歴史ある銀行が美術館に!小樽「似鳥美術館」と「旧三井銀行小樽支店」

歴史ある銀行が美術館に!小樽「似鳥美術館」と「旧三井銀行小樽支店」

更新日:2025/07/15 14:04

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
「小樽芸術村」は、北海道小樽市にあるニトリホールディングスによる美術館です。歴史的建造物を活用したミュージアムは、「似鳥美術館」「旧三井銀行小樽支店」「ステンドグラス美術館」「西洋美術館」からなっています。また、2025年7月24日には「浮世絵美術館」も開館予定。

今回は、小樽芸術村のメイン施設である「似鳥美術館」と、重要文化財の貴重な銀行建築「旧三井銀行小樽支店」の2つをご紹介します。

小樽芸術村のメイン施設「似鳥美術館」

小樽芸術村のメイン施設「似鳥美術館」

写真:モノホシ ダン

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「似鳥美術館」は、国会議事堂の建設にも携わった大蔵省の建築家・矢橋賢吉(やばしけんきち)らが設計し、1923年(大正12年)に竣工した旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物をリノベーションしたものです。

建物のコーナーに入口を設けた設計は、当時の銀行建築において画期的でした。また、玄関ポーチ部分には、古代ギリシャの様式を用いた柱が立ち並んでいて小樽市指定歴史的建造物です。

館内では、ルイス・C・ティファニーステンドグラスや日本画、洋画、彫刻など国内外の多彩な作品を見ることができます。

小樽芸術村のメイン施設「似鳥美術館」

写真:モノホシ ダン

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似鳥美術館は、地下1階から4階まであり、1階は、アメリカの高級ジュエリーブランド、ティファニー社の創業者の息子、ルイス・C・ティファニー(1848-1933)の教会ステンドグラス作品等を展示しています。

ルイス・C・ティファニーは、アメリカン・アール・ヌーヴォーの旗手と呼ばれ、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した人物です。

ルイスの作品の表現の中で、最も斬新だったのが、ガラスを幾層にも重ねて図像に遠近感を与える技法でした。またガラスを重ねることで、背後から射し込む光の強弱で複雑な色彩を放つような工夫もされています。

小樽芸術村のメイン施設「似鳥美術館」

写真:モノホシ ダン

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ステンドグラスギャラリーで、最大の窓が「四福音書の窓」です。中央の円形窓の中心に描かれた聖書から発せられた光が周囲に広がっていく様子が表現されています。

下部には4枚の大きなパネルがあり、それぞれの中央には聖書の四福音書を記した福音史家、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネが描かれています。

装飾的なデザインのテーブルランプにも注目

装飾的なデザインのテーブルランプにも注目

写真:モノホシ ダン

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ところで、似鳥美術館は旧北海道拓殖銀行小樽支店の時代に、『蟹工船』などプロレタリア文学を代表する作家の小林多喜二が銀行員として働いていたことでも知られています。

また、2階までの吹き抜けとなっている営業ホールには回廊がめぐらされていて当時の雰囲気を偲ぶことができます。

装飾的なデザインのテーブルランプにも注目

写真:モノホシ ダン

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数々のステンドグラスを手掛けたルイスは、ステンドグラスを作る際に出るガラス片を使い、テーブルランプも制作しました。

ティファニーランプは、ガラスの周りに銅テープを巻き、ハンダでつなぐ技法を用いて作られ、色彩豊かで美しい表現が可能になりました。

植物や蜻蛉など、自然からインスピレーションを得た装飾的なデザインのランプは、今も多くの人々を魅了しています。

装飾的なデザインのテーブルランプにも注目

写真:モノホシ ダン

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1階でティファニーのステンドグラスギャラリーを満喫したら、エレベーターで4階に上がりましょう。

4階は、横山大観や川合玉堂などの日本画、3階は岸田劉生をはじめとする日本・海外の洋画、2階には高村光雲とその弟子たちの木彫など、地下は日本の工芸品を展示しています。

