京都洛北の花背は市内から少し遠く、「松上げ」が始まるのが夜20時頃からなので、なかなか行くのが大変です。河原近くにある「花背山村都市交流の森」の宿泊施設に泊まるのが便利ですが、4〜5か月前の受付の日にあっという間に満室になります。宿泊予約を逃した方は、この日だけは京都バスの臨時バスが出町柳から出るのでこれを利用しましょう。終了後は京都市内に戻るのが深夜23時過ぎになります。
まだ明るいうちに、松上げ場所を散策すると、準備されている1000本の松明と聳え立つ大傘がこのように見えます。祭りの前の静けさです。
京都市内を北に向かって進み、鞍馬寺の前を通って、車が行き交うのもやっとの山道を行きます。「花背山村都市交流の森」の看板が立つ橋の袂の河原が「松上げ」場所です。
夜20時頃になると暗闇の中約1000本の小さな松明と高さ20mの大きな大傘がうっすらと見えるだけになります、そして20時半頃から河原に立つ約1000本の松明に次々に点火が始まります。これだけでも神秘的な光景です。
そして21時頃、いよいよ松明の中に聳え立つ大傘に向かって、火のついた松明が投げ込まれ始めます(要するに、運動会の玉入れの要領での投げ込みです)。縄につながれた火のついた松明が、ハンマー投げの要領で投げ込まれますが、高さが届かないものや、方向が定まらないものもあり、すぐには大傘のバスケットに入りません。始めの一つが入ったときには大きな歓声と拍手が起こります。その後うまく入るたびに拍手が送られます
目の前に千本の松明が広がる炎の祭は、投げ込みの開始から約30分ほどで真っ赤に燃え盛った大傘が引き倒されて、終了します(終了時間は21時を越えます)。
松明の灯される河原の対岸の川沿いの道路端が見学場所になります。夕方18時頃から最前列に場所取りの椅子やゴザが並べられますが、市内から遠いのでそんなに人は多くありません。最前列に三脚を立てれば、このようにじっくり動画撮影も出来ます。
もし宿泊することができたら、翌朝7時前に松上げの会場に行ってみましょう。朝もやの中、昨夜の炎の祭典の余韻が楽しめます。運が良いと投げ入れられた縄の着いた松明を拾うことができるでしょう。
翌日の8月16日は、京都の夏の夜を彩る「五山の送り火」があるので、もしここに来ることができて京都市内に一泊すれば、二夜続けての京都を代表する送り火行事の見学ができます。
京都府のHPには、府内の伝統的行催事の「松上げ」として「花脊松上げ」のほか「雲ケ畑松上げ」、「広河原松上げ」が掲載されています。 花背以外は8月24日開催です。広河原は、花背からさらに車で20分ほど山奥の佐々里峠方向に入ったところです、雲ケ畑は、京都市内から賀茂川の上流に向かってやや北西方向に向かって進んだ山の中にあります。どちらも路線バスでの日帰りは不可と書かれていますが、花背の松上げの次はこちらへもどうぞ行ってみてください(広河原の松上げは京都バスの臨時バスが出町柳から出ます)。
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(2024/12/14更新)
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