世界遺産の眺めを満喫!スイス「ユングフラウヨッホ」お楽しみポイント

世界遺産の眺めを満喫!スイス「ユングフラウヨッホ」お楽しみポイント

更新日:2025/05/07 10:14

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
アルプス最大最長のアレッチ氷河とともに世界遺産に認定されている名峰ユングフラウとメンヒを結ぶ稜線の鞍部にある山が「ユングフラウヨッホ」。ヨーロッパ最高地点の鉄道駅に直結して、展望台や複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパ」があります。

アレッチ氷河の眺望が広がるスフィンクス展望台やプラトー展望台、氷の彫刻が並ぶアイスパレス、歴史が学べるギャラリーなど人気のお楽しみポイントがギュッと詰まっています。

「ユングフラウヨッホ」へは新しいルートも

「ユングフラウヨッホ」へは新しいルートも

写真:Hiroko Oji

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世界遺産のアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名山をはじめとする数々の名峰が集まるユングフラウ地方で、スイスの一大観光地の一つ「ユングフラウヨッホ」。ユングフラウとはドイツ語で「アルプスの乙女」を意味する魅力あるネーミング。このユングフラウとメンヒを結ぶ稜線の間にあるのがユングフラウヨッホで、ここへはいくつかの行き方があります。その中で一番新しいルートが、最新式のロープウェイ「アイガー・エクスプレス」を利用する方法。ヨーロッパ最高所の駅へ結ぶユングフラウ鉄道の開通から約120年ぶりに誕生しました。

「アイガー・エクスプレス」は2020年12月5日にオープン。グリンデルワルト・グルントに、2019年12月にリニューアル・オープンしたメンリッヒェンとを結ぶロープウェイ駅のすぐそばにできた新ターミナル。ここから最新の3Sロープウェイがアイガーグレッチャー駅までわずか15分で結んでいます。44のゴンドラが常時行き交うゴンドラ形式で、キャビン内には座り心地の良い26席。毎時最大2200人が利用可能で、山上への移動時間が大幅に短縮されました。

「ユングフラウヨッホ」へは新しいルートも

写真:Hiroko Oji

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また、グリンデルワルトまでベルナーオーバーラント鉄道で移動し、ここから黄色と緑の車体のウェンゲンアルプ鉄道でクライネシャイデックまで、さらにユングフラウ鉄道に乗り換えてユングフラウヨッホへ向かうルートもあります。

他には、ベルナーオーバーラント鉄道でラウターブルンネンへ、ウェンゲンアルプ鉄道でクライネシャイデックへ向かいユングフラウ鉄道に乗り換える方法もあります。

「ユングフラウヨッホ」へは新しいルートも

写真:Hiroko Oji

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クライネシャディックから標高3454mにある頂上駅のユングフラウヨッホまで高低差1400mの区間を所要時間35分で運行しているのが、赤の車体に黄色のラインが入るユングフラウ鉄道。開通は1912年。アイガー山とメンヒ山の岩盤を切り抜いた7kmのトンネルも通過し、途中のアイスメア駅(標高3160m)ではフォトストップのため5分間停車します。列車から一旦降りてトンネルの先にあるガラス越しの窓から記念に写真撮影もできますよ。

「スフィンクス展望台」と「プラトー展望台」

「スフィンクス展望台」と「プラトー展望台」

写真:Hiroko Oji

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到着したユングフラウヨッホは標高3454m。ここでの人気スポットが標高3571mにある「スフィンクス展望台」。ヨーロッパで最も標高が高いガラス張りの展望台で、1996年に完成。眼下にはヨーロッパ最大のアレッチ氷河が一望のもとです。

スフィンクス展望台へは、高速エレベーターでわずか25秒で到着。ベルナーアルプス、ヴァレーアルプス、ジュラ山脈などはもとより、スイス国境を越え周辺の国々まで見渡せ、天気が良ければテラスに出てユングフラウの山頂や大パノラマが満喫できます。

<スフィンクス展望台の基本情報>
住所:Eigergletscher-Jungfraujoch,3818 Grindelwald
電話番号:+41-33-828-72-33

「スフィンクス展望台」と「プラトー展望台」

写真:Hiroko Oji

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スフィンクス展望台とは駅を挟んで反対側に、もうひとつの展望台「プラトー」があります。展望台と言ってもスフィンクス展望台と違って雪を踏みしめながら山を直に感じられる雪原。雪合戦をして遊ぶことも可能。常に強風が吹き荒れる場所なので、長居するには寒すぎるかも。防寒対策をしっかりしておいてください。

雪原を上る前方にはギザギザ頭のユングフラウが、振り返れば背後にメンヒがどっしりと構えています。

「スフィンクス展望台」と「プラトー展望台」

写真:Hiroko Oji

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両展望台からは、アルプスで初めて世界遺産に登録されたユングフラウの頂上、反対側にはメンヒ、眼下にはエッギスホルンやベットマーホルンの前で大きく右へ湾曲する「アレッチ氷河」の素晴らしい眺望が広がります。

アレッチ氷河は全長24km、幅1.6km、深さ900m、面積171平方kmという規模を誇り、ヨーロッパ最大かつ最長の氷河。真っ白な雪原を前に眩しい限りの絶景に見惚れっぱなしとなってしまいます。

