イタリアの世界遺産ヴェネツィア!カナルグランデ沿いの見どころ

イタリアの世界遺産ヴェネツィア!カナルグランデ沿いの見どころ

更新日:2025/02/25 11:32

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
「アドリア海の女王」「夢の浮島」などとも呼ばれるイタリア世界遺産の町ヴェネツィア。鉄道が発着するサンタ・ルチア駅とサン・マルコ広場を結んで、島の中央を逆S字型に流れる大運河が「カナルグランデ」。

約3800mにも及ぶ運河沿いには、かつての貴族たちの館だった建物や教会が建ち並び、ゴンドラや水上バスのヴァポレットでの移動中は右にも左にも素晴らしい景観が続きます。この運河沿いの見どころをご紹介します。

大運河「カナルグランデ」沿いの立派な館たち

大運河「カナルグランデ」沿いの立派な館たち

写真:Hiroko Oji

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イタリアのヴェネト州に位置するヴェネツィアは、アドリア海に浮かぶ世界遺産の町。ここでの移動手段は徒歩か水上バスのヴァポレットもしくはゴンドラとなります。

町の中央を逆S字型に蛇行して流れる大運河「カナルグランデ」では、あちらにもこちらにもヴァポレットや素敵な装飾が施されて優雅に水上を滑るゴンドラが行き交います。

大運河「カナルグランデ」沿いの立派な館たち

写真:Hiroko Oji

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立派な橋が架かるカナルグランデ沿いには、ルネッサンス様式やバロック様式・ゴシック様式など、中世の美しい館が建ち並びます。

写真の建物は「カ・ドーロ」。サン・マルコ寺院の行政官だった人の館で、1440年に完成。ヴェネツィア・ゴシックの最高建築とされています。かつては「黄金の宮殿」といわれ、金を塗った建物だったもので、バルコニーには美しい装飾の施されたアーチが並びます。現在は、フランケッティ美術館が入っており、ヴァン・ダイクやマンテーニャなどの作品が収蔵されています。

<カ・ドーロの基本情報>
住所:Calle Ca’ d’Oro,3934,30121 Venezia VE
電話番号:+39-041-522-2349
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日

大運河「カナルグランデ」沿いの立派な館たち

写真:Hiroko Oji

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こちらの18世紀のバロック様式の館は「カ・レッツォーニコ」。白い大理石のファサードが目を惹きます。

館の内部には1700年代のヴェネツィア博物館が入っており、当時の生活を再現した調度品が並ぶ展示室が見られます。1階には18世紀のゴンドラが展示され、バロック様式とロココ様式の室内装飾が素晴らしく、フランチェスコ・グアルディやジャンバッティスタ・ティエポロ、ピエトロ・ロンギといった、当時のヴェネツィアを代表する画家たちが描いた絵画が展示されています。また4階にある当時の薬局の再現コーナーも見逃せません。

<カ・レッツォーニコの基本情報>
住所:Sestiere Dorsoduro,3136,30123 Venezia VE
電話番号:+39-041-241-0101
開館時間:10:00〜17:00
休館日:火曜日

観光客であふれるリアルト橋

観光客であふれるリアルト橋

写真:Hiroko Oji

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カナルグランデに架かる4つの橋(リアルト橋、スカルツィ橋、アカデミア橋、コスティトゥツィオーネ橋)の中でも、常に観光客であふれ最も有名な橋が「リアルト橋」。以前は木製の跳ね橋だったのですが、16世紀末に石造りに変えられたのが現在の姿です。

観光客であふれるリアルト橋

写真:Hiroko Oji

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昼夜を問わず、橋の上からの眺めは素晴らしいの一言に尽きます。

長さ48m、幅22mの太鼓橋で、水面からの高さが7.5mある橋の下をゴンドラやヴァポレットが常に行き交います。

観光客であふれるリアルト橋

写真:Hiroko Oji

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階段状の橋の上の両側に続くアーケードは、アクセサリーや小物の商店が入る大きなもの。「白い巨象」とも呼ばれるリアルト橋です。

アカデミア美術館とアカデミア橋

アカデミア美術館とアカデミア橋

写真:Hiroko Oji

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カナルグランデ沿いの目玉観光スポットの一つ「アカデミア美術館」は、かつてのカリタ会修道院の建物に入り、ヴェネツィア派絵画の傑作が多数収蔵された見逃せない美術館です。

