写真:おしみ ゆかり
地図を見る肘折(ひじおり)温泉郷がある大蔵村は「日本でもっとも美しい村」連合に加盟しています。
失ったら二度と取り戻せない、そんな農山村の景観や環境・文化を守っていく活動を行っているNPO法人です。
日本の棚田百選「四ヶ村の棚田」を始め、どこか懐かしいような、そんな美しい日本に出会える温泉郷なのです。
村の入口では巨大こけしがお出迎えしてくれますよ。
写真:おしみ ゆかり
地図を見る肘折の朝は早いです。
毎朝、夜明けとともに開店するのが肘折名物の朝市。
豊後国出身の源翁がこの地を訪れた際、老僧より肘を折った際に治療した温泉を教えられた、という伝説から肘折温泉の名前が付いたと云われるように、湯治場として栄えました。
そのため、自炊部を持つ旅館が多く、長期で湯治に来ている方も多いそう。そんな湯治客が自炊用の食材を買い求めたり、お土産を買い求めたりする人で朝市は賑わいます。
古い街並みも風情があり、浴衣で出かけると、タイムスリップしたような気分を味わえます!
写真:おしみ ゆかり
地図を見る「鈴木こけし店」は肘折温泉を見降ろす高台にあります。現在、肘折で唯一のこけし工人(こうじん)、鈴木征一さんのお店です。(※工人とはこけしを作る職人さんのことです)
先にも触れましたが、伝統こけしは東北6県でしか作られて居らず、南部系(岩手)、鳴子系(宮城)、作並系(宮城)、遠刈田系(宮城)、弥治郎系(宮城)、津軽系(青森)、木地山系(秋田)、肘折系(山形)、蔵王高湯系(山形)、山形系(山形)、土湯系(福島)の11の系統に分けることが出来ます。
その中でも肘折こけしはちょっと個性的な顔をしています。写真は征一工人のこけしですが、胴に描いてあるように見える顔、実は刳り抜いて別の木を嵌め込んであるのです!実際見ても、触っても、全く解らないほど馴染んでいてその技術に感心させられます。
そう、こけしはかわいいだけじゃなく工人さんの技が光る伝統工芸品なのです。
町を散歩していても、至る所にこけしが飾られて居り、地元の人達にも愛されている民芸品だということが感じられます。
鈴木こけし店には肘折系以外のこけしも沢山、良心的な価格で販売しています。なかでもレアなこけしをご紹介します!
写真:おしみ ゆかり
地図を見る写真は「佐藤三治」工人のこけしです。三治工人は肘折の木工場で働いていましたが第一次世界大戦後の不況の煽りを受けて工場が閉鎖。木地業を断念してブラジルに移住し、仕事の合間にこけしを作成したそうです。(こけしwikiより)
通常、こけしの底には工人名が書かれているのですがこの三治工人のこけしの底には名前と一緒に「南米」の文字が。南米らしく(?)火の鳥の模様など、珍しいものもありました。
ブラジルには良い木が無く、肘折から征一工人が木地を挽いて送っていたため沢山所有しているとのことで、写真のこけしは非売品ですが、販売しているものもあります。
征一工人のこけしも三治工人のこけしも肘折に行かなければなかなか出会えません!
※鈴木こけし店を訪ねるときは前もって連絡しておくのが良いでしょう。
11月11日(2014年)には肘折秋の一大イベント「なめここけし祭」も開催されます。
来場者には肘折特製なめこ汁が振る舞われ、肘折こけしの即売も行われるそうです。秋の肘折は紅葉も見事でまた格別なのではないでしょうか?是非、肘折に足を運んでみてくださいね。
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(2024/9/18更新)
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