氷の宮殿「アイスパレス」

氷の宮殿「アイスパレス」

写真:Hiroko Oji

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アレッチ氷河の30mの深さのところに造られたのが氷の宮殿「アイスパレス」。向かう通路自体も氷の真っただ中。足元も氷なので、ちょっと油断したらツルンと滑ってしまいそうで、つい手摺を頼ってしまいます。

氷の宮殿「アイスパレス」

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アイスパレス内には、氷の彫刻があちらこちらに飾られています。丸い広場のようなところにあるのは、ユングフラウヨッホの三山とトップオブヨーロッパの文字が刻まれた氷。

このアイスパレスは、1930年に山岳ガイドの二人が、ピッケルとノコギリだけで氷河の中に掘った巨大な洞窟が基になっています。

氷の宮殿「アイスパレス」

写真:Hiroko Oji

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彫刻のモチーフは、クマやワシ、ペンギン、ウサギなどの動物たち。さらにはグランドピアノと演奏者も氷で造られています。

<アイスパレスの基本情報>
住所:Jungfraujoch,3823 Lauterbrunnen
電話番号:+41-33-828-72-33
営業時間:7:30〜15:30

「アルパイン・センセーション」や「スノーファンパーク」も

「アルパイン・センセーション」や「スノーファンパーク」も

写真:Hiroko Oji

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展望台とアイスパレスを結ぶルートにある「アルパイン・センセーション」は、鉄道開通100周年を記念してつくられた長さ約250メートルのギャラリー・アトラクション。ユングフラウ鉄道やユングフラウ地方の歴史を紹介する写真、ヨーロッパ最高地点のカルスト洞窟などが展示されています。

まず、エーデルワイスを象ったたくさんのランプが煌めく中、大型スノードームや動物・人をモチーフにした木彫りのオブジェのある第1展示ホール、次にユングフラウの山岳観光の歴史を紹介する、動く歩道のギャラリーが続きます。

「アルパイン・センセーション」や「スノーファンパーク」も

写真:Hiroko Oji

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ギャラリーのトンネル内では、動く歩道に乗ってユングフラウ鉄道の歴史や工事中の写真等を見ることができます。

当時では夢のような山岳鉄道を生み出した創業者アドルフ・グイヤー・ツェラーの物語に工事中の様子や登頂に挑戦する人の写真が掲示され、さらには工事で命を落とした工夫らの名が刻まれたプレートが壁に埋め込まれたトンネルとなっています。

「アルパイン・センセーション」や「スノーファンパーク」も

写真:Hiroko Oji

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ダイナミックな映像とサウンドを駆使した3Dシアタールームなどのポイントを楽しんだら、スノーファンパークへ。こちらで楽しめるのは、切り立った岩山からロープで滑り下りる「ジップライン」!鳥になったような気分が楽しめます。期間限定となっており5月から10月のみですのでご注意を。

このほかには、メンヒスヨッホヒュッテまでの雪上ハイクやアレッチ氷河ハイクなどもありますが、アレッチ氷河ハイクは危険を伴うためガイド付きで1泊2日の行程となるため、それなりの心構えと装備が必要となります。

ショップや郵便局も

ショップや郵便局も

写真:Hiroko Oji

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様々なアトラクションやアクティビティだけでなくショッピングもお楽しみの一つ。

ここに2014年7月オープンしたのが「リンツ・スイスチョコレートヘヴン」。記念に「リンツ」のブランドアンバサダー、テニス界の最高峰プレーヤーのロジャー・フェデラー選手が氷河の特設コートでテニスマッチを行ったことも。チョコレートの製法や歴史などを学びながらショッピングを楽しむことができ、量り売りコーナーもあります。

ショップや郵便局も

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ユングフラウ鉄道グループがプロデュースするオリジナルグッズやスイスならではのお土産物、腕時計、ウェアなどが並ぶスーベニアショップもありますよ。

ショップや郵便局も

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独自の郵便番号(3801)をもつヨーロッパで最も標高の高い郵便局もあり、駅構内に赤いポストの姿も!記念にこちらから投函してみるのも思い出の一つとなることでしょう。

行きと帰りで異なったルートもお薦め

ユングフラウヨッホの観光では行きと帰りで異なるルートを選ぶと、また違った風景を楽しめてお薦めです。

例えば、行きはベルナーオーバーラント鉄道でラウターブルンネンかグリンデルワルトへ向かい、そこからウェンゲンアルプ鉄道でクライネシャイデックに移動、ユングフラウ鉄道でユングフラウヨッホまで、と3つの路線を乗り継ぎます。帰りはユングフラウ鉄道のアイガーグレッチャー駅(クライネシャイデックの一つ手前の駅)で下車し、アイガー・エクスプレスでグリンデルワルト・グルントまで空中散歩、グリンデルワルトからベルナーオーバーラント鉄道に乗り込む。この反対ルートにすれば、行きの行程時間が少し短縮されて、人がまだ少ない間にユングフラウヨッホでの滞在を楽しめます。

どちらにしても、滞在地によっていろいろ工夫して周辺の観光も組み込めますので、ユングフラウ地方の観光をたっぷりお楽しみくださいね。

2025年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/07/24 訪問

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