写真：モノホシ ダン
地図を見る大和郡山は、奈良県では数少ない城下町です。郡山城は、地元の戦国大名・筒井順慶の築城に始まり、豊臣秀長によって100万石の領主にふさわしい城郭と城下町が作られました。
郡山城跡（史跡）は、石垣に寺院の礎石・石塔・石仏など多数の転用石材が使われているのが特徴です。天守台に登れば、城下町と奈良盆地をぐるっと360度見渡せる素晴らしい眺望が楽しめます。
＜郡山城天守台展望施設の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市城内町・柳澤神社北側
開放時間：
7:00〜17:00（10月〜3月）
7:00〜19:00（4月〜9月）
入場料：無料
アクセス：近鉄郡山駅から徒歩約10分、JR郡山駅から徒歩約20分
写真：モノホシ ダン
地図を見る豊臣秀吉の弟、秀長は、1585年（天正13年）に郡山に入部し、1591年（天正19年）に52歳の若さで郡山城内で病没しました。大納言塚（市指定文化財）は、大和大納言と呼ばれた豊臣秀長の墓所で、郡山城内で没した秀長はここに葬られました。
当初はこの近くに秀吉が建立した菩提寺の大光院が墓地を管理していましたが、豊臣家の滅亡により、同寺は京都へ移され、位牌は東光寺（のちの春岳院）に託されます。
その後、墓地は荒廃しますが、1777年（安永6年）に春岳院の僧・栄隆（えいりゅう）や訓祥（くんしょう）が郡山町中の協力を得て、高さ2mの五輪塔を建立。塚の周りには白壁の土塀をつくり現在の姿になりました。
写真：モノホシ ダン
地図を見るまた墓所の前には「お願いの砂箱」があり、お参りできたお礼を申し上げた後、銅板を開けて、名前と願い事を唱えて門前の石の箱に3回砂を通すと願いが叶うと言われています。
住宅街に囲まれた閑静な大納言塚で、兄の秀吉をサポートし「天下一の補佐役」と謳われた秀長公の遺徳しのんでください。
＜大納言塚の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市箕山町14-8
アクセス：近鉄郡山駅から徒歩約10分
写真：モノホシ ダン
地図を見る郡山八幡神社は、鎮座は室町時代といわれ、郡山城を鎮護する八幡宮として歴代城主の尊崇を受けてきました。1585年（天正13年）から始まる秀長築城のため、郡山城跡のある丘陵地から遷座し、柳町の町作り完成にともない現在の地に移りました。
写真：モノホシ ダン
地図を見るまたあまり知られていませんが、奈良県は「野球のグラブ生産量」が日本一の県です。そのため勝負事の神様・八幡神を祀る郡山八幡神社の別名は「グラブ神社」ともいい、野球の上達と勝利を願い、多くの球児が訪れています。
写真：モノホシ ダン
地図を見るさらに郡山八幡神社では、使わなくなったグラブの寄付も受け付けています。寄付されたグラブは、丁寧に洗浄・供養された後、野球道具が不足しているカリブやドミニカの子供たちに届けられ、野球を通じた国際交流や支援の輪が広がっています。
郡山八幡神社で、勝負事の必勝のみならず、スポーツの成功と成長を祈願してみてはいかがでしょうか。
＜郡山八幡神社の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市柳4-25
電話番号：0743-52-2746
アクセス：近鉄郡山駅から徒歩約8分
写真：モノホシ ダン
地図を見る源九郎稲荷神社は、歌舞伎・文楽の『義経千本桜』に登場する「源九郎狐」を祀る神社です。
秀長と親交のあった高僧・宝誉（ほうよ）上人の夢枕に白狐が老翁の姿となって現れ、郡山城の守護神になることを告げ、それを聞いた秀長が鎮守として城内に祀ったと伝わります。
その後、江戸時代の1719年（享保4年）に現在地に遷座、1925年（大正14年）に現在の社殿が完成しています。
写真：モノホシ ダン
地図を見る拝殿の前には狛犬ならぬ狛狐がいて、宝珠や巻物を口にしています。宝珠をくわえている狛狐さんの珠を触ればお金持ちになり、巻物をくわえている狛狐さんの巻物に触れば賢くなる、との言い伝えがあります。
源九郎稲荷神社では、白狐をモチーフにしたお守りやおみくじが人気です。きつねみくじ（600円）は、おみくじを取り出したあとは、お部屋に置いておくと、商売繁盛や開運招福など運勢を良い方向に導いてくれます。
写真：モノホシ ダン
地図を見る源九郎稲荷神社の御朱印は、種類が豊富で色々なバージョンがあります。授与所にサンプルがありますので、参拝の記念にお気に入りの御朱印を授かってみてはいかがでしょうか。
＜源九郎稲荷神社の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市洞泉寺町15
電話番号：0743-55-3830
アクセス：JR郡山駅・近鉄郡山駅から徒歩約10分
写真：モノホシ ダン
地図を見る薬園八幡神社（やくおんはちまんじんじゃ）は、地元では「やこうさん」と呼ばれ親しまれている神社です。
奈良時代の創建で、東大寺の大仏造立の鎮守のため宇佐八幡宮から勧請した八幡大神を分霊し、平城京の南に開かれた薬草園に建立されたのが始まりです。
その後、室町時代の1491年（延徳3年）に現在の場所に遷されました。
写真：モノホシ ダン
地図を見るほかに薬園八幡神社で見逃せないのが、割拝殿の前、日本で2番目に古いとされている一対の狛犬です。
一般的に狛犬は性別のあるものではありませんが、こちらの狛犬は雌雄（しゆう）のしるしをつけているとても珍しいものです。向かって右側の阿形がメス、左側の吽形がオスです。
歴史ある神社の参拝の際にじっくりと見学してください。
＜薬園八幡神社の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市材木町32
電話番号：0743-53-1355
アクセス：JR郡山駅から徒歩約5分、近鉄郡山駅から徒歩約15分
写真：モノホシ ダン
地図を見る別名“金魚ストリート”とも呼ばれる柳町商街店にある「本家菊屋」は、1585年（天正13年）創業の奈良で最も古い和菓子屋さんです。
本家菊屋では、江戸時代末期に建てられたという風格ある建物で、名物の「御城之口餅（おしろのくちもち）」がいただけます。
写真：モノホシ ダン
地図を見る御城之口餅は、菓子職人の初代菊屋治兵衛が秀長公に、秀吉公をもてなす御茶会のために「何か珍菓を作れ」と命じられ誕生した銘菓で、鶯餅の元祖ともいわれています。
店内では、ほうじ茶付き3個500円で味わうことができます。秀長公の聖地巡礼の休憩スポットとして、シンプルでヘルシーな一口サイズの餅菓子に舌鼓を打ってはいかかでしょうか。
＜本家菊屋 本店の基本情報＞
住所：奈良県大和郡山市柳1-11
電話番号：1743-52-0035
営業時間：9:00〜18:30
定休日：元日のみ
アクセス：JR郡山駅から徒歩約10分、近鉄郡山駅から徒歩約5分
いかがでしたか。本文ではご紹介できませんでしたが、ほかにも秀長公と親交のあった高僧・宝誉が建立した「洞泉寺」、郡山城の南御門を移築した山門のある「永慶寺」、郡山城外堀跡の遊歩道「外堀緑地」などの見どころがあります。
さらに2026年（令和8年）には、大河ドラマ館も開館予定です。この機会にあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
2025年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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