は、最も代表的な角度から美しいマッターホルンの眺望が楽しめるということで人気が高い展望台。山上駅と直結したレストランがあり、そのレストランのテラス席が展望台となっています。

このテラス席でお食事しながら眺めるマッターホルンは最高の眺め!展望台のすぐ下には、逆さマッターホルンも楽しめる湖の一つ「ライゼー」があり、湖畔には子供たちが遊べる遊具なども設置されており、家族連れで常に賑わっています。

<スネガ展望台の基本情報>
住所:Sunnegga,3920 Zermat
電話番号:+41-27-966-01-01
営業時間:8:30〜16:20

ロートホルン展望台

ロートホルン展望台

写真:Hiroko Oji

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スネガ展望台から、さらにゴンドラとロープウェイを乗り継いで到着するのがロートホルン展望台。「ロートホルン」といえばブリエンツ湖から出る登山電車で訪れることができる展望台と混同してしまいがちですが、こちらはツェルマットの町からアクセスしマッターホルンを見る方の展望台です。

ロートホルン展望台

写真:Hiroko Oji

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標高3103mに位置するこの展望台から見たマッターホルンは最も尖って見えることで知られています。

独立峰のマッターホルンが大パノラマの中に堂々とそびえ立つ姿は、スネガ展望台から見たのと比べてみると、こころなしか壁面がシャープに見えます。

ロートホルン展望台

写真:Hiroko Oji

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展望台テラスでは、モンテローザ、リスカム、カストゥール、ポルクス、ブライトホルンなど4000mを超える山々やフィンデル氷河などの眺めを背景に、運が良ければ山羊たちの姿を見ることもできます。

マッターホルン・グレイシャー・パラダイス

マッターホルン・グレイシャー・パラダイス

写真:Hiroko Oji

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マッターホルン・グレイシャー・パラダイスは、以前はクライン・マッターホルンと呼ばれた、標高3883mにあるヨーロッパ最高地点となる展望台。マッターホルンをはじめブライトホルンなど4000m級のアルプスの名峰が連なる壮麗なパノラマビューが楽しめます。

ここへは最新技術のつまったロープウェイが運行中。このロープウェイは、世界でもまだ数カ所しか実現していない、3本のケーブルを使う最新の3Sシステムというもので、強風にも影響を受けない安定感のある運行が実現できた優れものなのです。

山頂駅一つ手前のトロッケナー・シュテーク駅でゴンドラからロープウェイに乗り換えたあとは、テオドールグレッチャーゼーという湖とともにマッターホルンの雄姿が見られるのも絶景を楽しめるひとときです。

マッターホルン・グレイシャー・パラダイス

写真:Hiroko Oji

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マッターホルン・グレイシャー・パラダイスは、イタリアとスイスの国境から流れるテオドール氷河を中心としてゴルナー氷河へと合流していく、アルプス最大級の氷原が広がる真っ白の万年雪の世界。マッターホルンなどの名峰とともに、この上をロープウェイで空中散歩する贅沢さ!まさに「グレイシャー・パラダイス」です。

マッターホルン・グレイシャー・パラダイス

写真:Hiroko Oji

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マッターホルン・グレイシャー・パラダイスの山頂駅からは、新設されたロープウェイが出ており、イタリア領にあるプラトー・ローザ展望台へも行くことができるようになっています。

山頂駅にはシネマラウンジ、氷河洞窟に氷の彫刻がたくさん並ぶアイスパレス、ピークショップという土産物店&レストラン、登山家向け宿泊施設などが整えられています。また階段を上って展望テラスに出ると、目の前にこんもりと真っ白な雪をかぶったブライトホルンの姿もあり、その迫力にも圧倒されてしまいます。

<マッターホルン・グレイシャー・パラダイスの基本情報>
住所:Schlumattstrasse 28,3920 Zermat
電話番号:+41-27-966-01-01
営業時間:9:00〜15:30

シュヴァルツゼー展望台

シュヴァルツゼー展望台

写真:Hiroko Oji

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シュヴァルツゼー展望台は、マッターホルン・グレイシャー・パラダイスを訪問する途中に立ち寄れるロケーション。ツェルマットからトロッケナー・シュテークまで運行しているゴンドラの途中駅シュヴァルツゼーで下車します。

シュヴァルツゼー展望台

写真:Hiroko Oji

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下方に見えるのが標高2552mに位置し、黒い湖という意味をもつシュヴァルツゼー。下方がヘルンリ小屋のある山で隠れているものの、ツェルマットにある展望台としては一番近いところからマッターホルンを見ることができます。

マッターホルンに向かって下っていくと、途中には白い雪を岩肌に残す名峰たちを背景に木彫りの聖母子像が立っていて、足元にはかわいらしい高山植物が咲いています。

シュヴァルツゼー展望台

写真:Hiroko Oji

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湖に到着すると湖畔には小さな礼拝堂「マリア・ツム・シュネー」があります。高山植物が風に揺れながら取り囲む湖面とともに白い雪の残るブライトホルンなどの眺めも楽しめますよ。

各展望台からいくつものハイキングコースへレッツゴー!

ここでご紹介した展望台へは、登山鉄道やケーブルカーをはじめゴンドラやロープウェイで簡単にアクセスでき、だれでも山岳風景を楽しむことができます。それだけではもったいないという方には、もちろん様々なハイキング・トレッキングコースが用意されていて、それぞれの方の体力と許される時間の範囲内でたっぷり歩き回ることができます。

そこで強力な味方となるのが「ツェルマット・ピーク・パス」の存在。このパス1枚で電車やロープウェイなどが乗り降り自由となる優れものです。いちいちチケット購入に並ばなくてもいいし、お財布を出し入れする手間も省けます。どうぞ参考になさって、大いにツェルマット滞在を楽しんでくださいね。

2024年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/07/17−2024/07/20 訪問

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