桜と天空の世界遺産の競演!和歌山「高野山」でお花見を楽しもう

桜と天空の世界遺産の競演!和歌山「高野山」でお花見を楽しもう

更新日:2025/03/17 11:16

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
和歌山県高野山の桜は、標高が約800メートルと高いために例年4月中旬頃に開花し、4月下旬頃まで山内随所でお花見が楽しめます。主な桜は、枝垂桜、八重桜、山桜などで中には西行桜、対面桜、傘桜など歴史ある有名な桜もあります。「紀伊山地の霊場と参詣道」として熊野三山、吉野大峯とともに世界文化遺産に登録された天空の聖地「高野山」で、春のお花見を楽しんでみませんか?

高野山のお花見のスタートは「金剛峯寺」正門前の枝垂桜から

高野山のお花見のスタートは「金剛峯寺」正門前の枝垂桜から

写真:モノホシ ダン

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高野山の桜見物は、桜並木や桜苑があるわけではなく、各寺院の敷地内に大切に受け継がれてきた立派な桜を眺めながら、そぞろ歩きで桜を愛でるというのが醍醐味となります。

高野山のお花見のスタートは「金剛峯寺」正門前の枝垂桜から

写真:モノホシ ダン

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その中でも特に人気が高いのが、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」前の枝垂桜です。正門に通じる橋のたもとには、2本のヤエベニシダレがあり、高さ6メートルほどの木から垂れた枝一面のピンク色の可愛い花々が埋め尽くす姿は圧巻の一言。

この枝垂桜は、2002年(平成14年)に植えられた比較的新しい桜ですが、高野山内では荘厳な雰囲気の山門と、色鮮やかなしだれ桜の競演がなんとも高野山らしく、山内でも一二を争う、人気のお花見スポットになっています。

高野山のお花見のスタートは「金剛峯寺」正門前の枝垂桜から

写真:モノホシ ダン

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なお正門は、金剛峯寺の建物の中では一番古く、1593年(文禄2年)に再建されました。春の高野山では、そのような歴史ある建物と華やかな桜が調和する、まさにこの季節ならではの贅沢な景色を楽しむことができます。

<高野山真言宗総本山 金剛峯寺の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132
電話番号:0736-56-2011
拝観料:一般1000円、小学生300円、小学生以下無料
拝観時間:8:30〜17:00
アクセス:南海電鉄高野線「高野山駅」から「大門南駐車場行き」バスで「金剛峯寺前」バス停下車
車利用の場合、京奈和自動車道「紀北かつらぎIC」から約45分、金剛峯寺駐車場利用

壇上伽藍で見ておきたい「西行桜」と「対面桜」

壇上伽藍で見ておきたい「西行桜」と「対面桜」

写真:モノホシ ダン

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朱色の根本大塔を囲む壇上伽藍には、境内各所に桜が咲き、春になると麗らかな雰囲気に包まれます。

<根本大塔の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山152
電話番号:0736-56-3215
拝観時間:8:30〜17:00
拝観料:一般500円

壇上伽藍で見ておきたい「西行桜」と「対面桜」

写真:モノホシ ダン

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歌人として名高い西行法師は、32歳頃から約30年間にわたり高野山に草庵を結びました。壇上伽藍では、大会堂と三昧堂の造営と移築に尽力しました。

三昧堂の前にある「西行桜」は、その西行法師が手植えしたものと伝えられています。

壇上伽藍で見ておきたい「西行桜」と「対面桜」

写真:モノホシ ダン

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「対面桜」は、壇上伽藍の中門の前にあり、影向桜(ようごうざくら)とも呼ばれる桜です。平安時代に落雷で焼失した根本大塔の修造奉行として訪れた平清盛と、老僧に姿を変えた弘法大師が対面した場所にあった桜と伝わります。

<壇上伽藍の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山152
電話番号:0736-56-2011(高野山真言宗総本山金剛峯寺)
アクセス:高野山駅から大門南駐車場行きバスで「金堂前バス停」下車すぐ。または奥の院前行きバスで「千手院橋(東)バス停」下車徒歩約5分
車利用の場合は、中門前駐車場または金剛峯寺駐車場利用