館内には14世紀〜18世紀にかけて活躍したヴェネツィア派やトスカーナ派の作品が収められています。ティツィアーノの『ピエタ』や『聖母の神殿奉献』、ベッリーニの『サン・マルコ広場の行列』や『サン・ロレンツォ橋での十字架の奇跡』、ヴェロネーゼの『レヴィ家の饗宴』、ティントレットの『聖マルコの奇跡』など必見の作品がズラリです。

<アカデミア美術館の基本情報>
住所:Calle della Carita,1050,30123 Venezia VE
電話番号:+39-041-522-2247
開館時間:8:15〜19:15(月曜日8:15〜14:00)

アカデミア美術館とアカデミア橋

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アカデミア美術館前の運河に架かるアカデミア橋は、最初、鉄骨造りで設計された橋で1854年に開通。しかし、後に取り壊され、1933年に木製の橋に置き換えられたのが現在の姿です。

アカデミア美術館とアカデミア橋

写真:Hiroko Oji

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このアカデミア橋からの眺めも素晴らしいので、お時間があればぜひ渡ってみてくださいね。

サンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会

サンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会

写真:Hiroko Oji

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サン・マルコ広場から運河を挟んで向かいに見えるドームのある教会がサンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会(この後は略して「サルーテ教会」と表記します)。

サルーテ教会のドームは、300年以上にわたってヴェネツィアを代表する風景の一つで、シンボル的存在です。

サンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会

写真:Hiroko Oji

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サルーテ教会は、17世紀の恐ろしい疫病ペストからヴェネツィアの町を守るため、また疫病終息を記念して聖母マリアに感謝するため建設されました。

丸い薄緑色の大きなクーポラが乗っかり、レリーフや彫刻で装飾された真っ白の大理石が八角形を描く姿がとても美しい教会です。

サンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会

写真:Hiroko Oji

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教会内の祭壇は、マリアの受胎告知の祭壇をはじめキリスト降誕の祭壇、被昇天の祭壇、ペンテコステの祭壇などが並び、見ごたえある素晴らしい装飾が施されています。

また壁面と天井の絵画も素晴らしく、壁にはティントレットの『カナの結婚』、天井にはティツィアーノの『カインとアベル』『ダヴィデとゴリアテ』『イサクの犠牲』などが飾られています。さらに床の色大理石で描かれたモザイク模様も美しいばかりです。

<サンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会の基本情報>
住所:Dorsoduro,1,30123 Venezia VE
開場時間:9:00〜12:00&15:00〜17:30

活気あるリアルト・メルカート

活気あるリアルト・メルカート

写真:Hiroko Oji

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リアルト橋から北への路地を進むこと数分で到着するのは魚市場。連続するアーチと列柱が美しい煉瓦造りの建物内に入っています。

ちょうどカ・ドーロとは運河を挟んで向かい合うロケーションにある市場で、ヴェネツィア人の台所となるリアルト・メルカートです。

活気あるリアルト・メルカート

写真:Hiroko Oji

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神殿風の柱が何本も屋根を支える建物内では、アドリア海で獲れた新鮮で種類豊富な魚介類が山盛りに並べられますが、昼過ぎにはほぼ完売状態となり後片付けが始まってしまいます。訪れたい方は朝早めをお薦めします。

活気あるリアルト・メルカート

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また運河側のテントの下は、果物や野菜・きのこなどの市場となっていて、色鮮やかで生き生きとした野菜や果物が並び活気あふれる市場風景が広がっています。

<リアルト・メルカートの基本情報>
住所:Calle Proma de la Donzella,306,30125 Venezia VE
営業時間:7:30〜15:00
定休日:日曜日

見どころが溢れるヴェネツィア観光

サン・マルコ広場周辺だけでも見どころ満載のヴェネツィアで、時間があまりないという時やコンパクトに観光したい時にお薦めしたいのがヴァポレット観光!大運河沿いの風景が楽しめます。

サンタ・ルチア駅からサン・マルコ広場への1番(各駅停車)もしくは2番(急行で数か所のみ停車)のヴァポレットに乗って大運河をめぐるだけでも結構満足感が持てる観光となります。もし時間的に余裕があれば、気に入ったところで途中下車して辺りを散策するのも楽しいものです。

その場合には乗船券の1回券ではなく、24時間・48時間・72時間券を利用すると乗り降り自由になって観光しやすくなりますので、ぜひご利用くださいね。

2025年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/12/01−2024/12/04 訪問

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