写真:カカミ ユカ
地図を見る秘境の地という風合いも強く、まだあまり知られていない「天空の茶畑」ですが、車で簡単に行くことができる場所にあるのでご安心を。岐阜県揖斐川町中心部と春日村をつなぐ県道32号線を西へ進むと、樫村というバス停の横あたりに「天空の里 上ヶ流 車で10分」と書かれた看板が出てきます。これを見逃さずに山道に入ればOK!
ここから上ヶ流地区へ続く道は、曲がりくねった山道ですが、コンクリートで舗装された道路が続いているため、乗用車であれば間違いなくたどり着く事ができます。山道をぐんぐん標高の高いところまで登って行くイメージですが、毎日、上ヶ流地区の方は日用品などを買いに行ったり来たりされていますし、郵便や宅急便などの配達の車も通っている道なので大丈夫です。途中、山道が続くため「本当にマチュピチュなんてあるの?」という思いに駆られるかもしれませんが、頑張って登ってみてください。しばらく進むと急に展望が開け、感動的な景色が待っていますよ!
写真:カカミ ユカ
地図を見る山道を抜けると茶畑が広がる絶景が一気に広がるポイントがあります。このポイントに来るまででは視野が開けておらずひたすら山道ですが、急に雄大な景色が広がるため思わず「わぁ」と声を挙げてしまうこと間違いなしです。
上ヶ流地区の標高は330メートルで、茶畑は、山の尾根一面に開かれています。遠くの山の斜面は空にとても近い感じがし、お茶の緑も太陽にあたってよりまばゆく色づいているように思えます。
道路の脇に車を泊めて、谷川を眺める感じで写真撮影をすると、その様子はマチュピチュさながらです。本物のマチュピチュは段々畑のような石畳が摘みあがっていますが、お茶畑がモザイク調に山肌に積みあがる様子がマチュピチュ感を演出してくれます。
写真:カカミ ユカ
地図を見る上ヶ流地区の断崖絶壁に植えられているお茶の品種は、古来中国から入ってきたとされるお茶に改良が加えられていない「在来種」のお茶です。今では、全国各地で品種改良が進み栽培しやすいようになっているため「在来種」は3%ほどしか残されていません。ですが、山深い上ヶ流地区はその立地条件のために改植がなかなか進まず、そのままの姿が残ったのだそうです。
「在来種」を育て続けて760年もの歴史があるというこの土地。しかも地区全体が無農薬で茶葉の栽培をしている珍しい地域でもあります。標高が高いため害虫がつきにくい土地だからできる栽培方法なのです。
また、上ヶ流地区のお茶は実際に淹れていただくと、強いお茶の香りが楽しめます。それは、寒暖差が大きく朝霧が発生しやすいところのため、より強く香が出るのだと言われています。
写真:カカミ ユカ
地図を見る写真からも分かるように、山の山頂部分までびっしり茶畑が作られています。急斜面に作られているため、お茶摘みのとき、踏ん張るのは大変だろうなと容易に想像がつきます。
お気に入りの撮影ポイントを見つけたら、その都度様々な角度から写真を撮ってみることをオススメします。すると「本当にここはマチュピチュなんじゃないかな」と思うような撮影ポイントが見つかります。
地元の茶園の方しか知らない、高台から茶畑を眺める撮影ポイントもあるようです。こんなに標高の高い山奥ですが、上ヶ流地区には意外なほど多くの人家もあります。撮影していて、村の人と出会うことができればオススメの見晴しポイントなどを聞いてみるのもいいかもしれません。
写真:カカミ ユカ
地図を見る茶葉を買いたいなという方は、上ヶ流地区から山道を下り、県道32号線を5分ほど西へ向かったところにある道の駅「かすがモリモリ村リフレッシュ館」に行くと、豊富に揃っています。
薬草風呂や薬膳料理がいただけることで有名な道の駅ですが、売店エリアには地元春日村で採れた茶葉がズラリと並んでいます。在来茶からほうじ茶まで様々な種類があります。また、茶葉だけでなく、お茶を使ってて作られたラスクやパウンドケーキも売られています。こちらが、町のお菓子屋さんでは考えられないほどリーズナブルなのですが、芳醇なお茶の香りがしてとてもおいしい逸品なので、ぜひお試しください!
家に帰ってお茶を淹れて飲むと、「さすが寒暖の差が激しい高地で作れたお茶だ!」というようなお茶の香りが高い一杯を楽しむことができますよ!
今回紹介した上ヶ流地区は、知る人ぞ知るという場所で、岐阜県人であってもあまり足を踏み入れないような地域です。というのも天空の地につくまでには人里離れた山道を登らないといけないというシーンもあるので、敢えて訪れる方も少ないのかもしれません。実際に訪れてみると、観光客の姿はなく、とても静かで雄大な風景が広がっていました。“自分だけの秘境”という感じで、のんびりと村を歩いて回れるので気分がとてもリフレッシュします。
積雪が多い地域のため、できれば春、夏のドライブがオススメです。
あなただけの絶景、ぜひお楽しみください!
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(2024/10/16更新)
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