B級グルメよりもリアルな庶民のハンガリー料理

| ハンガリー

| 旅の専門家がお届けする観光情報

B級グルメよりもリアルな庶民のハンガリー料理

B級グルメよりもリアルな庶民のハンガリー料理

更新日:2017/05/09 15:32

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド

ハンガリー料理は世界三大料理のひとつと言われています。食材としては、フォアグラや食べる国宝「マンガリツァ豚」が有名ですが、これらは高級料理に登場します。土地に明るくない旅行者には、家庭的・庶民的な料理に出会うのは意外に難しいもの。そして、実は、そちらの方が興味があるのでは?今回はハンガリー人も大好きな庶民派グルメと、それに出会えるコツをレクチャーします。

ハンガリーにおけるお食事処のジャンルを知ろう

ハンガリーにおけるお食事処のジャンルを知ろう

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ハンガリー語ではレストランをエーッテレム[étterem]、または「食堂」というニュアンスが強いヴェンデーグルー[vendéglő]で表します。ヴェンデーグルーは、温かみのある気軽な雰囲気のある、エーッテレムよりカジュアルなお食事処を意味していましたが、現在は両者に実質的な違いはあまりないといってよいでしょう。

今回のねらい目はエートケズデ[étkezde]やキフーズデ[kifőzde]、またはビュフェ[büfé]。訳すなら「メシ屋」!サラリーマンをターゲットに、昼間のみ営業がほとんどです。メニューは日替わりまたは週替わり、一部定番です。

こちらも違いは実質的には少なく、エートケズデはきちんと座って食べることができる場合が多いでしょう。しかし、注文や会計、料理の受け取り、食器の後片付けなど、サービスの一部がセルフの場合があります。

キフーズデとビュフェは原則セルフで、カウンターで注文、会計、受け取りまで済ませます。キフーズデは一部の料理は注文に応じて火を入れ、新規に作ることがあります。ビュフェは調理済みの料理がショーケースに並べてられており、温める以上のことはしません。店内は狭くても、ちょっとしたイートイン・スペースがあり、ささっと食べることも可能ですが、持ち帰りの利用がメインといえます。

最近のブダペストの繁華街や観光地には、雰囲気の良い屋台料理屋が多くあります。これは事情が分からない外国人観光客をターゲットにしたお店で、決してB級グルメではありませんのご注意を。味を別にして、屋台とはいえ、価格が極めて高く、現地のハンガリー人が気軽に利用できません。

※今回の写真のお店は本業はパブ(後述)ですが、なぜか料理が家庭的。決して「ツマミ」的な料理ではありません。

庶民派の基本は肉少なめ。でも、旅行中にはありがたいかも

庶民派の基本は肉少なめ。でも、旅行中にはありがたいかも

写真:小谷 雅緒

地図を見る

今回ご紹介するお料理はすべて、家庭でもよく食べられ、全国的なものばかりです。屋台料理で登場することはないので、日本で人気のB級グルメとは、少々趣が異なるといえます。

まずはフーゼレーク[fűzelék]、野菜のおじやといったところでしょうか。写真はホウレンソウのフーゼレークですが、他にジャガイモ、グリーンピース、黄色インゲン、冬瓜、コルラビ、芽キャベツなども一般的です。旬のものがベストですが、これらは冷凍品の場合も含め、通年入手できるので、季節を問わず食べられます。

これら野菜を崩れるまで煮て、牛乳やサワークリーム、あるいは生クリーム、小麦粉などでとろみをつけます。消化によく、離乳食にも似た雰囲気ですが、一般的にニンニクやハーブをたっぷり利かせます。

野菜をミックスすることはありません。野菜だけでは物足りないので、ソーセージや目玉焼き、ハンガリー風メンチカツ・ファシールト[fasírt]をトッピングします。トッピングは飲食店の場合、オプションであることが多いです。

これとパンを食べればおなかいっぱい。

ハンガリー料理といえばパプリカ。香辛料から生食用、漬物用まで多種多様

ハンガリー料理といえばパプリカ。香辛料から生食用、漬物用まで多種多様

写真:小谷 雅緒

地図を見る

続いてのお料理はレチョー[lecsó]、パプリカとトマトのごった煮です。英語ではハンガリー風ラタトゥイユと呼ばれていますが、個人的にはかなり違うと思います・・・

ここで登場するパプリカは、香辛料のパプリカではなく、ピーマンより少し長く、色は黄色の、野菜として食すタイプ。八百屋やスーパーでは、レチョー用パプリカとして売られている場合もあります。

