写真:市川 芽久美
地図を見るキト(Quito)旧市街は、インカ帝国の第二の首都で、16世紀には南米大陸におけるキリスト教布教の拠点だったことから、市街には様々な建築様式の聖堂・修道院などが数多く、「アメリカ大陸の修道院」といわれたほど。現在でも、これらの建物が当時の面影そのままに残っています。
ドイツ人とイタリア人によって1766年に完成された聖堂、ラ・コンパーニア(La Compañía) 聖堂は、中でも多くの観光客が訪れる人気の観光スポットとなっています。
入口の外観、安山岩で築かれたファザード(門)の厳かな雰囲気とは対照的に、一旦中に入ると誰もが『見た事も無い世界』と内部の装飾に驚きます。
写真:市川 芽久美
地図を見るこの教会が有名な理由は、内部全面の装飾に金箔が施されている事。7トンもの金が使用されているという伝説もありますが、実際には、数百キロというのが有力説。
金が豊富に採れていたエクアドル。今でもインカの埋蔵金が眠っているのではないかと話題になります。
圧巻のラ・コンパーニア(La Compañía) 聖堂の金ピカの祭壇や装飾は、一見の価値ある、キトを訪れたら必ず訪れたい聖堂です。
写真:市川 芽久美
地図を見るこの聖堂の特徴は、ふんだんに使用された金箔だけでなく、そのユニークで貴重な建築様式でもあります。
イエズス会の聖堂で、イタリア・バロックとスペイン・バロックの様式が混じりあい、現存するバロック様式建造物の中では最高傑作とも言われています。
また、南北アメリカ大陸で初めて、螺旋模様のソロモン様式の柱を建築装飾に取り入れたのもこちらの聖堂。
写真:市川 芽久美
地図を見る入口にの扉は、外の世界 (太陽神のインカの世界) とカトリックの世界を分ける事を意味し、外からは、中の祭壇が見えない仕組みになっています。
そしてその扉を入ると直ぐ右には天国の、左には地獄の大きな絵が対照的に飾られ、壁面には騙し絵も施されています(どこに騙し絵があるかは、実際に訪れた時のお楽しみに!)。
また、祭壇付近の天井には天使の白い顔がいくつかちりばめられているのですが、1 つだけ黒い顔をしている天使がいます。
これは 1996 年に火事が起こり、その時に天井はススだらけになったのですが、この1つの顔だけはススを払わず、火事を二度と起こさない為の戒めに残してあるのだそう。
ヨーロッパ人によって建てられた聖堂ですが、実際に作業をしたのはインカの人々。彼らのユニークな発想が見られる世界的にも価値ある聖堂です。
因に、この教会には、1645年に殉教死したキトの聖人マリアナ(Mariana de Jesus)の遺体が、金の棺内に安置されています。
【注意】
内部は撮影禁止です。
今回は特別許可を得て撮影させて頂きました。
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この記事を書いたナビゲーター
市川 芽久美
「旅行」に関係する仕事をやれるだけやってみようと思い、日本とヨーロッパの旅行会社、航空会社、旅行業界誌、旅行展示会と経験してきました。その中で、日本人にとって、潜在的な魅力がまだまだあると感じた中南米…
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