写真:東郷 カオル
地図を見る和久傳は京都ではお馴染みの味ですが、他の地域ではまだまだなじみが薄いかもしれません。もともとは丹後峰山町で和久屋傳衛門が始めた旅館で、今では「和久傳」という料亭として高台寺門前でお店を構えています。
その味が京都で愛され、今では店舗も増え、比較的低価格で和久傳の味を楽しめるお店も出店されています。しかしながらいくら低価格でも料亭ですので、そこそこのお値段はします。そこで今回は最もリーズナブルに和久傳の味を楽しめる、敷居の低いカフェ(茶菓席)をご紹介しましょう。
予約不要ですので、時間が読めない旅行者にも利用しやすく、気が向いた時や、近くを通りかかった時に気軽に使えるのが魅力です。
写真:東郷 カオル
地図を見る和久傳では「むしやしない」というメニューカテゴリーがあります。なんとなく想像がつくと思いますが、「むしやしない」とは京ことばで、一時的に小腹を満たすもののことを意味します。
もちろん店員さんは「むしやしないもございます」なんて暗号めいたことは言わず、「軽食もございます」と普通に言ってくれます。
写真は鱧茶漬け。鱧は夏限定ですので、季節によって鯛茶漬けや穴子茶漬けになります。お茶漬けといえども、そこはしっかりと料亭の味。上質の鱧とピリリときいた山椒が食欲をそそります。
お茶漬けなのでもちろんお箸がついてきますが、スプーンも最初から用意されています。外国人旅行者やお年を召した方でも食べやすいようなちょっとした配慮に、料亭のおもてなしの心がうかがえます。
写真:東郷 カオル
地図を見る和久傳は本来料亭ですが、もしかしたらおもたせのほうが広く知られているのではないでしょうか。和久傳のおもたせは格別です。味・見た目ともに舌と目の肥えた方を満足させること間違いなしです。
写真は夏限定の西湖というれんこん菓子。和三盆の甘みと、つるっとした喉越しが何とも言えません。生笹で包まれていますので、かすかに笹の香りも。京都の料亭の茶菓席でいただく季節の御菓子。上質な時間を味わえる至福のひとときです。
また、秋になると「月あかり」という、秋の夜長にぴったりな月をイメージした御菓子が登場します。季節の移ろいに敏感な京都ならではの芸術的なお菓子の数々。季節ごとに訪れたくなるお店です。
写真:東郷 カオル
地図を見る京都にはバラエティーに富んだカフェが沢山あります。チェーン店の他にも、老舗カフェ、隠れ家カフェ、ブックカフェ、レトロ喫茶、町家カフェなど。どれも個性的ですが、今回ご紹介した和久傳の茶菓席は、大人がゆっくりと寛げる、特に旅行者におすすめのカフェです。
ゆったりとした座席にほどよい照明。隠れ家というほどではありませんが、ちょっとした穴場的なカフェ。
狭い・暗すぎ・隠れ家すぎ(場所が分かりにくい)という問題点や、お洒落なカフェに有りがちな、なんだか年配の男性が落ち着けない、などということが一切ありません。
1階にはおもたせのコーナーがあり、店員さんが詳しく説明してくださいます。
街歩きに疲れたら、是非立ち寄ってみてください。
紫野和久傳・堺町店は、地下鉄京都市役所前、烏丸御池からも近いので、街歩きの途中やホテルへ帰るまでの道のりで立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
京都は碁盤の目のように道が通っていて、それが逆にわかりにくいということもありますが、南北に走る「堺町通」にありますので、通りの標識さえ見つかれば迷うことはないでしょう。
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(2024/9/9更新)
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