パプリカもトマトも夏野菜です。以前は家庭で、夏のうちにレチョーを大量に作り、ビン詰めにして、保存食として重宝しました。レチョーは使い方次第で、さまざまなアレンジが可能です。

写真のレチョーはソーセージとタマゴが入っています。やはり、野菜オンリーでは物足りないので、ソーセージやタマゴ(どちらか一方でもよい)が入ると、ボリュームが出ます。レチョーとパンで、十分おなかいっぱい。

また、レストランでは基本のレチョーを、ソテーのソースとして使うことも。たとえば、ポークソテーのレチョー添えなどはおいしいです。

もちろん、香辛料のパプリカもふんだんに使います

もちろん、香辛料のパプリカもふんだんに使います

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ガイドブックにもよく登場し、ツアーでも定番のハンガリー料理にパプリカチキン(パプリカーシュチルケ[paprikáscsirke])があります。そのマッシュルーム版ともいえるのがゴンバパプリカーシュ[gombapaprikás]です。これまた野菜オンリー、つまり、具はマッシュルームのみです。

このソースがおいしい!ハンガリー料理の特徴でもある、香辛料のパプリカとサワークリームでつくる、まろやかでとろ〜りとしたソースでマッシュルームを煮込んでいます。

付け合せはニョッキにも似たガルシュカ[galuska]です。ガルシュカはゴンバパプリカーシュやパプリカチキンのような、シチュー系のお料理の付け合わせの定番です。

煮込み野菜もいいけれど、シャキシャキ生野菜が食べたいときは・・・

煮込み野菜もいいけれど、シャキシャキ生野菜が食べたいときは・・・

写真:小谷 雅緒

地図を見る

写真のキュウリのサラダ(ウボルカ・シャラータ[uborka saláta])はニンニクの利いた甘酢味。軽く塩でもんで水分を出しているので、キュウリの味が濃いです。仕上げにサワークリームをかけることもあります。

他には生野菜を使ったサラダは、トマトサラダくらいです。名前の通りトマトオンリー。一般的にイメージするようなミックスサラダは、本来のハンガリー料理レシピではありません。

夏場はまだしも、かつてはレタスなどの葉物類は極めて高価でした。冬場の八百屋や市場の葉物野菜の品ぞろえは乏しく、食卓にサラダの材料で登場するようになったのは、実に21世紀になってからのこと。

今はシーザーサラダやギリシャ風サラダ、ニース風サラダなどもおしゃれ系レストランはメニューになっています。

伝統的にサラダというと、特に夏場以外は漬物類(シャヴァニューシャーグ[savanyúság])を指しました。種類豊富なパプリカの漬物や、キャベツ、ビーツなどは庶民派飲食店の定番ラインナップです。

実は、ハンガリーの外食は決して安くはありません

たとえセルフでも、ワンコインで温かい食事ができる日本が特別です。ハンガリーの外食はその物価からみて、極めて高いといえます。サラリーマンのような立場なら、毎日のランチの出費はお財布のウェイトを占めます。

ランチメニューを設定しているレストランもありますが、ハンガリー語でメニュ[menü]は定食の意味。ランチメニューとは、ランチ限定お得な2〜3コース料理のことです。

エートケズデやキフーズデでは、肉少なめ料理の他、パスタやジャガイモ料理も多く、おなかいっぱいになること請け合い。飲み物も注文せず、なるべく安くランチをすませる人たちがほとんどです。

今回のお料理はイングリッシュパブとうたっているのに、生ビールはチェコビールがメイン(美味い!)、夜はブルースまたはカントリーミュージックの生演奏が静かに響くお店。オーナーも料理担当も婦人で、場所柄客層も良く、スタッフも礼儀正しくておすすめです。

ポロパブ Polo Pub
住所:1015 Budapest, Battyány u.4
電話:(1)201-7962
営業時間:月〜土 12:00〜24:00
行き方:地下鉄2号線Battyány tér駅より、徒歩3分
メイン料理1品、約2000〜2500フォリント。シェアして食べることも対応してくれます。カード払いOK。

※英語メニューあり。ただし、その日おすすめ料理はハンガリー語のみなので、要確認。また、配られるメニューブックによって内容が若干異なる。今回ご紹介した料理は掲載されていなくても、取り扱いの可能性大。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/05/04 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらLINEトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -