写真:市川 芽久美
地図を見るエル・チャコ港のボートに乗り込むと、まずパラカス半島の北端に位置する『カンデラブロ(Candelabro)』がみえてきます。カンデラブロは、半島を形成するクリーム色の岩に刻まれた長さ120cmもある巨大彫刻。パラカスに吹く強い海風が運んでくる砂で表面が覆われていて、まるで砂漠に描かれているかの様に見えます。
ナスカの地上絵と関連がる説や、海賊が目印に作ったという説、そして宇宙人創造説まであり、未だ謎の彫刻です。
写真:市川 芽久美
地図を見るパラカス半島を後にし、いよいよバジェスタス島に到着。
小石の浜辺にどっさりいるのは、でアシカ科の動物、オタリア(Otaria Byronia)。小石の浜のオタリアのコロニーは、強そうに見える大きなオスの周りに、多くのメスや生まれたばかりの赤ちゃんが一杯。
浜地が見えない程アシカ達で埋め尽くされた光景は、異様な雰囲気さえあります。
オタリアより少し小柄で、岩場を好むのは、ミナミアメリカオットセイ(Arctocephalus Australis)。岩の色に似ていて見難いですが、よく見ると岩場にオットセイがうじゃうじゃ。
写真:市川 芽久美
地図を見る南極からの冷たいフンボルト海流が流れ込むバジェスタス島では、フンボルトペンギン(Spheniscus humboldti)も見る事が出来ます。
島の岩を覆う雪の様に見えるのは、グアノと呼ばれる化石化した鳥たちの排泄物。グアノは、高級肥料の素として近年乱獲され、鳥類の産卵環境の荒廃の原因になっています。
そのため、フンボルトペンギンも数が激減し、現在では絶滅危惧種に指定されています。現在は観光客の島への上陸は禁止されているので、ボートから観賞するのみになっています。
写真:市川 芽久美
地図を見る空を見上げると、けたたましい鳴き声を発しながら空を飛びまわっている鳥の大群。ペルーペリカン(Pelecanus thagus)、ペルーカツオドリ(Sula variegata)、グアナイ鵜(Phalacrocorax bougainvillii)、インカアジサシ(Larosterna inca)などの海鳥たちです。
時折りボートに乗った人達を襲ってくるのではないかと思えるほどの大群です。
鳥、鳥、鳥。そしてペンギン、アシカ、アザラシ。
ガラパゴス諸島の様なゆったりした雰囲気はまったくなく、異様な雰囲気と鳥やアシカの大群の迫力は、ペルーの旅に強い印象を与えること間違い無しです。
リマからナスカの地上絵へ行く途中にあるので、是非立寄ってみてください。
この記事を書いたナビゲーター
市川 芽久美
「旅行」に関係する仕事をやれるだけやってみようと思い、日本とヨーロッパの旅行会社、航空会社、旅行業界誌、旅行展示会と経験してきました。その中で、日本人にとって、潜在的な魅力がまだまだあると感じた中南米…
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