コスモスと三重塔のコラボが美しい!奈良・斑鳩「法起寺」の秋

コスモスと三重塔のコラボが美しい!奈良・斑鳩「法起寺」の秋

更新日:2024/10/01 17:37

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
奈良県生駒郡斑鳩町にある世界遺産の寺院「法起寺(ほうきじ)」周辺では、農家の方々の協力によりコスモスが栽培されています。日本最古の法起寺の三重塔を背景に、色鮮やかで可憐なコスモスが咲く秋の斑鳩の里を訪れてみませんか?

現存最古の三重塔がそびえる世界遺産「法起寺」

現存最古の三重塔がそびえる世界遺産「法起寺」

写真:モノホシ ダン

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法起寺は、「法隆寺地域の仏教建築物」の一部として世界文化遺産に登録されている名刹で、聖徳太子が推古天皇のために法華経を講説した岡本宮跡に建っています。

聖徳太子の皇子に当たる山背大兄王(やましろのおおえのおう)が太子の遺言によって建立したお寺と伝えられています。

法起寺の周りのコスモス畑は、例年10月中旬から11月上旬が見ごろです。写真は、南門から見た法起寺です。

現存最古の三重塔がそびえる世界遺産「法起寺」

写真:モノホシ ダン

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法起寺の創建は、638年(舒明天皇10年)で、創建当時の頃の建物で残っているのは、706年(慶雲3年)に建てられた高さ約24mの三重塔のみです。この塔は、現存する三重塔の中では日本最古のもので、国宝に指定されています。

現存最古の三重塔がそびえる世界遺産「法起寺」

写真:モノホシ ダン

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法起寺の三重塔は、法隆寺・法輪寺の塔とともに「斑鳩三塔」と呼ばれ、古くからその美しさをたたえられてきました。

塔の一層目と二層目は、柱の間が3つの「三間」ですが、三層目は「二間」となった珍しい構造です。創建当初に存在していたとされる二層目と三層目の手すり「卍崩しの高欄」は、昭和の大修理の際に復元されたものです。

平安時代作の「木造十一面観音菩薩立像」を安置する収蔵庫

平安時代作の「木造十一面観音菩薩立像」を安置する収蔵庫

写真:モノホシ ダン

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法起寺の三重塔の旧心礎の位置からは、蓮池の水面に映る三重塔が見えます。ここからの風景は、お寺のリーフレットの表紙にも使われています。

平安時代作の「木造十一面観音菩薩立像」を安置する収蔵庫

写真:モノホシ ダン

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法起寺の宗派は法隆寺と同じ聖徳宗で、木造十一面観音菩薩立像(重文)をご本尊とします。杉の自然木から彫られたご本尊は、境内の講堂におられましたが、現在は和風の収蔵庫に移されています。

平安時代作の像高約350cmの堂々たるお姿で、不動明王像、阿弥陀如来像、釈迦如来像など合計9体の仏像とともに安置されていますが、収蔵庫の中には入れず、ガラス越しに外から拝見する形となります。

斑鳩の里の秋の風物詩「法起寺のコスモス畑」

斑鳩の里の秋の風物詩「法起寺のコスモス畑」

写真:モノホシ ダン

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法起寺のコスモス畑は、斑鳩町の農家の方々が周辺の休耕田に種をまいて咲かせているもので、今では斑鳩の里の秋の風物詩となり、多くの観光客が訪れます。

斑鳩の里の秋の風物詩「法起寺のコスモス畑」

写真:モノホシ ダン

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とくに一面のコスモス畑と三重塔という構図は絶景です。斑鳩町のホームページでは、コスモスの開花状況を確認できますので訪問の際の参考にしてください。

斑鳩の里の秋の風物詩「法起寺のコスモス畑」

写真:モノホシ ダン

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またコスモス畑にはススキの群生地も見られ、より秋の雰囲気を感じることができます。なお、農地やあぜ道は立入禁止となっていますのでマナーを守って撮影を楽しみましょう。

「斑鳩三塔」の一つ 再建された三重塔が立つ「法輪寺」

「斑鳩三塔」の一つ 再建された三重塔が立つ「法輪寺」

写真:モノホシ ダン

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法起寺から徒歩で数分のところにある「法輪寺」には、斑鳩三塔の一つに数えられる三重塔があります。法輪寺は、別名「三井寺(みいでら)」と呼ばれ、法隆寺と同じ聖徳宗の寺院です。

622年(推古天皇30年)、法起寺と同じく聖徳太子の子の山背大兄王の創建と伝わりますが、創建当時の建物は現存していません。

「斑鳩三塔」の一つ 再建された三重塔が立つ「法輪寺」

写真:モノホシ ダン

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法輪寺も法起寺と同じく三重塔がシンボルとなります。法輪寺の三重塔は、創建時の建物として唯一残ったもので国宝に指定されていました。しかし、美しさを称賛された三重塔は、1944(昭和19年)の落雷によって焼失。

現在の塔は、1975(昭和50年)に昔ながらの工法を用いて復元されたものです。そのため残念ながら国宝からも世界遺産登録からも外されていますが、飛鳥様式を彷彿とさせる建築美は変わっていません。

「斑鳩三塔」の一つ 再建された三重塔が立つ「法輪寺」

写真:モノホシ ダン

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収蔵庫を兼ねた耐火構造の講堂には、ご本尊の薬師如来坐像(重文)や十一面観音菩薩立像(重文)、虚空蔵菩薩立像(重文)など飛鳥時代から平安時代の仏像が合計11体安置されています。

また講堂は、ズラリと並ぶ仏像のまわりを一周できる陳列方式なので仏像との距離が近く、いろいろな角度から間近に拝観することができます。

法起寺を訪れたなら、あわせて法輪寺も拝観してみてはいかがでしょうか。

<法輪寺の基本情報>
住所:奈良県生駒郡斑鳩町三井1570
電話番号:0745-75-2686
拝観時間:
8:00〜17:00(3月〜11月末日)
8:00〜16:30(12月〜2月末日)
拝観料:大人500円、中学生〜高校生400円、小学生200円
アクセス:近鉄「郡山駅」から奈良交通バス「法隆寺方面」行きで「中宮寺前」下車、徒歩約15分
車利用の場合は、三井観光自動車駐車場(無料)利用

法起寺の基本情報

住所:奈良県生駒郡斑鳩町岡本1873
電話番号:0745-75-5559
拝観時間:
8:30〜17:00(2月22日〜11月3日)
8:30〜16:30(11月4日〜2月21日)
拝観料:一般300円、小学生200円
※令和7年3月1日より大人・大学生・高校生500円、中学生400円、小学生300円
アクセス:JR大和路線「法隆寺駅」から奈良交通バス「法起寺」下車すぐ
車利用の場合は、三井観光自動車駐車場(無料)から徒歩約8分

2024年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2023/10/23 訪問

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