写真:阿部 吾郎
地図を見る車が行き交う曲がりくねった道路の脇に注意していないと見落としそうなほど小さな路地があります。ここが九份の入口です。昔は九軒の家しかなく荷物を九個に分けて配達したというのがその名の由来と言われています。
旅行会社のオプショナルツアーで行くのが最もポピュラーな行き方です。電車とバスを乗り継ぐか、台北市内からの直通バスを利用すれば個人でも行くことも可能です。
写真:阿部 吾郎
地図を見るこの写真が、旅行会社のパンフレットやガイドブックで一番よく見かける構図ではないかと思います。入口から長い商店街を抜けて右に曲がると石段があります。阿妹茶楼という茶芸館があり赤い提灯が連らなる、まさに「千と千尋の神隠し」の一場面を思い出させる場所です。この階段を一番下まで降りて振り返るとこの風景が見られます。
九份で写真を撮ろうと思うと、ひとつ大きな問題にぶつかります。それは、人の多さです。夜景が一番きれいな黄昏時には、旅行会社のバスが何台も到着しどんどん人がやってきます。特に週末は大変な混雑ですので、できれば週末は避けたいところです。
写真:阿部 吾郎
地図を見る階段の上から見下ろす構図もおすすめです。阿妹茶楼の少し上あたりがベストスポットです。晴れていれば、提灯の向こうに海が見えて、暗くなってくると基隆港から出港するイカ釣り漁船の漁火が灯りとても幻想的な風景が見られます。
漁火までしっかり写そうと思うと三脚が必要です。ひっきりなしに人が往来する場所ですので、迷惑にならないように人が切れる瞬間を待って撮影しましょう。三脚を使ってスローシャッターで撮影すると、人だけがぶれて写り、九份の賑わいを自然な感じで表現できるという利点もあります。
写真:阿部 吾郎
地図を見る阿妹茶楼の少し上の撮影スポットのすぐ左側に道があり、つきあたりに古びた大きなレストランがあります。階段を上るとレストランの入口ですが、レストランに入らなくても入口のところまでは自由に上って写真を撮ることができます。阿妹茶楼の全景が見えて、また違った絶景を楽しむことができます。
オプショナルツアーで行くと自由時間は限られています。この3か所を頭に入れておけば、短い時間でも九份の夜景をばっちり撮影することができます。
写真:阿部 吾郎
地図を見る階段を下りきったところに九戸茶語というレストランがあります。食事付きのオプショナルツアーですと、この店を使っているコースがよくあります。このお店のテラスから山々や海の上に道路や基隆港、漁火の灯りが点在する幻想的な夜景を見ることができます。こちらも是非訪れていただきたいスポットです。
九份は雨の多い場所として知られています。山間にある街ですので、天候がよく変わります。台北が晴れていても九份は雨ということもよくあります。もちろん、その逆に台北を出発するとき雨がふっていて、半ばあきらめて現地に向かうと晴れていたということもあります。
筆者は、九份には夜景を撮る目的だけでも5回ほど行きましが、その都度、違った雰囲気の夜景を見ることができました。雨の日は、しっとり濡れた石段に提灯の赤が映りドラマチックな夜景を見ることができます。もちろん、土砂降りでどうしようもないこともあります。晴れていれば、雲の出方や空の色づき方で違った印象になります。
両側にびっしりと店が並んだ長い商店街、美しい山と海、おいしい台湾茶が飲める茶芸館、そして赤い提灯が並ぶ階段のノスタルジックな風景、九份は何度訪れても飽きることのない、魅力的な場所です。オプショナルツアーで2、3時間滞在しただけでは味わい尽くすことはできません。
既に九份に行ったことがある、という方も季節や時間を変えて是非再訪してみてください。きっと、また違った魅力を発見できると思います。
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(2023/12/4更新)
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