208の島からなる総称「九十九島(くじゅうくしま)」は、島のほどんどが無人島で、自然豊かな環境と美しい景観から国立公園に指定されています。
今回ご紹介する「黒島」には、長崎県指定天然記念物にも指定されている串の浜岩脈(総延長約300mに及ぶ長崎県最大の玄武岩脈)や、市指定天然記念物に指定されている「根谷の大サザンカ」(根谷:ねや)、”タコの木”・”絞め殺しの木”とも呼ばれる「巨大アコウの木」など、自然の造形美を堪能できる景観が凝縮されています。
青い水平線上に点在する島々を眺めれば、日頃の喧騒も忘れられるはずです。
*数えられないほど沢山という意味を込めて「九十九島」と呼んでいるのだそうです。
その昔、多くのキリスト教信者が住んでいたので「クルス島」→「クロ島」となったとも言われる黒島は、今も島民の7〜8割がカトリック信者です。
島の中央の小高い丘にひっそりとたたずむ「黒島のカトリック墓地」は、日本とは思えないような異国の風景が広がります。黒島天主堂を建築したマルマン神父も眠るこの墓地を、キリスト教迫害と信仰復活の歴史に思いめぐらせ散策してみてください。
*クルス…ポルトガル語で十字架
提供元:遠藤隆尚
地図を見る100年の時を経て今なお愛される黒島のシンボル「黒島天主堂」は、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の1つとして、2016年の世界遺産リスト登録へ向け、文化庁の正式な推薦が決まりました。
明治期のレンガ造教会として規模・完成度とも素晴らしく、その後の教会建築に大きな影響を及ぼした「黒島天主堂」は、フランス人マルマン神父指導の元、黒島の信徒全員の奉仕により5年の歳月をかけて造られました。
黒島の信徒が焼いたレンガや、有田焼きのタイルが敷き詰めらた床、フランス製のステンドグラスやキリスト像など、日本とフランスの文化が上手く取り入れられています。
★★おさえておきたい「黒島天主堂」のみどころ★★
・約40万個のレンガの一部は黒島の信徒が焼いたもの
・「リブ・ヴォルド(こうもり天井)」と呼ばれる天井板の木目はすべてハケで手書き
・祭壇の床は「有田焼」のタイル
・柱の土台は「黒島産の御影石」
・マルマン神父手作りの「説教台」が今なお残っている
・円形に組み上げられた教会裏側
詳細はMEMOの「おらしょ−こころ旅(長崎の教会群とキリスト教関連遺産)」を確認して下さい。
国立公園に指定されているほど豊かな自然に囲まれた黒島の食卓は、常に新鮮な魚介類が踊ります。
「黒島豆腐」は、島でしか食べることができない名物料理。
にがりの代わりに海水で固めたお豆腐は、普通のお豆腐よりも重くて固いのが特徴的。海水をそのまま素材として使うなんて、海が綺麗な黒島ならでは。
その日採れた魚介類の刺し身や、素材の味をそのまま活かした「塩炊き」。肥沃な赤土で出来ている黒島で採れる根野菜の数々。代々受け継がれる伝統の味を頂けば、四季ごとに訪れたくなるはずです。
「島めし」は、前日予約しておくと良いでしょう。
詳細はMEMOにある各民宿のホームページを確認してください。
昔からお祝いの時に作る「ふくれまんじゅう」は、たっぷりの餡を生地で包み、島にあるカカラの葉を敷いて蒸す黒島名物。
地元の人達と触れ合いながら作る「ふくれまんじゅう」、まずはできたて熱々を頂きましょう。カカラの葉のふんわりとした香りと素朴な味わいは、田舎のおばあちゃんの手作りおやつのを頂いているような、そんな優しい気持ちになります。
お土産に持ち帰った「ふくれまんじゅう」を家で食べれば、黒島の思い出に浸れそうですね。
詳細はMEMOにある各民宿のホームページを確認してください。
この夏、世界文化遺産登録への推薦が決まった黒島のシンボル「黒島天主堂」。たくさんの観光客で賑わうことになるでしょう。
「黒島天主堂」はもちろん、美しい自然と魅力溢れる海の幸・山の幸を堪能しに、この地を訪れてみてください。
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(2024/9/9更新)
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