「関東州」の名残を求めて〜戦前のレトロ感漂う中国・大連の街歩きガイド

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「関東州」の名残を求めて〜戦前のレトロ感漂う中国・大連の街歩きガイド

「関東州」の名残を求めて〜戦前のレトロ感漂う中国・大連の街歩きガイド

更新日:2018/08/14 09:05

もんTのプロフィール写真 もんT チューター、フリーライター

中国・遼寧省の大連(大连)市。遼東半島の先端に位置するこの街は、1905年から1945年までは日本が「関東州」として支配…、満州国への玄関口でもありました。市内には現在でも関東州時代の空気を感じさせる街並みが残ります。今回はちょっとしたタイムスリップの気分にも浸れる大連中心部の街歩きを紹介します。

上野駅にそっくり?…街歩きのスタートは大連駅から

上野駅にそっくり?…街歩きのスタートは大連駅から

写真:もんT

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大連の中心部を街歩きするには、大連駅(大连火車站)をスタート地点にすると良いでしょう。ホテルやオフィスビルが林立する市内中心部に、この大ターミナル駅があります。駅舎はどことなく上野駅の雰囲気…。それもそのはずで、南口の駅舎は1937年、日本統治時代に上野駅を模して作られました。現在はハルビンまでの高速鉄道(哈大旅客専用線)も開通し、大陸各方面へ向かう長距離列車がひっきりなしに発着します。
南口駅前はいつも車や人でごった返し、路面電車も行き交い、とても賑やか…。この雰囲気を味わった後はぜひ、駅舎左脇の地下道を抜けて反対側(北口)に出てみましょう。北口は近代的な新駅舎と共にゆったりとした駅前広場があり、都会の中のちょっとしたオアシス…。駅南東側の高層ビル群も一望できるおススメのスポットです。
ちなみに日露戦争の激戦地となった旅順へは、同じ大連市とはいえバスで1時間強の道のりです(運賃:7元)。この写真の撮影地点付近、駅前広場のはずれの歩道上に切符売り場とバス停があります。個人で二〇三高地などの旅順観光に行く場合は、このバスでとりあえず旅順バスターミナル(旅順汽車站)まで行き、そこからタクシーを拾うのがリーズナブルです。

大連の街はここから始まった…勝利橋たもとのロシア風情街へ

大連の街はここから始まった…勝利橋たもとのロシア風情街へ

写真:もんT

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駅北西口の駅舎前の通りを、駅舎を背にして右へ行って見ましょう。勝利(胜利)街という通りを抜けると、右手に線路をまたぐ勝利(胜利)橋、左手にはロシア風情街(俄罗斯风情街)が見えてきます。
ロシア風情街は、1898年から日露戦争(1904-05年)の頃まで、この地をロシアが租借地として支配していた名残…。大連の都市計画は、ロシア人によって港に近いこの辺りから始まりました。今でも当時の建築物がいくつも残っているので、ここはぜひちょっと奥のほうまで300mほどぶらっと歩いてみましょう。

明治末から昭和初期の近代建築が残る…中山広場で一休み

明治末から昭和初期の近代建築が残る…中山広場で一休み

写真:もんT

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先ほどの勝利橋を渡って、ひたすらまっすぐ南東方向へ、上海路という通りを進んでいきましょう。勝利橋から800mほど行くと巨大なロータリーと広場が…。中山広場(中山广场)に到着です。
周囲を見回すと、どことなく漂う日本の昭和初期の空気…。それもそのはずで、この広場一帯は、日本が支配した1905年以降に計画的に西洋風の街づくりが行われたエリア。広場を囲むレトロな近代建築物のほとんどは、1908年から1936年にかけて建てられました。今では周囲の高層ビルに埋もれているものの、今なお現役…、そして文化財としても大切にされています。
例えば、1914年築の大連賓館(旧ヤマトホテル)は往時と同じく宿泊が可能なので、大連での宿としておススメ。
また、写真右すみに写っているのは、1909年築の旧横浜正金銀行大連支店。現在は中国銀行大連分行のエントランスとなっていて、中に入って見ることができます。
一昔前の時代の空気にここでのんびりと浸りましょう。

戦前の電車もまだ現役!…路面電車201路

戦前の電車もまだ現役!…路面電車201路

写真:もんT

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関東州時代の名残として、もう一つ絶対に見逃せないのが、路面電車!
大連には現在2系統(201路・202路)の路線がありますが、そのうちの201路では戦前の古い電車が今なお現役。運賃は全区間1元。乗車するときに支払う方式なので、中国語の会話ができなくても気軽に利用できます。
中山広場からは、先ほど歩いてきた上海路を勝利橋まで戻るか、あるいは人民路(上海路からロータリーを時計回りに3本目の通り)を東北東へ400mほど歩いて世紀街(世纪街)まで出ると、電停があります。ここはぜひレトロな電車を待って乗ってみましょう。
終点近くの華楽広場(华乐广场)まで行くと、車の交通量も比較的少なく、路面電車が走る風景を小ぎれいな街並みをバックにすっきりと撮れます。
華楽広場でのんびりした後は、再び路面電車に乗って中心部へ帰りましょう。

旅のまとめ

かつては日本とロシア・中国との対立の舞台となった大連…。不幸な時代を超えて、価値あるものは今なお大切に守られています。市内中心部には他にも歴史を感じさせる建物が点在…。街歩きをしていると自分だけのお気に入りスポットが見つかるかもしれません。変貌著しい中国の大都会大連で、ちょっとしたタイムスリップを、皆さんぜひ楽しんできてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/03/08 訪問

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