スイスの氷河村「ザースフェー」で氷河と山並みを楽しめる展望台5選

スイスの氷河村「ザースフェー」で氷河と山並みを楽しめる展望台5選

更新日:2024/09/20 10:48

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
スイスの人気リゾート地ツェルマットがあるマッター谷と隣接するザース谷。ここに静かに佇む素朴な村が「ザースフェー」です。周りをぐるりと岩山と氷河が取り囲み、シャレースタイルの建物の間から見ると、氷河に押しつぶされそうな迫力が伝わってきます。

この村にある3か所のゴンドラ乗り場から、それぞれ2000〜3000mにある展望台へとアクセスでき、夏でも雪の残る岩山や氷河の豪快な世界を楽しませてくれます。

フェルスキン展望台

フェルスキン展望台

写真:Hiroko Oji

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周りをぐるりと4000m級の岩山と氷河が取り囲むザースフェー。そのおかげで夏でもウィンタースポーツが楽しめ、スノーボードのメッカともいわれています。通り沿いにはお花があふれるように飾られたシャレースタイルの建物が軒を並べ、その間から見えるのは、押しつぶされそうなほど近くに迫ってくる氷河!まさに氷河村といわれるゆえんです。

村の入り口となるバスターミナルから南へ進んでパノラマ橋を渡り、徒歩10分もかからないところにあるのが、アルピン・エクスプレスというゴンドラ乗り場です。

このゴンドラで、先ずはフェルスキン展望台へ向かいましょう。最初は岩山に取り囲まれた谷間に広がる村の眺めから、だんだん高度を上げるにつれて氷河や山並が近づいてきます。

フェルスキン展望台

写真:Hiroko Oji

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15分くらいでアクセスできるフェルスキン展望台は標高3000mにあり、写真の背後にあるとがった岩山は標高3367mのエッギナー。南側には4027mのアラリンホルンが控えていて、スキーヤーが滑り降りてくる姿も見られます。

フェー氷河を隔てて北西にあるレングフルー展望台の背後には、標高4545mというスイス国内では最高峰のドームやテーシュホルンなどの4000m級の山々がずらりと並び、贅沢な眺めが楽しめます。

フェルスキン展望台

写真:Hiroko Oji

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フェルスキン展望台からは氷河トレッキングができるコースも設定されています。ケシエン氷河の上を歩いてブリタニア小屋を経由し、左にザースフェー、右にザースアルマゲルを見下ろしながらプラッティエンのゴンドラ乗り場まで約3時間半の行程。

そこまで時間がないという方は、ちょっとだけでもトレッキング気分が味わえるルートが展望台の南側に続きます。両手を使って岩をよじ登るような急なところもありますが、見晴らしがとてもよくなるので挑戦してみてください。

<フェルスキンのレストランの基本情報>
住所:Bergrestaurant Felskin,3906 Saas-Fee
電話番号:+41-79-231-27-58
営業時間:8:30〜16:30

回転レストランもあるミッテルアラリン展望台

回転レストランもあるミッテルアラリン展望台

写真:Hiroko Oji

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フェルスキン展望台からミッテルアラリン展望台へは、洞窟の中を進んで世界で最も高所にあるという地下ケーブルカー「メトロアルピン」に乗り継ぎます。乗り場も洞窟の中にあり、わくわく感が高まります。

回転レストランもあるミッテルアラリン展望台

写真:Hiroko Oji

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地下ケーブルカーに乗っているのはわずか5分ほどなのですが、到着したところは標高3500m。到着駅のミッテルアラリンを出ると目の前にアラリンホルンがデーンとそびえています。標高4027m、夏でも真っ白なほどに雪に覆われ、下方にある小さな湖の色が目の覚めるような透明度の高いブルー!しばし見惚れてしまいます。

ここから山頂まで氷河上を歩くコースも設定されていますが、個人では危険が伴いますのでガイドツアーをお勧めします。

回転レストランもあるミッテルアラリン展望台

写真:Hiroko Oji

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ミッテルアラリン展望台には世界で最も高所にある回転レストランがあります。この円形の建物がゆっくりと回転して約1時間で一周します。

窓からの眺めは、アラリンホルンの隣にフェー氷河をはさんでアルプフーベル、テーシュホルン、ドーム、ナーデルホルンと続きます。山頂には雲がかかっていることもありますが、食事をしながら360度の景観を楽しめるようになっていて、お薦めのレストランです。

<ミッテルアラリンのレストランの基本情報>
住所:Mittellalin,3906 Saas-Fee
営業時間:9:00〜15:30(温かい料理は11:00〜15:00)

