この滝は、新潟県と長野県のちょうど県境に位置する山間部にあります。上信越自動車道妙高ICから県道39号妙高高原公園線を経由し、笹ヶ峰方面へ約6km進んだところにある吊り橋を渡り、山へ向かって約15分歩くと滝が姿を現します。
吊り橋から「砂防ダム」と呼ばれる2段になった人工的なダムが見られます。ダムは、1995年に発生した豪雨の土砂や激流によって以前あった「地震滝橋」が押し流され、下流に大きな被害をもたらしたため建設されたそうです。
普段でも絶え間なく「どっと」流れる大量の水。そんな水の源流となる滝は、どんな滝なんでしょうね。
吊り橋を渡って、川のせせらぎを聞きながら遊歩道を歩いて行くと、だんだんと「ごー」と言うごう音と共に、木々の間からちらほらと滝が見えてきます。
そんな傍らに、石に刻まれた句が。こちらは、江戸時代を代表する俳人、小林一茶が詠んだ句。「瀧けぶり側で見てさえ花の雲」と刻まれ、文化10年4月にここを訪れた一茶が、滝を眺めて感動をしたためたもの。
今も当時と変わらない、滝の流れが見られます。次はいよいよ、一茶をも唸らせた滝を、ご覧いただきましょう!
こちらが、滝の正体。
爆音を響かせながら激しい水しぶきをあげて落ち込む迫力満点の滝! この水音が四方に轟き渡り、あたかも地震のようだったことから「地震滝」と呼ばれる由縁に。「地震」と書いて「なゐ」と呼んでいたことから「苗名(なえな)」に転化して、現在では「苗名滝」と呼ばれています。
そう、滝の本当の姿は苗名滝です。日本海に注ぐ川、関川にかかる落差55mの滝。
一番のビューポイントは、滝元に架かる吊り橋。何と言っても、真正面に見事な滝が見られ、風によって運ばれてくる飛沫を浴びることができます。この抉られた岩肌が滝の凄さを物語り、会話をもかき消すほどの勢いがいい滝。滝元にある吊り橋を渡った所に東屋があるので、座ってじっくりと眺めてみてもいいかもしれませんね。
滝を見て満喫した後は、腹ごしらえしませんか?
こちらは、滝の下流側の駐車場にある、お食事処「苗名滝苑」。こちらの名物は、湧き水を使った「流しそうめん」。流しそうめんは、回転式と竹とよの2種類あり、こちらは、竹とよそうめん台。流すと「するっ」と、早く目の前を通過するそうめんを掴むのは、なかなか難しく誰でも夢中になり、大人も童心にかえって楽しめます。流しそうめんを体験できることはあまりないので、この機会にいかがでしょうか。
お店では、流しそうめんほか、山の湧き水を引いた池で育てた「苗名滝」にちなんだ「滝鱒」を使った塩焼きや、カルパッチョなどのメニューも人気。清々しい自然の中、川のせせらぎを聞きながら、喉越し最高のそうめんを食べることができますよ。
※冬場は雪が降るため、11月中旬から4月中旬まで定休になります。詳しい営業時間は下記のMEMO【お食事処 苗名滝苑】よりご覧下さい。
お腹が一杯になったら、温泉で疲れをほぐしてみませんか?
こちらは、苗名滝から約4km離れた、県道39号線沿いにある杉野沢温泉センター「苗名の湯」。数百円と、手軽な料金で立ち寄れる温泉です。炭酸味・微塩味を帯びた、珍しい炭酸水素塩・塩化物温泉で、湯上りの肌は「スカット」さっぱり。強酸なので、肌が弱い人は出る前に水道水で洗い流すほどの、強力な温泉。そんな温泉にのんびり浸かって、英気を養ってみてはいかがでしょうか。
『温泉DATA』
泉質:ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩・塩化物温泉
(中性低張性低温泉)
泉温:31度 pH 6.6
苗名滝への遊歩道は、あまり整備されていなく、ぬかるんだ箇所があるので、スニーカーなどの歩きやすい靴で訪れるのがお勧め。
雪解け水が流れる春・紅葉が楽しめる秋は、更に格別な景色が見られますよ。
目の前で苗名滝を体感して、マイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュしてみる旅は、いかかでしょうか?
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(2023/11/29更新)
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