写真:モノホシ ダン
地図を見る標高32.5mの番所山は、江戸時代の1643年(寛永20年)、この地に異国船や外敵の侵入を監視し通報するための施設、遠見番所が置かれたことから「番所山」と呼ばれるようになりました。
番所山一帯を整備した番所山公園からは、白浜のシンボル、円月島がすぐ目の前に見えます。写真は、円月島と番所山公園。
写真:モノホシ ダン
地図を見る円月島は、臨海浦に浮かぶ高さ25m、南北130m、東西35mの小島で、白浜の三段壁、千畳敷とともに国の名勝に指定されています。
正式名称を「高嶋」といい、島の中央に海蝕による円月形の穴が開いていることから「円月島」と呼ばれ親しまれています。
昼間の風景も美しいですが、夕暮れ時の風景もおすすめです。円月島に沈む夕陽は「和歌山県の夕陽100選」に選ばれており、夏季は18時30分頃、冬季は16時30分頃が夕陽の見ごろです。
<円月島の基本情報>
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町
電話番号:0739-43-6588(白浜町観光課)
アクセス:JR紀勢本線「白浜駅」からバスで約16分、「臨海」バス停下車、徒歩約5分
車利用の場合は、県道34号線沿い、円月島駐車場利用
写真:モノホシ ダン
地図を見る円月島の景観を楽しんだら、番所山公園に行ってみましょう。公園内の第一駐車場からは直進すると南方熊楠記念館、左手の道を行くとトンネルをくぐった先に第2展望広場があります。
番所山公園には、かつて植物園があったことから付近には亜熱帯植物が生い茂り、まるでジャングルに入り込んだようです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る番所山公園には、3つの展望広場があります。第2展望広場には、東屋や芝生広場があり、円月島や穏やかな海を眺めながらゆっくりと過ごせます。
また広場の横には階段があり、波打ち際まで降りることもできます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る円月島を最も近くに見ることができるのが、第1展望広場です。第2展望広場からは岬のように見える展望台で、斜め後ろからの円月島がとても大きく見えます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る公園内には、南方熊楠の著書『十二支考』にちなんで、いたるところに十二支の置物が置かれています。この彫刻は、県内の龍神村在住のチェンソーアート(木彫刻)の第一人者で、元世界チャンピオンの城所ケイジ氏が制作し、白浜町に寄贈したものです。
園内の散策で、景色とともに十二支の置物を探して歩くのもおすすめです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る高さ6mの展望塔があるのが、第3展望広場です。塔には“恋人の鐘”が設置されているので、チェンソーアートの猿の彫刻の出迎えを受けて、展望塔に登り、鐘を鳴らして下さい。
写真:モノホシ ダン
地図を見る展望塔からは、円月島のほかに御船山や白良浜、白浜の温泉街に千畳敷までが一望でき、まさに絶景です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る第3展望広場のすぐ先には、番所鼻灯台があります。1955年(昭和30年)に建てられた灯台で、田辺湾や紀伊水道を航行する船舶の安全を見守っています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る番所山公園の展望広場で景色を楽しんだら、公園内の中核施設でもある南方熊楠記念館(みなかたくまぐすきねんかん)に行ってみましょう。第3展望広場からは、森の中の小道を歩いて約5分です。
記念館の入口の横には、昭和天皇陛下御製碑が建てられています。これは、1962年(昭和37年)に昭和天皇が白浜に再度行幸された際に、「雨にけふる神島を見て 紀伊の国の生みし南方熊楠を思う」と、熊楠を偲ぶ和歌を詠まれたのを刻んだ石碑です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る記念館は、本館と新館の2館から構成されています。1965年(昭和40年)開館の本館(登録有形文化財)は、3階まで吹き抜けになった美しい螺旋階段が特徴です。
新館は、2017年(平成29年)の開館で、1階は、全面ガラス張りのエントランスで、2階の展示室は、貴重な収蔵品を展示する常設展があり、熊楠の世界をじっくりと知ることができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る和歌山県出身の学者、南方熊楠(1867-1941)は、博物学や民俗学などの分野に偉大な足跡を残し「知の巨人」と呼ばれ、エコロジーの先駆者です。
熊楠は、アメリカやイギリスに留学して植物学や比較文化を研究し、とくに「陰花植物」と呼ばれていたコケ類、シダ類、藻類、菌類など花を咲かせずに胞子で繁殖する植物の代表的な研究者として有名です。
記念館では、本館の2階で、名誉館長の荒俣宏先生が出演する熊楠の紹介DVD(約15分)が繰り返し上映され、熊楠の生涯や業績の概要を把握することができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る館内を見学したらの新館の屋上展望デッキに行ってみましょう。展望デッキには、吹き抜けになった採光用の窓があるほか、ベンチや展望台も設置されていて休憩スポットとしてもおすすめです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る展望デッキからは360度の大パノラマが眺められ、写真の塔島(とうしま)や神島(かしま)に円月島、白浜の温泉街のほか、晴れた日には四国まで見渡せます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る展望デッキの一番高いところから見える神島は、「こやま」「おやま」の2島からなり、南方熊楠が自然保護のために尽力し、天然記念物に指定されています。
また1929年(昭和4年)に、生物調査のために訪れた昭和天皇をお迎えした記念すべき場所でもあります。その後、熊楠は、御召艦「長門」の艦上において約25分間、田辺湾の生物について御進講を行い、彼の生涯で最も晴れがましい一日となりました。
すばらしい景観と豊かな自然環境が残されている番所山公園で、遊歩道の散策や南方熊楠の偉業に触れてみてはいかがでしょうか。
<南方熊楠記念館の基本情報>
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町3601-1
電話番号:0739-42-2872
営業時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日:木曜日 6月28日〜30日・12月29日〜1月1日(7月20日〜8月31日は無休)
見学料:大人600円、小人300円(幼児は無料)
アクセス:JR紀勢本線「白浜駅」からバスで「臨海」バス停下車、徒歩約10分
車利用の場合は、第一駐車場、第二駐車場利用
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町3601-1
電話番号:0739-43-6588(白浜町観光課)
営業時間:9:00〜17:00
入園料:無料
アクセス:JR紀勢本線「白浜駅」からバスで「臨海」バス停下車、徒歩約10分
車利用の場合は、第一駐車場、第二駐車場利用
2025年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索