更新日:2015/01/13 11:05
写真:bow
地図を見る北野天満宮のお膝元にある「大将軍商店街」。地元密着型の小さな商店街ですが、2005年から「京都一条 妖怪ストリート」と銘打ち、妖怪によるまちおこしが行われている商店街なのです。
その商店街の中心的存在でもあるのが「お食事処いのうえ」。普通の店舗に見えても店の周りにたくさん妖怪が・・・!実はこの商店街の振興組合の理事長さんのお店でもあるのです。
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地図を見る店内にお邪魔してもやっぱりそこらじゅうに妖怪の姿が!そもそもなんでこの商店街が妖怪と関わりがあるかと言うと、この商店街のある一条通が古来から異世界との境界線であるとされていたからです。徒然草や今昔物語など数々の日本を代表する古典作品に、一条通で人々が魑魅魍魎と出会うような話が幾度となく書かれているのです。
そんな中でもとりわけ有名なのが、妖怪たちが夜中に大勢で行進する現象「百鬼夜行」。人間の使っていた古い道具が捨てられた事に腹を立て、妖怪となって夜中に人間に一泡吹かせてやろうというのが「百鬼夜行」。そしてその舞台となっていたのもやはり一条通だったのです。
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地図を見る閑話休題。妖怪話はさておきまして本題の『妖怪ラーメン』をご紹介しましょう。この妖怪ストリートの看板料理と言っても過言ではない「お食事処いのうえ」の『妖怪ラーメン』、まず度胆を抜かれるのはそのビジュアル!!
黒ッ!ていうかグロッ!
なんという地獄感ッ!!
スープは真っ黒、卵も真っ黒、そして赤い辛そうな粉がふりかけられているッ!麺はなんと紫色!『妖怪ラーメン』を名乗るだけあって凄いインパクト!と、とんでもないゲテモノラーメンの予感がッ・・・!
写真:bow
地図を見るとにかくもの凄いビジュアルの『妖怪ラーメン』、食べるには少し勇気がいります。しかし、覚悟を決めて実食ッ!
あれ・・・?美味しい。
しかも優しい。
見た目では「苦い」とか「辛い」なイメージがあったものの、拍子抜けするほどお味は実に普通なラーメンなのです。
真っ黒なスープの正体、実は竹炭なのだとか。むしろ健康に良さそう!真っ黒な玉子はピータン、真っ赤な粉は実は唐辛子でなくパプリカだそう。そして紫色の麺はクチナシ由来のもの。よくぞここまで揃えたもんだと感心するほど、ある意味エンターテインメントなラーメン!まさに妖怪ストリートで食べるにふさわしい『妖怪ラーメン』、ぜひご賞味あれ。
『妖怪ラーメン』 750円
写真:bow
地図を見る「お食事処いのうえ」から南へ歩くこと20m、そこには「百鬼夜行資料館」があります。一条通の妖怪伝説に興味が湧いたのであればぜひ立ち寄っておきたいポイントです。
入館は無料で、中には色々な妖怪のオブジェがお出迎え!手作り感満載の資料館ではありますが、古来から伝わる妖怪伝説の地、一条通を深く知る為にはここは外せないかも・・・。
この「京都一条 妖怪ストリート」は、 妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」や妖怪アートフリマ「モノノケ市」など、数々のイベントを生み出しています。また、その成功を足掛かりに嵐電の妖怪電車など新たなイベントも派生している程なのです。
妖怪ウォッチによる”妖怪ブーム”が起こる以前から、妖怪を使って京都の観光振興に一役買っている小さな商店街。一度訪ねてみてはいかがでしょうか?
■お食事処 いのうえ
TEL (075)461-7019
営業時間 昼11:00〜14:30
夜17:30〜21:00
定休日 火曜日
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この記事を書いたナビゲーター
bow
京都生まれ、京都育ちの生粋の京都人です。仕事で全国を飛び回り、京都の良さを再認識したため、京都の観光に携わる仕事をしています。全国を旅した経験と、観光業界に生きる人間としての視点、更には京都人ならでは…
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