“高野山奥之院ナイトツアー”の出発地「恵光院」

“高野山奥之院ナイトツアー”の出発地「恵光院」

写真:モノホシ ダン

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高野七弁天のひとつ、祓川弁財天社は、高野山の桜の穴場スポットです。枝垂桜と山桜の競演が見事です。ここは、ほとんど観光客の姿を見かけることのない穴場中の穴場といえます。

<祓川弁財天社の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山
アクセス:南海りんかんバス「高野山駅」から大門南駐車場行き「弁天前バス停」下車すぐ

“高野山奥之院ナイトツアー”の出発地「恵光院」

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恵光院(えこういん)は、高野山の準別格本山の宿坊寺院です。創建は約1200年前で、弘法大師空海が五重塔を建立、毘沙門天、不動明王を安置したことに始まります。

その後、空海の弟子である道昌僧都が住職となり、多くの人々の供養をしたため廻向院と呼ばれました。

江戸時代になると八代将軍徳川吉宗公の命により「恵光院」と改め、現在に至るまで脈々と法燈が受け継がれています。春になると高台に建つ本堂の前には、枝垂桜が可憐な花を咲かせます。

<恵光院の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山497
電話番号:0736-56-2514
アクセス:南海電鉄高野線「高野山駅」から南海りんかんバス奥の院行きに乗車「苅萱堂前」バス停下車、徒歩約2分

“高野山奥之院ナイトツアー”の出発地「恵光院」

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また恵光院は、「高野山奥之院ナイトツアー」は出発地でもあります。ナイトツアーは、高野山在住の“金剛峯寺境内案内人有資格者”が夕食後、約1時間30分にわたって奥之院をガイドします。日中とはまた違った幻想的な奥之院を見ることができます。

<高野山奥之院ナイトツアーの基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山734
申し込み先:公式サイトから(※恵光院では受付できません)
料金:大人3150円 子供2000円(6歳-11歳)
時間:19:00〜20:20頃まで(奥之院御供所で解散)

高野山随一の桜の名所「清浄心院」の傘桜

高野山随一の桜の名所「清浄心院」の傘桜

写真:モノホシ ダン

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清浄心院(しょうじょうしんいん)は、弘法大師により創建され、高野山では金剛峯寺に次ぐ規模を誇る宿坊寺院で、高野山きっての桜の名所としても知られています。

高野山随一の桜の名所「清浄心院」の傘桜

写真:モノホシ ダン

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その清浄心院で、表門をくぐった先にある「傘桜」は、樹齢約500年の高野山随一と呼ばれる名桜で、老いてもなお凛とたたずみ、生命の息吹を感じさせます。

高野山随一の桜の名所「清浄心院」の傘桜

写真:モノホシ ダン

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この桜の名前の由来は、豊臣秀吉が母の三回忌法要を高野山で執り行った際に清浄心院で花見を催しました。その時に、傘のように咲いていたこの桜を「年を経て老木も花や高野山」と歌に詠んだことからで、別名「太閤桜」とも呼ばれています。

傘桜は、例年3月末に開花が始まり、4月中旬頃までが見ごろです。春の高野山を訪れたなら、西行桜、対面桜、傘桜など歴史ある有名な桜のお花見も楽しんでください。

<清浄心院の基本情報>
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山566
電話番号:0736-56-2006
アクセス:南海電鉄高野線「高野山駅」から南海りんかんバス奥の院行きに乗車「一ノ橋」バス停下車、徒歩約1分

春から初夏の高野山でお花見を楽しもう

いかがでしたか。なお高野山では、桜のシーズンが終わると、ゴールデンウィークからは可憐な「石楠花」が、そして梅雨の時期にはカラフルな「紫陽花」や「睡蓮」が観賞できます。

天空の世界遺産・高野山で歴史体験の旅とともにお花めぐりも楽しんでみてはいかがでしょうか。

2025年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/04/15 訪問

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