写真:乾口 達司
地図を見る木野山神社は、岡山県高梁市に鎮座する神社。御祭神は「大山祇命(おおやまつみのみこと)」「豊玉彦命(とよたまひこのみこと)」「大己貴命(おおなむちのみこと)」「高龗神(たかおかみ)」「闇龗神(くらおかみ)」の5神から成ります。
創建は955年(天暦9)。江戸時代には地元・備中松山藩の藩主・板倉伊賀守勝静が軍馬飼育の守護神として木野山神社を篤く崇敬しました。疫病退散の霊験もあらたかであり、明治初年代のコレラ流行時には、病から逃れようとする人々が昼夜を問わずに参詣したことでも知られています。
写真:乾口 達司
地図を見る木野山の山頂には奥宮が鎮座していますが、今回、ご紹介する里宮は有漢川が高梁川に流れ込む津川地区に位置しており、地区を眺められる高台に鎮座しています。
写真:乾口 達司
地図を見る狼は、古来、「真神」と呼ばれ、「大口真神(おおくちのまがみ)」「お犬様」などの名称でまつられる神社も存在します。木野山神社では、先ほどご紹介した高龗神と闇龗神の2神の神姿が狼とされています。
参道の中腹にある随身門には、そんな狼のお姿をした神さまがまつられています。
写真:乾口 達司
地図を見る参道の両脇のガラス張りの格子の内部を拝すると、ご覧のように、狼をかたどった随身がまつられています。一般的な随身は人間の形をしていますが、狼をかたどっているのは、木野山神社ならではです。
背後のお札に記されている「豊磐窓神(とよいわまどのかみ)」は門の守護神であり、参道の反対側にもやはり門の守護神である「櫛磐窓神(くしいわまどのかみ)」と記されたお札が、狼の木像とともに安置されています。
お札に記された文言には「禍除守護」の文言も見られます。一対の狼の木像がまさしく「禍除守護」をになう存在であることが、おわかりいただけるでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る木像をじっくり拝しましょう。狼の造形を真似て、全身は茶色に彩色された上、墨でおびただしい数の体毛も描かれています。そのリアルな造形が、本像の特徴として挙げられます。
写真:乾口 達司
地図を見る木野山神社では、ほかにも、狼を造形化したものが見られます。たとえば、こちらは木野山神社のオリジナル絵馬。ご覧のように、一対の狼が描かれています。
旅の記念に奉納してみてはいかがでしょうか。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは拝殿に安置された狼の像。木野山神社が「狼の木野山さん」としていかに篤く信仰されているか、おわかりいただけるでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る神社では、清め塩を授与しているところが多くありますが、木野山神社の場合、塩は狼が好むものとされており、たくさんの塩も奉納されています。
写真:乾口 達司
地図を見る境内には「厄割り石」と呼ばれる石も安置されています。社務所で授与される「厄割り桃玉」を厄割り石に投げつけてくだくと、厄落としにご利益があるとされます。
厄に悩んでいる方は、厄落としをされてみてはいかがでしょうか。
写真:乾口 達司
地図を見る境内の東側には、村社である八幡神社もまつられています。八幡神社は886年(仁和2)に創建された社です。
写真:乾口 達司
地図を見る拝殿には多くの絵馬が奉納されています。あわせてご覧ください。
木野山神社が狼をまつった珍しい神社であること、おわかりいただけたでしょうか。里宮に参拝した後は、そのまま、山頂に鎮座する奥宮まで足をのばすのも一計。珍しい狼信仰が残る木野山神社にぜひご参拝ください。
住所:岡山県高梁市津川町今津1211
電話番号:0866-22-7115
アクセス:JR伯備線「木野山駅」より徒歩約5分
2025年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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