古都の歴史とイノベーションが融合するイスラエル

古都の歴史とイノベーションが融合するイスラエル

更新日:2025/04/18 12:06

松田 朝子のプロフィール写真 松田 朝子 トラベルジャーナリスト、ライター
イスラエルはヨーロッパとアジア、アフリカの交差する地域にあり、2024年時点での人口は990万人。国土は南北に細長く、四国と同じ規模の小さな国です。4000年にわたるユダヤの歴史と遺産を有しつつも、中東最大級の経済圏であり、スタートアップ企業の数は世界でも2位を誇ります。今回は、世界有数の古都であり、中東のシリコンバレーとも呼ばれるイスラエルの、街の様子をご紹介します。

世界3大宗教の聖地・エルサレム

世界3大宗教の聖地・エルサレム

写真:松田 朝子

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テルアビブの空港は日本との直行便も就航している、イスラエルの玄関口。空港からエルサレムまでは、車で約40分の距離。エルサレムは世界最古の都市とも言われ、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教という3大宗教の聖地でもあります。

世界3大宗教の聖地・エルサレム

写真:松田 朝子

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イスラエルにおいて、最も有名な観光スポットはエルサレム旧市街にある「嘆きの壁」。ここはユダヤ教の聖地でもあり、敬虔なユダヤ人が荒天でもひっきりなしに訪れて祈りを捧げています。嘆きの壁は古代イスラエルのエルサレム神殿の西側の外壁の遺構で「西の壁」とも呼ばれています。ユダヤ教徒はこの壁の前に集って、古代ローマ帝国に神殿を破壊されたことを嘆き、国家の再建を祈ったといいます。

現在は誰でもお祈りをすることができ、願い事を紙に書いて壁の隙間に挟むと叶うと言われています。そのため嘆きの壁の、手の届くところには隙間なく紙が挟まっています。ちなみに祈る場所は男女で分かれています。

<嘆きの壁の基本情報>
全長:約490m

マハネイェフダ市場でカルチャーショックの連続

マハネイェフダ市場でカルチャーショックの連続

写真:松田 朝子

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お祈りを済ませたら、新市街にある「マハネイェフダ市場」へ。ここはユダヤ系の市場なので、見たことのない食材や日用品が並びます。男性が被る「キッパ」という帽子もたくさんのバリエーションがあり、小さいものはヘアピンなど使って被っている人も。

マハネイェフダ市場でカルチャーショックの連続

写真:松田 朝子

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また、ケーキがたくさん並んでいるのかと思いきや、これらは「ハルヴァ」と呼ばれる、練ったゴマのお菓子。チョコレートやナッツ味などいろいろなバリエーションがあります。

マハネイェフダ市場でカルチャーショックの連続

写真:松田 朝子

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この市場は、そんなスイーツの食べ歩きから、ワインやビールの飲み歩きもできます。場内にはオープンなバーがたくさんあり、クラフトビールやローカルワインなどを気軽に楽しむことができます。

<マハネイェフダ市場の基本情報>
住所:Agripas St 90, Jerusalem,

テルアビブでスプーン曲げ!

テルアビブでスプーン曲げ!

写真:松田 朝子

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テルアビブはイスラエル最大の都市。首都はエルサレムですが、イスラエルの経済、テクノロジー、文化の中心地はテルアビブです。

テルアビブはイスラエルの西側、地中海に面しており、正式には隣接の港湾都市ヤッフォを含めてテルアビブ・ヤッフォといいますが、総じてテルアビブと呼ばれることがほとんど。ヤッフォは4000年以上前からの歴史がある港町。かつて商人や巡礼者などはこの港からイスラエルに入ってきたと言います。オスマントルコ時代に造られた街は、当時の面影を残して修復され、ショップやギャラリーの立ち並ぶロマンチックな小径に。

テルアビブでスプーン曲げ!

