武家屋敷や白壁の土蔵が残る播磨の小京都・龍野の城下町をぶらり

武家屋敷や白壁の土蔵が残る播磨の小京都・龍野の城下町をぶらり

更新日:2014/08/06 17:38

磯本 歌見のプロフィール写真 磯本 歌見 フリーライター、ご朱印ガール、仏像マニア
兵庫県たつの市中心部・龍野町には、武家屋敷や白壁の土蔵が今も残っており、龍野藩5万1千石の城下町の面影から「播磨の小京都」とも呼ばれています。静かな落ち着いた風情がある龍野城近くをめぐってみましょう。

約500年前に赤松村秀によって築かれたお城

約500年前に赤松村秀によって築かれたお城

写真:磯本 歌見

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桜の季節が特にオススメの龍野城。鶏籠山の山城、寛文年間に脇坂安政が築城したとされる平山城で構成されています。
四季を通じて桜やもみじなど、自然との調和が美しく、復元された本丸御殿や多聞櫓、埋門など、見どころもいっぱいです。
「龍野歴史文化資料館」では、交通の要衝として栄えてきた龍野に多く残る貴重な資料が残り、古代から近世までの資料を保存、公開しています。

藩主・脇坂氏の上屋敷跡・聚遠亭

藩主・脇坂氏の上屋敷跡・聚遠亭

写真:磯本 歌見

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その昔、ここからの眺望の良さをたたえて「聚遠の門」と呼ばれていた聚遠亭。その名のとおり、晴れた日には淡路島や瀬戸の島々を見渡すことができます。
浮堂の茶室は、安政年間に城主の脇坂安宅が、京都所司代の職についていたとき、御所が炎上し、その復興に功績があったので、孝明天皇から拝領したと言い伝えられています。
庭園池と調和した書院造りを模した数奇屋風の建物は、風雅そのもの。「仲秋の名月」には、イベントが催され、紅葉の季節にはその美しさがさらに増します。

藩主の別邸に残る抜け穴

藩主の別邸に残る抜け穴

写真:磯本 歌見

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聚遠亭の一角には江戸中期に建設された藩主の別邸「御涼所」があり、何と戦乱時に備えた抜け穴が今も残っています。今は大木の根が張って、通り抜けはできませんが、脇の小川へ抜けられるよう作ったはずのもの。御涼所には、ガラスをはめこんで上から見られるようしてるんですよ。なかなか見る機会のない、戦乱期の遺構の抜け穴。ぜひ見て帰りましょう。

醤油の名産地である龍野のご当地スイーツ

醤油の名産地である龍野のご当地スイーツ

写真:磯本 歌見

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皮に淡口醤油を練りこんだ「醤油饅頭」はほんのり醤油の香りがして、色もベージュ色。醤油の塩加減とこしあんの甘さが絶妙のバランスです。城下町・龍野にはたくさんの和菓子屋があるので、どちらのお店にも微妙に違う醤油饅頭が売られていますよ。好みはあるかと思いますが、私のオススメは觜崎屋(はしさきや)さん。こちらのお店は、羊羹もおいしくて龍野土産を買うのもぴったりです。

【觜崎屋本店】
兵庫県たつの市龍野町下川原68-1-1
0791-62-0459
9:00〜18:00
不定休

終わりに

今回はかけあしで、龍野城周辺の町並を紹介しましたが、龍野にはこのほかも見どころいっぱい。赤とんぼ歌碑はぜひ見ておきたいもの。展望台から龍野動物公園を経て、赤とんぼ歌碑までの道「童謡の小道」も通っておきたいですね。
また、城下町を少し下ったところにある「うすくち龍野醤油資料館」には、昭和初期まで蔵人が使っていた醤油作りの道具がそろっています。
商店街には、昔ながらの味噌をつくる専門店や町家を利用したカフェなどもあり、ゆっくり歩くのにも最適です。ぜひ、播磨の小京都龍野を満喫してください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/31−2014/08/31 訪問

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