スイスのU字谷「ラウターブルンネン」で絶景ハイキング&滝巡り

スイスのU字谷「ラウターブルンネン」で絶景ハイキング&滝巡り

更新日:2025/04/28 14:01

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
氷河が造り出したU字谷に、岩壁から無数の滝が流れ落ちるラウターブルンネン渓谷。ここにスイス・ユングフラウ地方の観光拠点のひとつとなるラウターブルンネン村が佇んでいます。

「ラウターブルンネン」の由来は“音の鳴り響く泉”といわれ、滝の流れ落ちる轟音が豪快!断崖が両側に迫り、崖の上から流れ落ちる滝が小川となり、緑の牧草地と色とりどりのお花が咲き乱れる絶景の渓谷で、ハイキングと滝巡りが楽しめます。

谷底に広がる村「ラウターブルンネン」

谷底に広がる村「ラウターブルンネン」

写真:Hiroko Oji

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スイスのベルナー・オーバーラントは「ベルン州の高地」という意味を持つ山岳地帯。世界遺産のアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名山をはじめとする数々の名峰が集まるユングフラウ地方で、インターラーケンやグリンデルワルト、ミューレンなどとともに観光拠点ともなるのがラウターブルンネンです。

ラウターブルンネンは、氷河が削って造りだした地形のU字谷にあり、断崖に挟まれた谷底に広がる渓谷に、岩壁を落ちる無数の滝とそこから流れ出す小川、緑が溢れ色とりどりの花々が織りなす風景が広がります。

谷底に広がる村「ラウターブルンネン」

写真:Hiroko Oji

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ラウターブルンネンからは、ウェンゲルンアルプ鉄道(WAB)で結ぶクライネ・シャイデック、そこからはユングフラウ鉄道に乗り換えて世界遺産のアレッチ氷河が流れ出すユングフラウヨッホへと向かうことができます。また途中のウェンゲンからはロープウェイで展望台のあるメンリッヒェンへのアクセスも可能です。

さらに、そそりたつ岩壁の上にあるミューレンへは、ロープウェイでグリュッチアルプまで登り、そこから山間鉄道に乗り継いで訪れることができます。また、バスで谷奥のシュテッヘルベルクまで行き、ミューレン経由でロープウェイを乗り継ぎ、壮大なパノラマビューが広がるシルトホルン展望台へもアクセス可能。この地方の観光の拠点としても便利な立地です。

谷底に広がる村「ラウターブルンネン」

写真:Hiroko Oji

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WAB鉄道の駅前には、シュテッヘルベルク行きのバス乗り場やグリュッチュアルプ行きのロープウェイの麓駅があり、車が行き交う道路が延びています。この道路の両側にはいかにもスイスといったお花で飾られたシャレータイプの家屋が軒を並べ、レストランやホテル、お土産物屋さんなどが入っていて、とても賑やかな通りとなっています。

霧のような水飛沫「シュタウプバッハ滝」

霧のような水飛沫「シュタウプバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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駅から南へ延びる通りを歩いていくと右側の断崖絶壁から流れ落ちるシュタウプバッハ滝が見えてきます。70以上もあるラウターブルンネンの滝の中で最も有名!勇壮で美しく、規模の大きい滝です。

「シュタウプ」とは塵の意味で、霧のように水分が拡散して落ちる様子からこう呼ばれるようになりました。この風景に魅了されたゲーテは近くに住み、1779年に『水に浮かぶ精霊の歌』という詩を書きました。後にシューベルトの歌曲にもなった詩です。また、アニメ『アルプスの少女ハイジ』の制作チームがこの地を訪れて作品中にこの地の風景を描き出しています。

霧のような水飛沫「シュタウプバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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シュタウプバッハ滝は落差約300m。そそり立つような崖を大量の水が落ちる風景は圧巻そのもの。ラウターブルンネンのランドマークで、よく広告写真にも使われる風景です。流れが崖の麓に達するまで途中の岩壁に当たって砕け散ったり、風で舞い上げられて細かい霧のような水飛沫に分散してしまうため、滝壺まで届く水はごく少量です。

霧のような水飛沫「シュタウプバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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滝が流れ落ちる断崖下には歩きやすいハイキングコースが延びており、緑あふれる長閑な眺めを楽しみながら歩くことができます。

シュタウプバッハ滝の裏側へ

シュタウプバッハ滝の裏側へ

写真:Hiroko Oji

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滝に向かって右側の麓辺りが小高い丘になっており、ハイキングコースのような手摺の付いた上り坂が延びています。この坂を上っていくと、このような眺めが!さらに奥には岩壁内に通じるトンネルが口を開けて待っています。

