那須高原の名勝地「殺生石」は九尾の狐伝説が今も生きている

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那須高原の名勝地「殺生石」は九尾の狐伝説が今も生きている

那須高原の名勝地「殺生石」は九尾の狐伝説が今も生きている

更新日:2017/03/05 21:13

趣美人 MAKKYのプロフィール写真 趣美人 MAKKY 関東旅行ブロガー、那須高原写真家、滝巡り案内人、那須の郷土研究家

那須高原を旅行する人にお薦めの、一度は訪ねて戴きたい「殺生石」(せっしょうせき)は、数々の伝説を今に残すミステリースポット!ここ、「殺生石」は平成26年3月に国指定「奥の細道の名勝地」に指定されました。その荒涼とした情景は那須高原のイメージからすると、独特の雰囲気を持っています。

鳥も飛べない「殺生石」と「賽の河原」の全貌とは!?那須にもありますパワースポット!!

鳥も飛べない「殺生石」と「賽の河原」の全貌とは!?那須にもありますパワースポット!!

写真:趣美人 MAKKY

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殺生石入り口から、左右の歩道を挟んだ真ん中が「賽の河原」です。緑に包まれた山並とは、対照的に草木が一本も生えません。不思議な世界が広がっています。右側には「盲蛇石」「無限地獄」「湯の花採取跡」、左には「野仏群」「千体地蔵」「教伝地蔵」、そして歩道を200メートル直進すると「殺生石」が鎮座しています。
左手の山側には那須温泉(ゆぜん)神社があり、殺生石から温泉神社を巡るハイキングコースにもなっています。

那須温泉神社は那須地方に存在する80社の総社ともなっていて。境内には「生きる」と命名された樹齢800年のミズナラの大樹があります。活力、蘇生力、生命力等のパワーが授けられる巨木として、崇められています。

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千体地蔵群、その数は年々奉納により増えています。

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千体地蔵群の脇に設置されている木道を進んだ先に、殺生石があります。

今も生き続ける「白面金毛九尾の狐」伝説!

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写真:趣美人 MAKKY

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この地に伝わる伝説は、平安時代初めの鳥羽帝の時代のお話。インド、中国を荒らし回った妖怪九尾の狐が日本へ渡来、「玉藻の前」という美女に化身し、帝の寵愛を受けるようになりました。帝の命を奪い日本を我が物にしようとした玉藻の前は、陰陽師の阿部泰成によってその正体を見破られ、白面金毛九尾の狐の姿となって、この地・那須野が原へ逃げ込んだのです。
これを知った朝廷は上野介広常、三浦介義純の両名に命じ九尾の狐を退治させました。狐は死んで巨石となり、その怨念は毒気となって近づく人や家畜、鳥獣をも殺し続けたのでした。

室町時代になってこれを伝え聞いた名僧源翁和尚は、この地を訪ね、石に済度教化を授け持っていた杖で一喝すると、巨石は三つに割れ一つは会津へ、一つは備後へと飛んで行き、残った一つがこの殺生石であると今も語りつがれています。那須温泉神社境内には「九尾稲荷神社」も祀られています。

今も生き続ける「白面金毛九尾の狐」伝説!

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大昔の湯の花採取地の直ぐ隣には、那須の湯の花伝説になったといわれている「盲蛇石」があります。

今も生き続ける「白面金毛九尾の狐」伝説!

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殺生石の隣の小高い丘の上は「那須温泉神社(なすゆぜんじんじゃ)」です。敷地内には「九尾大明神」が祀られています。

殺生石は、立ち入り禁止の神秘の石!なぜ!?

殺生石は、立ち入り禁止の神秘の石!なぜ!?

