安眠のご利益がいただける!枕の神様を祀る大阪・日根神社

安眠のご利益がいただける!枕の神様を祀る大阪・日根神社

更新日:2025/02/11 16:42

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
大阪府泉佐野市にある日根神社(ひねじんじゃ)は、延喜式の式内社で、和泉国五宮の一つです。安眠、安産、子授けのご神徳で知られ、毎年5月の例大祭「まくら祭り」は、色とりどりの枕を竹の竿につけて練り歩く特色ある祭として知られています。“まくら”で有名な珍しい神社を訪れて、安眠・安産・子授けなどのご利益をいただいてみませんか?

日根神社は日本で唯一の「安眠、枕の神様」

日根神社は日本で唯一の「安眠、枕の神様」

写真:モノホシ ダン

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日根神社の創建の時期は明らかでありませんが、社伝によると神武天皇による東征の際、この地で戦に勝って大和を平定しました。それによりこの地を「日根野」と名付け、社名は日根神社とされたと伝わります。

また日根神社は、716年(霊亀2年)に制定された和泉五社のうちの一つに数えられ、摂社の比売神社と共に延喜式内社に列せられていることから、1200年以上の歴史があると考えらています。

泉州地域では有数の桜の名所としても知られ、毎年、桜の開花時期になると、一の鳥居から二の鳥居まで見事な桜並木が眺められます。

日根神社は日本で唯一の「安眠、枕の神様」

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ところで日根神社は、日本で唯一の「安眠、枕の神様」として知られています。これは全国でも珍しい春の祭り「まくら祭り」が有名で、安眠を求める参拝客が数多く訪れるからです。

この「まくら祭り」の起源は奈良時代で、さらに江戸時代に村の娘さんが子宝祈願で枕を奉納しご利益があったということから、子宝・安産を祈願のために華やかな“飾り枕”がのぼりにつけられ巡行する「まくら祭り」となりました。

まくら祭りは、毎年5月4日・5日に催され、高さ5mの青竹に色鮮やかな25個の飾りまくらをくくりつけた3基の幟を若者が担いで日根神社やお旅所に奉納。町内を練りまわります。

日根神社と比売神社の本殿は大阪府の有形文化財

日根神社と比売神社の本殿は大阪府の有形文化財

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日根神社の主祭神は、神武天皇の父・鵜葺草葺不合命(うがやふきあへずのみこと)と母・玉依毘売命(たまよりひめのみこと)です。

現在の社殿は、戦国時代の天正年間に兵火によって焼失したものを、1602年(慶長7年)に豊臣秀頼によって再建されたものです。

日根神社と比売神社の本殿は大阪府の有形文化財

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朱色が鮮やかな本殿は、大きな規模の春日造で、正面には軒唐破風を飾り、上部には丸彫りの龍と瑞雲が入れられています。

日根神社と比売神社の本殿は大阪府の有形文化財

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日根神社の摂社の比売神社(ひめじんじゃ)の御祭神のひとりである衣通姫(そとおりひめ)は、日本三美人、和歌三神の一人に数えられており「美容」「和歌」の神様として信仰されています。

比売神社の一間社春日造の本殿は、見事な極彩色の建物で、大阪府の有形文化財となっています。

願いを書いて奉納する「まくら絵馬」や「安眠枕御守」が人気

願いを書いて奉納する「まくら絵馬」や「安眠枕御守」が人気

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日根神社の御枕(おんまくら)と呼ばれるまくら絵馬には、まくらに願いを書いて奉納することができます。

願いを書いて奉納する「まくら絵馬」や「安眠枕御守」が人気

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御守では、まくら祭りの時の枕幟につけられる飾り枕の形をした御守が人気です。安眠枕御守のほかに子宝安産枕御守もあります。

願いを書いて奉納する「まくら絵馬」や「安眠枕御守」が人気

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開運絵馬には、「まくら祭り」と毎年夏に行われる「ゆ祭り」が描かれています。ゆ祭りは、樫井川の水源の安全と夏の災厄除けを祈願する祭りで、ゆ祭の奉納踊りや、まくら祭りで渡御の際に唄われる「五社音頭」では、和泉の国で知られた地名が唄われています。

世界かんがい施設遺産や国宝の多宝塔も見逃せない

世界かんがい施設遺産や国宝の多宝塔も見逃せない

写真:モノホシ ダン

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また日根神社は、井川用水(ゆかわようすい)を司ることから中世では「大井関神社」と呼ばれていました。

井川用水(全⻑約2.9km)は、大阪府泉佐野市の日根野地区で約800年前から田地を潤してきたかんがい施設で、2022年(令和4年)10月に「世界かんがい施設遺産」に登録されました。

世界かんがい施設遺産は、建設から100年以上たった用水路や堰、ダムなどが対象で、井川用水は、樫井川から取水し、ため池の十二谷池に流れ込む用水で。拝殿の左側を静かに流れています。

世界かんがい施設遺産や国宝の多宝塔も見逃せない

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日根神社に隣接する慈眼院(じげんいん)は、もとは日根神社の神宮寺で、国宝の多宝塔は、石山寺多宝塔、金剛三昧院多宝塔とともに日本の多宝塔の三名塔の一つとして知られています。

文永8年(1271年)に建立された高さ約10mの多宝塔は、屋外にある木造多宝塔で国宝・重要文化財に指定されているものの中では日本最小の大きさです。

<慈眼院の基本情報>
住所:大阪府泉佐野市日根野626
電話番号:072-467-0092
拝観時間:8:00〜16:00
拝観料:300円(拝観は要予約)
アクセス:JR阪和線「日根野駅」より南海バス犬鳴山行「東上」バス停下車すぐ 車利用の場合は、専用駐車場利用

お花見が楽しめる「大井関公園」も訪れたい

お花見が楽しめる「大井関公園」も訪れたい

写真:モノホシ ダン

同じく日根神社に隣接する大井関公園は、泉佐野市内を東西に流れる樫井川中流の「ろじ渓」を挟んで広がる自然美豊かな公園です。「大阪みどりの百選」のひとつにも選ばれていて、とくに園内の太鼓橋から望む景色は見事です。

お花見が楽しめる「大井関公園」も訪れたい

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また大井関公園は、日根神社とともに桜の名所でもあります。無数の桜が咲き誇る4月には「大井関桜まつり」も開催され、大勢のお花見客で賑わいます。

<大井関公園の基本情報>
住所:大阪府泉佐野市日根野東上
電話番号:072-469-3131(泉佐野市まちの活性課)
アクセス:JR阪和線「日根野駅」より南海バス犬鳴山行「東上」バス停下車すぐ 車利用の場合は、日根神社駐車場利用

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日根神社の御朱印には、まくら祭りの際に飾り枕を取り付ける幟が描かれています。ほかに、巳年数量限定の御朱印もあります。参拝の記念に授かってみてはいかがでしょうか。

日根神社の基本情報

住所:大阪府泉佐野市日根野631
電話番号:072-467-1162
参拝料:境内自由
授与所営業時間:9:00〜16:00
アクセス:JR「日根野駅」から徒歩20分 JR「日根野駅」から南海バス犬鳴山行「東上」バス停下車すぐ 車利用の場合は、専用駐車場利用

2025年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2022/04/05−2025/02/04 訪問

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