シュタウプバッハ滝の裏側へ

写真:Hiroko Oji

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岩壁の中のトンネルをまっすぐ進み、最奥にある鉄製の階段を上ると写真のような通路に出ます。途中には急な坂や石段(というよりも岩段と言いたくなる部分も)に、足元は石がごろごろした部分もあって細心の注意が必要。左右の手摺やロープをしっかり握りしめながら上っていくと・・・

シュタウプバッハ滝の裏側へ

写真:Hiroko Oji

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約10分ほどで滝の裏側に到着です。真裏ではありませんがラウターブルンネン渓谷を見渡せるこの眺めはご褒美!ぜひ裏側にも回ってここからの眺めを楽しんでくださいね。

<シュタウプバッハ滝の基本情報>
住所:Losisgrabli 419,3825 Lauterbrunnen,
電話番号:+41-33-856-85-68
料金:無料
所要時間:約30分

長閑なU字谷ハイキング

長閑なU字谷ハイキング

写真:Hiroko Oji

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ラウターブルンネンでは、教会や長閑な牧草地の風景とともに、夏でも雪が残るスイス・アルプスを代表する絶景が楽しめます。

渓谷に横たわる谷底風景の中、よちよち歩きの赤ちゃんから杖が必要なお年寄りまでどなたでも安心して歩けるコースなので、ぜひのんびりとウォーキングタイムをお過ごしくださいね。

長閑なU字谷ハイキング

写真:Hiroko Oji

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流れ落ちた滝の水は小川となって渓谷を流れていきます。川に架かる橋を渡ったり川沿いを歩いたりして心身ともに洗われるような清々しいハイキングとなりますよ。

ヨーロッパで最大!岩壁内にある滝「トリュンメルバッハ滝」

ヨーロッパで最大!岩壁内にある滝「トリュンメルバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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シュタウプバッハ滝から徒歩30分ほどで到着するのはトリュンメルバッハ滝。歩くのはちょっと・・・という方はラウターブルンネン駅からシュテッヘルベルクへ向かうポストバスに乗って、途中のバス停Trummelbachfalleで降ります。

バス停前にはカフェの建物があり、大きな滝の看板(写真)の左手奥に続く道を進むと、お土産物屋が並ぶエリアが続き、さらに奥に料金所があって滝の入り口へと向かえます。

ヨーロッパで最大!岩壁内にある滝「トリュンメルバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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1912年から岩山の内部にエレベーターが設置されており、上部の滝まで簡単にいくことができます。行きはエレベーターで、帰りは階段のある遊歩道をくだりながら滝を順番に見ていくと楽に見学できます。

ヨーロッパで最大!岩壁内にある滝「トリュンメルバッハ滝」

写真:Hiroko Oji

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名峰で有名なアルプスの氷河群からとけだす毎秒約2万トンもの水が、氷河が造り出した険しい岩の洞窟内を10層になって流れ落ちるトリュンメルバッハ滝!見え隠れしながら洞窟内に轟音を轟かせる滝の大迫力がじかに伝わってきます。

トリュンメルバッハ滝を堪能したら、スイスで最も落差があるといわれる高低差417mのミューレンバッハ滝へ行ったり、帰りながらシュピスバッハ滝(Spissbachfall)やブッヘンバッハ滝(Buchenbachfall)を眺めるのもおすすめです。

<トリュンメルバッハの滝の基本情報>
住所:Trummelbach 236,3824 Stechelberg,
電話番号:+41-33-855-32-32
開場時間:9:00〜17:00(7・8月 8:30〜18:00)

ユングフラウ地方観光の拠点

ラウターブルンネンは、インターラーケンやグリンデルワルト、ミューレン、ウェンゲンなどとともにユングフラウ地方の観光拠点となるスイスらしい素敵な村です。駅前はレストランやホテル、ショップが集まって観光地化されてはいますが、5分も歩けば長閑な牧草地帯が広がり、その周りを取り囲む岩山の断崖絶壁を眺めながらのお散歩が楽に楽しめます。

ユングフラウヨッホやシルトホルン展望台など訪問するついでに立ち寄るにも便利なロケーションのラウターブルンネン。ホテルもあり、こちらで宿泊するのも魅力的。ぜひU字谷の魅力をたっぷり味わってくださいね。

2025年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2001/08/01−2024/07/25 訪問

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