シェフシャウエンは、ポルトガルやスペインと戦うための要塞として始まった山奥の閉ざされた町です。ヨーロッパ大陸の近くに位置するこの町は、もともとはスペインやギリシャに似た白の町でした。このように遠くから見ると、白い町の名残が感じられます。
観光地として、旅人の間で有名になったのもここ十年ほどの間のこと。世界遺産の町として有名なフェズからバスで約4時間と、アクセスもいいとはいいがたいです。バスは本数も少ないので、この町を訪れる際にはツアーやグランタクシーのチャーターなども視野に入れ、計画する必要があります。
この町の美しい青は、移り住んだユダヤ教徒によって塗られたことにはじまるとされています。現在では、景観を守るルールが町によって定められ、旧市街地では青以外の色で塗ってはいけないことになっています。
けれども、青の種類は厳密ではなく、真っ青から緑がかったもの、濃淡もさまざまです。町中を注意深く見ていくと、いろいろな青が徐々に塗り広げられたり、塗り替えられたりしている様子や、作業途中で止まっている場所も。その不完全さもまた絶妙な魅力のひとつとなっています。
町の青色は、石灰に顔料を混ぜて作り出されており、この地域で顔料の原材料である鉱物が採れるということもこの景観に一役買っています。顔料が貴重な日本では、こんな風に町中を塗ることは出来なかったはずです。
シェフシャウエンの町は、一時間で一周することが出来るくらいにこじんまりしています。町の中で迷ってしまったとしても、ぐるぐると歩き続けていれば、必ず広場に通ずる広めの道に繋がるので、安心して迷うことができます。このくらいの規模の町のなかでは、普段迷子になりがちな方も、町並みや周囲の景観に集中して、地図を気にしないお散歩を存分に楽しむことができるでしょう。
なんにも考えずに、どこまでも続くかのような、幻想的な青の町に溶け込んで、旅ならではの非日常を味わってみてください。
モロッコの工芸品や雑貨などのお土産は、鮮やかな色がとても魅力的です。そういったお土産が青いドアや壁に沿って並べられる姿も、なんともいえぬ美しいものです。シェフシャウエンでは、中央広場や路地裏にお土産物や生活用品を扱うお店が並び、美しい陳列を見せてくれます。
モロッコの工芸品の数々はもちろんのこと、この風景自体もモロッコの旅の良きお土産となることでしょう。
シェフシャウエンの青い町並みが一日のなかで表情を変えていくさまもとても美しいです。この町を訪れる際には、ぜひ一泊してみてはいかがでしょうか?
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