写真:島塚 渓
地図を見る高松城は天正15年(1587年)豊臣秀吉の家臣で、讃岐国の領主となった生駒親正(いこまちかまさ)によって築城されました。現存する施設は、松平頼重(まつだいらよりしげ)が12万石で移封された寛永19年(1642年)以降に整備されたものです。
本丸を中心に二の丸や三の丸、北の丸などが時計回りに配置され、その北側は瀬戸内海、残る三方は堀が巡らされた巨大な城郭です。柿本人麻呂が讃岐国の枕詞に「玉藻よし」と詠んだことに因み、現在は玉藻公園として整備されています。
写真:島塚 渓
地図を見る高松城は堀に海水を引き入れ、防御面の強化と海運の利便性を兼ね備えた城郭です。寛文11年(1671年)に防衛の拠点として増設された北の丸には、月見櫓(つきみやぐら)や水手御門(みずのてごもん)が建てられています。
月見櫓はお月見に使われる櫓ではなく、城主の船が着くのを見る「着き見」が由来とされ、城主は水手御門から小舟に乗って沖で待つ本船に乗り込んていたとされています。
写真:島塚 渓
地図を見る現在でも水門を設け海水を堀に引き込んでいるため、クロダイなどの海水魚が棲息しています。追加で料金を支払えば全国的にも珍しいタイの餌やり体験をすることもできます。この餌やりは鯛願城就(たいがんじょうじゅ)と名付けられ、餌を与えた人の願いも叶う大願成就の意味合いも込められています。
写真:島塚 渓
地図を見る城郭の最深部に位置する本丸は周りを内堀に囲まれ、他の曲輪からは完全に独立した構造となっています。本丸への登城ルートは、全長約30メートルの鞘橋(さやばし)を用いており、この橋を落とせば外部からの進入を断つことができました。
鞘橋は銅板葺きの屋根に腰板の付いた珍しい造りで、現在の橋は明治17年に建て替えられ、昭和に大規模な解体修理が行なわれましたが、江戸中期頃から屋根と腰板が付いていた橋があったと考えられています。
写真:島塚 渓
地図を見る天守は明治17年(1884年)に老朽化により解体され残っていませんが、かつては3重4階、地下1階の天守が建っていました。現在は天守台の石垣が整備され、展望台として利用されています。鞘橋を渡り少し階段を登るだけで、玉藻公園を一望できる見事な眺望が広がっています。
写真:島塚 渓
地図を見る三の丸には約3年の歳月をかけて大正6年(1917年)に完成した披雲閣(ひうんかく)と呼ばれる建物があります。松平家の高松別邸として建設され、現在は無料開放日のみ内部を見学でき、通常は外観のみの鑑賞となります。披雲閣の建築面積は、1916平方メートルもあり、国の重要文化財にも指定されている大規模な木造住宅建築です。
写真:島塚 渓
地図を見る披雲閣に併せて造園された庭園も、近代以降に江戸時代の城跡に作庭された希少な事例として、国の名勝に指定されています。披雲閣庭園は、水を使用せず松やソテツが植栽された枯山水庭園で、園内を自由に散策できるようになっています。花崗岩を用いた巨大な飛石を特徴としており、江戸時代の大名庭園の系譜を継承するような重厚な作風となっています。
住所:香川県高松市玉藻町2-1
料金:大人(16歳以上)200円、小人(6歳以上16歳未満)100円
拝観時間:
【西門】(4-5月)5:30〜18:30、(6-8月)5:30〜19:00、(9月)5:30〜18:30、(10月)6:00〜17:30、(11月)6:30〜17:00、(12-1月)7:00〜17:00、(2月)7:00〜17:30、(3月)6:30〜18:00
【東門】(4-9月)7:00〜18:00、(10-3月)8:30〜17:00
アクセス:JR「高松駅」から徒歩約3分
2025年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/13更新)
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