マシューとマリラ兄妹に引き取られたアンが住んだグリーンゲイブルズは、緑の切妻屋根の家です。作者モンゴメリの祖父のいとこが住んでいた家でしたが、モンゴメリは近くの祖父母の家で育ち、付近の森を訪れながら慣れ親しんだ風景を舞台に赤毛のアンの世界を小説に描きます。
グリーンゲイブルズに入ると、アンの部屋や客用寝室、居間やキッチンなどがあり、物語の出版された1908年当時の暮らしや調度品などが分かります。
敷地内には他に、農場の生活の展示品のある納屋や牛舎があり、ビジターセンターではモンゴメリ関連の展示もあります。カフェやお土産屋もあり、赤毛のアンの本やお土産品、アンがダイアナに飲ませようとしたイチゴ水、ラズベリー・コーディアルも売っています。
階段を上がって最初の部屋が赤毛のアンの部屋です。窓側の椅子の上には、アンが初めてここに来た時から持っていたという、じゅうたん生地のバッグ、そしてアンがずっと欲しくて憧れていて、マシューがクリスマスにプレゼントしてくれた、袖のふんわりしたワンピースが掛けられています。部屋の入り口の左手にはギルバートの頭をたたいて割れてしまった石板があります。小さめのベッドと花柄の壁紙といった可愛らしい部屋です。
敷地内から、物語に出てくる恋人の径やお化けの森へ散策することもできます。お化けの森はちょっとした散策路になっていて、なるほど暗くなると怖いかもしれませんが、すがすがしい気分になって森林浴が楽しめます。夏には蚊がいたりしますので、虫よけスプレーや虫刺されの薬があるといいです。朝方散歩していると、キツネの姿を見かけたりもします。
グリーンゲイブルズの開館時間以外でも、敷地内を歩いて、朝や夕方の景色を楽しむこともできます。
グリーンゲイブルズの近くにキャベンディッシュ郵便局があり、ここからハガキを投函するとAnne of Green Gablesの文字の入った消印が押されるので記念になります。赤毛のアンの記念切手も売られています。ここで販売されている絵葉書よりも、グリーンゲイブルズの売店などの絵葉書の方が可愛らしいです。郵便局が閉まっている時間でも外側にポストがあるので投函することができます。
モンゴメリは大学卒業後、教師になりましたが、24歳の時に祖父がなくなり、祖母を支えるため、キャベンディッシュ村に帰ります。祖父はキャベンディッシュの郵便局長をしていたので、その仕事を引き継ぎ、一時期、郵便局に勤めます。ここに勤めていた時、ひそかに出版社に原稿を送っていたと言われています。
郵便局内にはモンゴメリがいた時代の郵便局の展示品があり、モンゴメリを紹介するビデオを見ることもできます。
キャベンディッシュ村からは離れたニュー・ロンドンという場所に、モンゴメリが1874年生まれた家が公開されています。1歳9か月で母親が結核で亡くなり、以来キャベンディッシュの母方の祖父母の家で過ごすことになったので、この家にはほんの少しの間しか住んでいませんが、家の所有者が州政府に受け渡し、生家の博物館となっています。
モンゴメリが結婚式の時に着たウエディングドレスのレプリカや、モンゴメリ自作の、乙女の夢が詰まったスクラップブックなどが展示してあります。
小さい家ですが、モンゴメリの生まれた部屋、当時の家具、調度品、調理用具などよく保存されています。
グリーンゲイブルズ周辺にはいくつか小規模なホテルもあり、ゆったりと赤毛のアンの世界に浸ることができます。海の方に行くと赤土の断崖の見える海岸があり、夕日がきれいに見えます。
プリンスエドワード島には、他にもグリーンゲイブルズ博物館など赤毛のアンゆかりの場所がありますが、いろいろ周るには車が必要です。
空港のある、州都シャーロットタウンまで行くと夏のシーズン中には赤毛のアンのミュージカルが上演されていたり、いろいろな楽しみ方ができます。
海に囲まれているため海産物が豊富で、特にロブスター、オイスター、ムール貝などおいしく、食事も楽しめる場所として有名なので、ぜひ訪れたい場所です。
なお、赤毛のアン関連施設は初夏〜秋のシーズンに開館し、他の時期は閉館しています。訪れる際には開いているかどうかチェックしておきましょう。
●グリーンゲイブルズ:5月〜10月は毎日9〜17時。4月15〜30日及び11月中は事前予約など特別な日を除き閉館。
●モンゴメリの生家:5月中旬〜10月中旬(サンクスギビングデー)迄、9:30〜17:00
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(2024/11/7更新)
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