七面山は、日蓮宗の総本山である身延山久遠寺の裏鬼門を守る位置にあたり、日蓮上人の高弟である日朗上人によって開山された信仰の山。
山頂近くの標高約1,700mの地には、敬慎院があります。
表参道にあたる羽衣登山口(500m)から山頂までは、約4〜5時間(目安)の道のり。敬慎院までも標高差が約1,200mもあり、ひたすら登りが続くコースです。
一方、登山道は、参道という表現があてはまるほど整備され、比較的歩きやすい道になっています。
羽衣登山口は元丁目、敬慎院は50丁目となり、丁目毎に目印と日蓮上人のお言葉が書かれた標語板があるので、修行ととらえて一歩一歩前に進みましょう!
敬慎院の随身門に到着すれば、そこは富士山の展望抜群!
日本二百名山・山梨百名山であるのも納得の絶景が広がります。
敬慎院は、1297(永仁5)年9月19日、六老僧の1人日朗上人と南部実長公(日円上人)が、ここ七面山に七面大明神をお祀りしたことが創始とされています。
七面大明神は七面天女とも呼ばれ、法華経を守護するとされる女神。
実際に訪れると、1,700mもの高地に、一大寺院ともいうべき荘重な景観に驚かされます!
本社には七面天女像がお祀りされ、希望者にはご開帳もして頂けます。(有料)
休憩所もあり、なによりも、僧侶の方々の温かいおもてなしに感心するばかり!
なお、こちらの宿坊では、朝夕の勤行に参加することが条件で宿泊も可能です。
このような高地で、お風呂を利用できるところも嬉しい点ですね!
■宿泊料金はMEMO(七面山登詣案内)をご覧下さい
■風呂は、石鹸・シャンプー等の使用はできません
■敬慎院から約30分ほどの奥之院にも宿坊有り
敬慎院の裏には、高所には珍しく大きな池があります。
この池は「一の池」と呼ばれ、古来から一度も枯れたことがないそうです。
神秘的な水をたたえるこの池は、七面大明神が竜の姿で現れたという伝説もあり、信仰の対象でもあります。
池の畔には池大神を祀るお堂があり、七面山が開創される前から一の池をお守りしていた神様です。是非、こちらへもお参りされてはいかがでしょうか?
ちなみに、この一の池、奥之院側の二の池は訪れることができますが、山中には全部で7つの池があるといわれてるそうです。しかし、三から七の池の場所は、はっきりしていないとか・・。特に、七の池は「見ると目がつぶれる」という言い伝えがあり、誰も見た人はいないそうです。
敬慎院の随身門前は、東側の展望が開け、富士山が間近で素晴らしい展望!
さらに、春分・秋分の日には、感動的なダイヤモンド富士を見ることができます。
ダイヤ富士が見られる山は他にもありますが、「奇跡」と表現したのは理由があるのです。
春分・秋分の日、富士山頂から昇った太陽は、その後、随身門を経て、七面天女が祀られる本社を神々しく照らすのです!
さらに、この日の太陽のラインは、上総一ノ宮玉前神社〜富士山〜七面山〜伊吹山〜元伊勢〜出雲大社と、各地の聖地を結びます。
「奇跡!」と、表現したくなるようなこの瞬間に、是非、感動的なダイヤモンド富士をご覧になってはいかがでしょうか?
もちろん、天候次第ではありますが、前後数日間は見られるので、宿坊に泊まってその機会をうかがっても良いでしょう。
感動的なダイヤモンド富士の瞬間は6時頃。
春分の日に訪れるなら、アイゼンなどの雪山装備はお忘れなく!
七面山山頂は、敬慎院から約30〜40分(目安)ですが、残念ながら展望はありません。
もし体力と時間に余裕があれば、その先の希望峰まで足を延ばしてはいかがでしょうか?
敬慎院からは、所要(目安)約60〜70分です。
南アルプスの展望台ともいわれ、素晴らしい大展望が広がります!
七面山では、登詣者同士で交わされる挨拶が、「お疲れ様〜」、「ご苦労様〜」など、とても温かみが感じられます。これは、現在でも信仰の山ゆえでしょう。
その信仰の対象となる霊峰・七面山で、奇跡の瞬間に出会える感動を味わってはいかがでしょうか? ひたすら山道を登らなければならない苦労もありますが、ダイヤモンド富士には胸を熱くするほどの感動がある筈です!
なお、ご来光と富士山の双方が見られる好展望地でもありますので、ダイヤ富士の時期に限らずお勧めですよ!
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