4階の展望室からは、小樽の経済発展の拠点として栄えた銀行街を見ることができます。貴重な歴史的建造物を眺めながら、かつての小樽の賑わいに想い馳せてください。

<似鳥美術館の基本情報>
住所:北海道小樽市色内1丁目3-1
電話番号:0134-31-1033(代表)
営業時間:[5〜10月] 9:30〜17:00 [11〜4月] 10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:[5〜10月] 毎月第4水曜日 [11〜4月] 毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
入館料:一般1200円、大学生1000円、高校生700円、中学生500円、小学生300円
5館共通券(2025年7月24日以降):一般3500円、大学生2700円、高校生2100円、中学生1400円、小学生900円
アクセス:JR函館本線小樽駅から徒歩約10分。車利用の場合は、小樽芸術村駐車場利用

プロジェクションマッピングが美しい「旧三井銀行小樽支店」

プロジェクションマッピングが美しい「旧三井銀行小樽支店」

写真:モノホシ ダン

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似鳥美術館から徒歩約2分のところにある「旧三井銀行小樽支店」は、国の重要文化財に指定され、設計は、三井住友銀行大阪中央支店や慶応義塾大学図書館などを手がけた曾禰中條建築事務所(そねちゅうじょうけんちくじむしょ)です。

1927年(昭和2年)に竣工し、小樽市最後の都市銀行として2002年(平成14年)まで営業していました。

建築構造は鉄骨鉄筋コンクリート造で、関東大震災の被害を教訓とし、当時としては最先端の耐震構造が用いられました。

プロジェクションマッピングが美しい「旧三井銀行小樽支店」

写真:モノホシ ダン

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建物の内部は吹き抜けで、2階は回廊になっています。取引台は大理石仕上げで、天井には石膏飾りが施されています。

プロジェクションマッピングが美しい「旧三井銀行小樽支店」

写真:モノホシ ダン

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また毎日1時間に1回、映像作家の馬場ふさこさんによるプロジェクションマッピングが上映(約7分間)されています。石膏飾りの天井に映し出された美しい日本の四季を鑑賞してください。

地下の「貸金庫室」は必見

地下の「貸金庫室」は必見

写真:モノホシ ダン

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旧三井銀行小樽支店で、ぜひ見ておきたいのが地下の貸金庫室です。重厚な金属の扉の奥には、たくさんの貸金庫があり、まるで映画のワンシーンのような光景が広がっています。

地下の「貸金庫室」は必見

写真:モノホシ ダン

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さらに貸金庫室の周囲には、結露対策のためタイル貼りの回廊が設置されています。また回廊の隅には防犯のための合わせ鏡もあり、回廊のどこにいても人が映り込む不思議な設計となっています。

地下の「貸金庫室」は必見

写真:モノホシ ダン

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1階の書庫には、銀行の入口の上にかけられた大きな看板が残されています。

旧三井銀行小樽支店は、竣工以来、三井銀行小樽支店、帝国銀行小樽支店、三井銀行小樽支店、太陽神戸三井銀行小樽支店、さくら銀行小樽支店、三井住友銀行小樽支店と名前を変え銀行店舗として使用され続けてきました。

最盛期には25行もの銀行が活躍していた金融の街、小樽で北日本随一の経済都市の繁栄をしのばせる銀行建築を楽しみましょう。

<旧三井銀行小樽支店の基本情報>
住所:北海道小樽市色内1丁目3-10
電話番号:0134-31-1033(代表)
営業時間:[5〜10月] 9:30〜17:00 [11〜4月] 10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:[5〜10月] 毎月第4水曜日 [11〜4月] 毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
入館料:一般500円、大学生400円、高校生300円、中学生200円、小学生200円
5館共通券(2025年7月24日以降):一般3500円、大学生2700円、高校生2100円、中学生1400円、小学生900円
アクセス:JR函館本線小樽駅から徒歩約10分。車利用の場合は、小樽芸術村駐車場利用

「色内銀行街」で建物ウオッチングを楽しもう

いかがでしたか。小樽で「色内銀行街」とよばれたこの地区には、当時の25の銀行の建物のうち10棟が残されています。そのうちのいくつかは、20世紀初頭の日本の一流建築家によって設計されました。

この機会に、色内地区を歩いて、現在も資料館やレストランとして利用されている美しい銀行の建物ウオッチングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

2025年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2025/06/22 訪問

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