京都・叡山電鉄「一乗寺」駅から徒歩10分。
宮本武蔵とその時代京で最強とされていた吉岡一門の決闘の地、「一乗寺下り松」を横目に急勾配の斜面を上ったところに八大神社はあります。
どんな神社だろうと鳥居をくぐると、境内はきれいに整備され、山に近いこともあって大変すがすがしい空気が溢れておりリラックスするにも最適です。
しかし、この神社は宮本武蔵が守護神?と言いたくなってしまうくらい武蔵色に染まっており、参道の脇には武蔵の過去のドラマのポスターなどが貼ってあります。
なんと!神社の本殿の前に宮本武蔵の銅像が!
その下には宮本武蔵を愛した小説家「吉川英治」さんの文章が書かれた碑がありました。
それによると武蔵が吉岡一門と決闘に行く前に立ち寄ったとされる神社というのです。
碑には<勝たせ給へ。けふこそは武蔵が一生の大事。と彼は八幡の社頭をみかけて祈ろうとした。拝殿の鍔口へまで手を触れかけたがーーその時の彼のどん底からむくむくわいた彼の本質が、その気持ちを一蹴して、鰐口の鈴を振らずに、又祈りもせずに、そのまま下り松の決戦の場へ馳け向かったといふ>とありました。
そして碑の文章の続きに、宮本武蔵はここで悟りを開いたと書かれています。
「我れ神仏を尊んで 神仏を恃まず」
生と死のはざまに武蔵が訪れた八大神社。
神仏は尊ぶけれども、恃みはしない。
武蔵はこの神社で何を感じ、何を祈ろうとしたのでしょうか。
そして、なぜ最終的には祈らなかったのでしょうか。
武蔵は死ぬ手前に自身が習得したものを書き記した「独行道(どっこうどう」という本を残しており、今回のこの言葉はこちらに収録されています。
生きるために自分の力を信じるしかなかった武蔵の生への執着。
目標を達成するための意志の強さ。
その思いから出たこの言葉は私たちに響くものがあります。
極限状態の末に観えるものがきっとあったに違いありません。
貴方も武蔵の息吹を感じに来てください。
きっと新しいヒントが見つかるはずです。
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(2024/4/20更新)
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