写真:趣美人 MAKKY

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有名な俳人「松尾芭蕉」とその弟子「曽良」が初めて殺生石を訪れて詠んだ句が残っています。元禄2年(1689)に、この地を訪れた俳人芭蕉は「紀行・奥の細道」に次ぎのような句を残しています。
「殺生石は温泉の出づゆ山影にあり。石の毒気いまだ滅びず、蜂、蝶のたぐひ真砂の色の見えぬほど重なり死す」
※真砂の色とは、地面の砂の色。

詠みやすい俳句を数多く残している芭蕉の句としては、どこか字余りの感じがしますが、それほど「殺生石」の印象が強烈であったとも言えます。「石の香や夏草赤し、露あつし」この句は長らく芭蕉の作とされていましたが、どうやら弟子の曽良が詠んだようです。殺生石は現在でも、当時よりは少なくなったとはいえ、ガス(硫化水素ガス)を発生させており。殺生石付近には立ち入り禁止の区域があります。

那須温泉の発祥と源泉はここから始まった!

那須温泉の発祥と源泉はここから始まった!

写真:趣美人 MAKKY

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那須温泉が発見されたのは630年の飛鳥時代、この殺生石が源泉に位置しています。殺生石の看板から道路を隔てて10メートル位の所に源泉採取所があります。創建は第34代舒明天皇の時代、狩野三郎行広が弓で射た大白鹿を追っていたところ、温泉に浸かり傷を癒す鹿を発見したのが、那須温泉の始まりと云われています。

それ以来、殺生石の直ぐ下にある温泉を「鹿の湯」と呼ぶようになりました。泉質は白濁の硫黄泉、源泉温度は76度で那須高原を代表する温泉です。

那須温泉の発祥と源泉はここから始まった!

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那須温泉の源泉はここです。鹿の湯駐車場入り口にあります。

那須温泉の発祥と源泉はここから始まった!

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那須の温泉といえば、白濁の名湯「鹿の湯」ですね。

御神火祭は観客全員が「狐」になる!?

御神火祭は観客全員が「狐」になる!?

写真:趣美人 MAKKY

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毎年、5月の最終土曜日には”那須殺生石・御神火祭”が開催されます。当日は祭りに参加する人達が、狐の化粧を顔に施します。フリーの観光客でも希望すれば無料で化粧していただけます。
このお祭りは昔、那須岳の噴火があり、山の神の怒りと、大勢の村人が亡くなった、その霊を鎮める為に始まったという事です。周りの山々が暗闇に包まれると「御神火祭」の始まりです。当日は狐の嫁入り行列や「白面金毛九尾の狐太鼓」の演奏などが行われます。

狐の嫁入り行列には、松明を持った100名の白装束の人々の先導で実際の新婚さんが参加し、御神火に点火します。その燃え盛る勢いは怖いくらいのすさまじさ。そして祭りの初めに語り部さんの「九尾の狐伝説」の語り、続いて迫力の「太鼓」の演奏で観客を魅了します。

御神火祭は観客全員が「狐」になる!?

写真:趣美人 MAKKY

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御神火祭は観客全員が「狐」になる!?

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まとめとして

那須高原へ旅をする方が、「殺生石」の名前は知っていても、詳しく知らない事が多い名勝地です。「殺生石」周辺には、30近くの見どころが満載の歴史探訪コース(1.5キロ、約60分)にもなっています。那須高原へ何回も旅しても、知らなかったような名所が沢山ありますよ。

■殺生石へ行かれる場合の注意点!!(那須に限りません!)

●殺生石付近は硫化水素ガスや亜硫酸ガスが発生しています。皆さん温泉に行かれると源泉の近くでは”卵の腐ったような独特の匂い”を経験した事があると思いますが、温泉の硫黄の匂いとよく言われますが、硫黄自体はそんなに匂いません。匂うのは”硫化水素ガス”が発生するからです。硫化水素ガスは酸素より比重が重いので、地表近くに多く存在します。特に小さなお子さんやワンちゃん連れの場合は、必ず抱きかかえての散策をお勧めします。那須に在住する筆者の経験からのお願いです。

●毎年開催の「殺生石御神火祭」へ行かれる場合は、必ず”防寒具”を携行してください。初夏に近い5月最終週でも、那須高原の夜はかなり冷えます。

■那須高原ビジターセンターでは那須高原に関する話題や情報が揃っています、お子様連れでも楽しめますよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/06 訪問

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