写真:東郷 カオル
地図を見るアウームはもともと一乗寺で営業されていた和食のお店ですが、2014年6月に現在の場所・四条に移転。外観は築80年ほどの落ち着いた長家で一見飲食店には見えませんが、お店がオープンする12時前になると、どこからともなく女性が詰めかけ、軒下に行列ができるという人気店。
お店は全席、靴を脱いで上がるというスタイル。天然木の床の心地よさがスリッパを通して伝わってきて、どことなくほっこりする雰囲気。町家らしく狭い入口ですが、狭い通路を上手く利用されています。入ってすぐに食事スペースがあるのではなく、写真のようなアプローチがあることによって、次の空間への期待感もUP!
奥にある坪庭と大きな梁のある吹き抜けの天井も開放的な空間を作り出しています。
写真:東郷 カオル
地図を見るお店は2階建て。ランチは予約不可で、お店に入るとお客さんは順番にどこでも好きな席を選べます。中には「2階席を確認したあと、どちらか決めたい」というお客さんもいらっしゃいますが、お店の方は快く対応されています。
2階はテーブル席のみで、隠れ家・屋根裏風で、落ち着いた印象。1階はカウンター席と大テーブルで、坪庭からの光が清々しく明るい雰囲気。1階と2階とではかなり雰囲気が異なりますので、どちらも捨てがたく迷ってしまいます^^
写真:東郷 カオル
地図を見る1階席の醍醐味はカウンターの向こうでテキパキと作業している職人さんの姿を見ることができることではないでしょうか。お料理に興味のある方にはお食事が出されるまでのこの時間もまた楽しい時間です。流石、移転前に懐石・和食のお店をされていただけあって、塗の器には露打ちがされ、椀の蓋の裏には波に千鳥の蒔絵が。家庭でのおもてなし料理にも応用できそうなヒントがいっぱい。
カウンターと反対側にある坪庭はよく手入れされていて清々しいです。よく見ると、高いところにミストを設置されていて、常にしっとりとしたお庭が演出されています。小さな坪庭に沢山の植物が植えられていて、苔の種類だけでも、スギゴケ、スナコケ、オキナコケ、ハイゴケ、ミズコケと多様。
瑞々しいお庭を眺めながらお料理が運ばれてくるのを待ちます。
※露打ち:夏季に茶事や懐石料理などで涼感を演出すためにに、茶筅(ちゃせん)に水を含ませ器に一振り水を散らすこと
写真:東郷 カオル
地図を見るお料理が運ばれてくると、お客さんの感嘆の声があちらこちらから上がります。美しすぎる盛り付けに一同ため息。そしてその後に続くデジカメ・スマホの電子音。こちらのお店では写真は自由に撮らせてくださいます。旅の思い出としても、写真を撮らせてくれるというのは嬉しいですね。
食材は京都らしいものを中心に、万願寺、厚焼きたまご、ごま麩、里芋、鶏肉と九条葱、カンパチ、サーモンなど。スタッフの方がひとつひとつ丁寧に説明してくださいます。
一番下の段は薬味類が並び、みょうが、しょうが、ゴマ、一味、梅肉、わさび、天然塩、ソース類。とことんこだわったプレートです。
写真:東郷 カオル
地図を見るこの美しいお料理をどのようにいただくか。お料理の全体を見るとわかります。移転後のアウームはお寿司やさん。酢飯と海苔がセットになって運ばれてきますので、細巻にするなり手巻きにするなり、自由にいただきます。
スタッフの方は「細巻きにしたり手巻きにしたり、ちらし寿司のようにもできますし、お好きなようにお召し上がりください」と言われます。外国の方にも嬉しいのが、食べ方のイラストがメニューと一緒に置かれていること。
お店の規模のわりにはスタッフが多く、その分サービスが行き届いていて、気持ちの良いお店です。
写真は「手織り寿し膳」1,450円。
お寿司をこんなにも美しい形でいただけるなんて、流石京都です。和食の繊細な美しさと、海外でも人気の「スシ」の融合。旅の印象は食事と宿が大きな割合を占めますので、このランチをいただくだけでかなり旅の思い出がグレードアップするのではないでしょうか。
人気のお店ですので、土曜日はオープンの12時前には並んでいたほうが良いかと思われます。
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(2025/1/22更新)
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