ライン河畔の町「シャフハウゼン」スイスの情緒ある町並みと豊かな自然

ライン河畔の町「シャフハウゼン」スイスの情緒ある町並みと豊かな自然

更新日:2025/06/05 13:12

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
スイス北端のシャフハウゼンは、ドイツ国境に近いライン川沿いの古都。近くにライン川唯一の滝があるおかげで、水路を利用して運搬する船荷をいったん陸揚げすることから町が始まり発展してきました。

旧市街には壁画や装飾の美しい中世の建物が建ち並び、ブドウ畑が覆う高台には円形の城塞が残されています。情緒豊かな噴水や広場などが点在し、それぞれ趣向をこらした出窓の並ぶ様子を見て歩くだけでも楽しくなる町です。

ライン川畔の町「シャフハウゼン」

ライン川畔の町「シャフハウゼン」

写真:Hiroko Oji

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スイス北端に位置するドイツ国境に近いライン川沿いの古都「シャフハウゼン」は、西暦600年前後にアレマン人によって造られた農場が起源となった町。近郊にラインの滝があることから、ライン川を水路として輸送する際にはこの滝で困難となり途切れるため、中世より船荷の積み替えの町として繁栄してきました。19世紀には、時計職人が水力発電所を建設し、時計製造など工業発展の契機ともなりました。

第二次世界大戦末期、スイスは永世中立国のため直接戦争には参加していなかったにもかかわらずドイツ領と誤認され、スイス国内で唯一本格的な空爆を受けてしまった悲劇的な過去があります。が、1372年の大火災とこの空爆を除けば、旧市街自体は大きな災害に遭うことがなかったため、現在も壁画や装飾の美しい15世紀〜17世紀のルネッサンス様式の建物が残っています。

ライン川畔の町「シャフハウゼン」

写真:Hiroko Oji

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旧市街は駅の東側一帯に広がっていて、駅沿いの大通りバーンホフ通りから一筋東へ入ったところにあるフォルシュタット通りとフォルダーガッセが交わるフロンヴァーグ広場周辺一帯が中心部。色とりどりの彫刻や壁画を施した家や建物が並び、美しい噴水や広場が点在する情緒あふれる町並みが広がり、それぞれ趣向をこらした171の出窓も見所の一つとなっています。

ライン川畔の町「シャフハウゼン」

写真:Hiroko Oji

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旧市街から5分も歩けば斜面に葡萄畑の広がる丘があり、緑豊かな環境でもあることが実感できます。

町を見下ろす円形の城塞「ムノート」

町を見下ろす円形の城塞「ムノート」

写真:Hiroko Oji

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旧市街から東へ延びる通りを進みすぐ左へ続く階段を上った先にあるのがムノート。町を見ろすように高台の上に建つ、円形の城塞です。

ムノートは1377年から町を守ってきた城塞の一部。この珍しい円形の城は、1527年にアルブレヒト・デューラーが発表した論文に基づいて円形の形態をとり、1564年〜1585年に建造されました。このお城をめぐる戦いはなかったのですが、強力になる大砲の攻撃に耐えられるかどうか疑問視されるようになる中、唯一1799年に起こったオーストリアとフランスの戦いの時には標的にさえならなかったといいます。しかし、文化遺産として守るために保存協会が発足し、現在は、美しいブドウ畑に囲まれた城壁の中は市民の憩いの広場になっています。

町を見下ろす円形の城塞「ムノート」

写真:Hiroko Oji

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地元の切石と採石場の石を利用した厚い壁の城内は、美しい螺旋上のスロープが続き、最上階が円形広場になっています。

テラス端には当時の城塞としての役目の名残りとなる大砲や城壁の銃眼が残されおり、中央の広場はイベントなどが開催される市民の憩いの場として利用されています。

町を見下ろす円形の城塞「ムノート」

写真:Hiroko Oji

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ここからは緑豊かな素晴らしいシャフハウゼンの町並みとライン川が流れる風景が見渡せます。

町を一歩出ればほぼ四方に森が広がり、市の面積の約半分は森林地帯。また、ドイツから流入するドゥラッハ川がライン川に合流する地点にあるので、水の都としての要素もある自然豊かな町であることがよくわかります。

<ムノートの基本情報>
住所:Munotsteig 17,8200 Schaffhausen
電話番号:+41-52-625-42-25
開場時間:8:00〜20:00

見事な壁絵の「騎士の家」や出窓・壁面装飾の建物たち

見事な壁絵の「騎士の家」や出窓・壁面装飾の建物たち

写真:Hiroko Oji

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フォルダーガッセ65番地に建つひときわ目を惹くのが「騎士の家」。壁一面に施された壁画が色鮮やかでとても素晴らしいので必見です。

1544年に建てられたメインファサードは1938年〜1939年にかけて修復され、西側ファサードは1943年にカール・レッシュによって再塗装され、現在の壁画は1948年に描かれたものです。1500年代にトビアス・スティマーによって描かれたオリジナルのフレスコ画は撤去され、地元の博物館に保管されています。