シュピールボーデン

シュピールボーデン

写真:Hiroko Oji

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アルピン・エクスプレス乗り場から南へミニゴルフ場前を通って徒歩5分ほどのところにあるのが、シュピールボーデン行きのゴンドラ乗り場。同じ建物内にはプラティエンへの乗り場も入っていますので、行き先表示をしっかり確かめてくださいね。

ゴンドラに乗り込んで少し進めば、フェルスキン展望台へも行けるもう一つのゴンドラ乗り場もあります。ここを通り過ぎると急に高度を上げて、下には滝が流れ、目の高さに氷河も見えるようになってきますと、シュピールボーデンに到着です。

シュピールボーデン

写真:Hiroko Oji

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シュピールボーデンは標高2450mにある展望台でレストランもあります。展望台少し上辺りはマーモットの生息地となっており、巣穴があちらこちらに見られます。運が良ければ姿を見せてくれることも。人慣れしていてエサも受け取ってくれますよ。

シュピールボーデン

写真:Hiroko Oji

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シュピールボーデンから麓までは、左に氷河、右に谷を隔ててフェルスキン展望台のあるなだらかな山並みを見ながらの歩きやすいハイキングコースになっています。このコースの途中にもマーモットの生息地がありますので、足元にも目を向けながら楽しんでくださいね。

<シュピールボーデンのレストランの基本情報>
住所:Spielboden,3906 Saas-Fee
電話番号:+41-27-957-22-12
営業時間:9:00〜16:00

レングフルー展望台

レングフルー展望台

写真:Hiroko Oji

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シュピールボーデンからさらにゴンドラを乗り継いで到着するのは、標高2870mにあるレングフルー展望台です。

ここにも円形レストランがあり、切り立った岩山の上から突き出るように設置され、背後にはテーシュホルンやドーム、ナーデルホルンなどの4000m級の岩山がズラリと並ぶようにそびえています。

レングフルー展望台

写真:Hiroko Oji

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さらにテラス席も設けられ、豪快な氷河とアラリンホルンやアルプフーベルなどの山並を眺めながらお食事が楽しめます。

レングフルー展望台

写真:Hiroko Oji

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残雪が広がり急なガレ場を少し上った所から眺める氷河は豪快そのもの。白やグレーの入り混じった自然の作り出した芸術品です。ところどころにはブルーのアクセントも。いつまでも眺めていられる山岳風景の一つです。

<レングフルーのレストランの基本情報>
住所:Lehnstrasse 1,3906 Saas-Fee
電話番号:+41-77-420-74-54
営業時間:9:00〜16:30

ハンニック展望台からハイキング

ハンニック展望台からハイキング

写真:Hiroko Oji

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バスターミナルからオーベレドルフ通りへ入り、ハンニック通りを進むとハンニック展望台へのゴンドラ乗り場です。

ゴンドラに乗って5分ほどで到着するのがハンニック展望台。標高2350mで、ザースフェーの中では最も低い展望台ですが、眺めは素晴らしいもの。谷を挟んで向かいのザースグルンドやザースアルマゲルの村の背後にあるホーサースやヴァイスミスなどはじめ、右方向にはアラリンホルンやアルプフーベルなどの山並みを望めます。

ハンニック展望台からハイキング

写真:Hiroko Oji

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レストランから少し坂を上ると、子どもたちだけでなく大人も楽しめる遊具が設置されていて、ファミリーでも楽しめます。この大きなブランコに乗れば、まるで氷河に向かって飛び出せるような感覚も味わえますよ。

ハンニック展望台からハイキング

写真:Hiroko Oji

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ここからもハイキングコースがいくつか設定されています。ゴンドラ下をジグザクに麓駅近くまで下っていくコース、上に向かって50分ほどメリック小屋まで登っていくコース、そして2時間近くかかりますが写真のような眺めを楽しみながら氷河の裾を渡り、ザースフェーの村外れまで下るコースなど。時間や体力に合わせてお選びくださいね。

<ハンニックのレストランの基本情報>
住所:Hannigstrasse,3906 Saas-Fee
電話番号:+41-27-957-14-19
営業時間:9:00〜16:30

観光客の強い味方ゲストカード利用でお得に楽しもう!

ザース谷の宿泊施設の多くでは、ザース谷のゴンドラやロープウェイ・リフト、さらにポストバスが無料で利用できるゲストカードを発行してくれます。これを利用すれば、ザース谷にあるザースフェーはもちろんのこと、ザースグルントやザースアルマゲルなどの村にお出かけして山岳風景やハイキングをたっぷり楽しむことができます。ただし、ミッテルアラリンへのメトロアルピンだけは別途チケット購入が必要になりますのでご注意ください。

それぞれの展望台にはレストランも併設されていて、豪快な山岳風景を眺めながらお食事が楽しめますので、時間に余裕をもってご訪問くださいね。

2024年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/07/20−2024/07/23 訪問

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