写真:松田 朝子

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ヤッフォの旧市街に溶け込むような石造りの建物は、「ユリ・ゲラー博物館」。かつて日本でもスプーンを曲げる技で一世を風靡した、あのユリ・ゲラーのミュージアムです。博物館の外には、世界最大のスプーンとしてギネスに認定された、長さ16メートル、11トンもの曲がったスプーンがお出迎えしてくれます。

そしてなんと館内ではユリ・ゲラー本人が!約1時間にわたって、展示品の説明や様々なエピソードを話してくれます(要予約)。運が良ければスプーン曲げのパフォーマンスも見られるかもしれません。

テルアビブでスプーン曲げ!

写真:松田 朝子

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ここにはユリ・ゲラーが初めて持った車や、歴代にわたって使用した携帯電話といった個人の持ち物の展示から、デヴィッド・ボウイ、ジョン・レノン、マイケル・ジャクソン、ダイアナ妃といった世界の要人とのツーショット(安倍晋三氏との写真もある)など、ユリ・ゲラーのワールドワイドな人脈を感じさせる展示も。もちろん本人とのツーショット撮影にも気軽に応じてくれます。

<ユリ・ゲラー博物館の基本情報>
住所:Mazal Arieh St 7, Tel Aviv-Yafo, 6803655

イスラエルのイノベーションが集結した博物館

イスラエルのイノベーションが集結した博物館

写真:松田 朝子

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ヤッフォの静かなビーチ沿いに建っているのは、「Peres Center for Peace and Innovation(以下、ペレスセンター)」。ここは1996 年にノーベル平和賞受賞者で元イスラエル大統領のシモン・ペレス氏によって設立された博物館です。

イスラエルのイノベーションが集結した博物館

写真:松田 朝子

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イスラエルでは、農業、水、サイバー技術、セキュリティ、宇宙、モバイル、産業、食品、スマート交通、クリーンエネルギー、ビデオ、ゲーム、医療、科学、研究の分野で、常時6,000社を超える新興企業が活動しているのです。ここでは、今までにイスラエルのスタートアップが生み出してきたいくつものイノベーションの紹介や、さまざまな業界におけるイスラエルの発明品など知ることができます。

イスラエルのイノベーションが集結した博物館

写真:松田 朝子

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さらにテーマパークの如く、バーチャル・リアリティのゴーグルを装着しての擬似体験も!館内を一回りすると、インスピレーションを掻き立てられて起業してみたくなる?かもしれません。

<Peres Center for Peace and Innovationの基本情報>
住所:Kedem St 132, Tel Aviv-Yafo,

夜遊びが楽しいテルアビブの街

夜遊びが楽しいテルアビブの街

写真:松田 朝子

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テルアビブは賑やかなナイトライフとパーティーシーンで世界的にも有名です。アートと緑溢れる街は夜遅くなっても大勢の人たちが行き交い、レストランやバーなども大盛況。

夜遊びが楽しいテルアビブの街

写真:松田 朝子

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このクラシックなビルディングは、1947年に建てられたという「商人の家」。国内初のショッピング・モールとして、オープン当時は300の店舗が軒を連ねていました。今はリノベーションされて、夜になるとテルアビブで最も賑わうスポットに。電飾に彩られたパティオには何軒かのオープンエアのレストランが並んでいます。

<商人の家の基本情報>
住所:Romano, Derech Jaffa 9, Tel Aviv-Yafo,

夜遊びが楽しいテルアビブの街

写真:松田 朝子

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でも、個人では見つけられないような穴場スポットや、大規模なクラブで楽しみたい、なんていう人はBe Tel Aviv Toursに参加してみましょう。このツアーでは、テルアビブのトレンドに詳しいツアーガイドが、街の様々なランドマークやお店に連れて行ってくれます。

欧米でもアジアでもない“比類なき国”「イスラエル」

5000年以上にもわたるユダヤの歴史と遺産を今に伝え、かつ様々な分野でイノベーションを牽引するイスラエル。どんな国かをイメージしていくと想像を遥かに超えていて、また「どこの国に似ているか?」と聞かれても考えてしまうでしょう。そんな比類なき国こそイスラエル、なのです。

2025年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2025/03/18−2025/03/27 訪問

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