<騎士の家の基本情報>
住所:Vordergasse 65,8200 Schaffhausen

見事な壁絵の「騎士の家」や出窓・壁面装飾の建物たち

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通りの建物には、ルネサンス様式の特徴とも言える出窓が設置されており、多くの民家で2階部分に取り付けられている様子を目にすることができます。

それぞれ工夫を凝らした装飾の出窓はレリーフや彫刻が施され形も様々。ひとつひとつ見て歩くのも面白くなってしまい、シャフハウゼンが「出窓の町」とも呼ばれていることにも納得できます。

見事な壁絵の「騎士の家」や出窓・壁面装飾の建物たち

写真:Hiroko Oji

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窓だけでなく、出入り口の装飾もまた豪華!凝ったデザインで紋章などが織り込まれたものもあって見応えがあります。

スイスを代表するロマネスク様式のミュンスターと聖ヨハネ教会

スイスを代表するロマネスク様式のミュンスターと聖ヨハネ教会

写真:Hiroko Oji

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3つの身廊と翼廊のみで構成されていた既存の基礎の上に建てられたのがミュンスター。建設工事は聖歌隊で始まり、1095年に完成しました。今日、スイスで最大のロマネスク様式の神聖な建物と見なされています。

中庭には、詩人シラーの作品『鐘のバラード』のモデルになった大きな鐘が置かれており、敷地内の博物館には先史時代のコレクションや印刷術が発明された当時の書物が収蔵されています。

<ミュンスターの基本情報>
住所:Munsterpl.,8200 Schaffhausen
電話番号:+41-52-625-34-52
開場時間:9:00〜18:00

スイスを代表するロマネスク様式のミュンスターと聖ヨハネ教会

写真:Hiroko Oji

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ミュンスター近くには聖ヨハネ教会が建っています。

現在の教会の床から3.4m下に、最初の小さな石造りの教会の遺跡が発見されたことから、前にも教会がすでに存在していたことが推測されます。何度となく増改築を重ね、32.8mの長さに拡張されていたホールの建物に幅3.8mの側廊が追加され、長方形の聖歌隊、聖具室、大聖堂の塔と同じ床面積の塔が設置。1515年には、外側の側廊を追加して現在のサイズに拡張されました。

スイスを代表するロマネスク様式のミュンスターと聖ヨハネ教会

写真:Hiroko Oji

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この教会のオルガンは、1529年9月30日、宗教改革導入の1日後、絵画と祭壇が破壊され、塔の上のマドンナのあるニッチは壁で囲まれ、オルガンは取り壊されました。1597年、オルガンは再び演奏可能になり、1879年、ヨハン・ネポムク・クーンによるロマンチックなオルガンに改修。オルガンの特に「柔らかくて細かい音色」が賞賛されるようになり、1946年以来、特にバッハ国際フェスティバルは広く知られています。

<聖ヨハネ教会の基本情報>
住所:Kirchhofpl.7,8200 Schaffhausen
電話番号:+41-52-624-39-42
開場時間:9:00〜18:00

素晴らしい彫刻装飾のある噴水や看板も

素晴らしい彫刻装飾のある噴水や看板も

写真:Hiroko Oji

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町中には装飾豊かな噴水が点在しています。その中の一つ、市内最大の噴水であるフロンヴァーグ広場のランツクネヒトブルンネンには、要塞都市であることを伝える重武装のランツクネヒト像の噴水柱が建っています。1524年に建てられたもので、水盤は砂岩でできています。

素晴らしい彫刻装飾のある噴水や看板も

写真:Hiroko Oji

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フロンヴァーグ広場から北へ進んだ所の角にあるのがモーレンブルンネン(ムーア人の噴水)。湾曲した三日月刀を身につけ、右手に紋章入りの楯、左手に黄金の杯を持っています。

素晴らしい彫刻装飾のある噴水や看板も

写真:Hiroko Oji

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フォルダーガッセからブルネンガッセに分かれる角にあるのが1868年製のバロック様式の噴水テレンブルンネンで、自由を愛するスイス人の象徴としてのウィリアム・テル像が噴水柱を飾っています。

噴水だけでなく、ドイツではお馴染みの凝ったデザインのアイアン製看板も見つけられます。ただ歩くだけでも楽しくなる町並みのシャフハウゼンです。

散策だけでも楽しめる町並み「シャフハウゼン」

シャフハウゼンの町にはこれといった見所はないものの、ムノートの佇まいと最上階テラスからの眺めや、旧市街の通りにある見事な壁画の「騎士の家」は見逃せません。また町中に点在する美しい装飾の噴水や建物に設置された出窓を見て歩くだけでも楽しくなるところです。

近くのラインの滝へは列車かバスを利用して組合わせて訪問することができますので、ぜひ散策を楽しんでくださいね。

2025年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2024/07/29 訪問

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