地下宮殿にはメデューサの首が?イスタンブールの穴場観光スポット

地下宮殿にはメデューサの首が?イスタンブールの穴場観光スポット

更新日:2014/09/09 12:24

きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 温泉と歴史旅 Walker
イスタンブールの歴史地区は世界遺産にも登録されています。
オススメの通称イエレバタン・サルヌジュ(地下宮殿)は、実は地下の大貯水槽。
観光定番のブルーモスクやトプカプ宮殿のすぐそばにあり、歴史もあるのに、1985年にやっと一般公開されたという、穴場の観光スポットです。この地下宮殿には、大理石でできた「メデューサの首」やアポロン神殿にあったという「蛇の柱」も!
奥深く神秘的な地下宮殿をご紹介します。

市内観光、坂道には便利なトラム

市内観光、坂道には便利なトラム

写真:きんぎょ 美歩

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イスタンブールの歴史は古く、定住は紀元前1万5千年前、旧石器時代にまで遡るともいわれ、紀元前には「第二のローマ」とも呼ばれました。
街は東ローマ帝国時代、その後オスマントルコ時代にもその首都として存続し、国の崩壊とともに首都としての機能を失い、1925年にイスタンブールと命名されました。

地下宮殿に行くには、まず6本のミナレット(尖塔)で有名なブルーモスクを目指しましょう。
ブルーモスク周辺は、ボスポラス海峡を望む高台に建っています。
そこへ行くには坂道なので、やはりトラムの利用が楽で便利です。

トラムの改札口近くには、乗車専用の『ジェトン』という1回券のコインの売り場(自動発券機)があります。でもトラムに不慣れな旅行者にはイスタンブールカードが結構オススメです。
カードは市内の店や郵便局で購入できます。入金は、ジェトンの発券機の横に並ぶ機械でカードに入金すれば、日本のSuicaのように改札口でかざすだけです。
デポジット(6.5TR)が必要ですが、イスタンブールカードは解約(金交換)せずに、記念にお土産として持って帰るというのもいいですね。

モスクの最寄り駅のSultanahmet(スルタンアフメット)直前は急カーブ。坂道の両脇には、土産店やカフェが並びドキドキ、わくわく感も高まりますよ。

案内板にも『地下に沈む…』の文字

案内板にも『地下に沈む…』の文字

写真:きんぎょ 美歩

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トラムを降りて少し歩くと、写真にあるように、道路の案内板にはYerebatan・Sarnici(イエレバタン・サルヌジュ)とBASILIKA・CISTERN(バリシカスタン)と書かれています。
イェレYereとは「地に」、バタンbatanは「沈んだ」という意味のトルコ語。正式にはBASILIKA・CISTERN(バシリカ・シスタン)バシリカ貯水槽、またの名をユスティニアヌス貯水槽といいます。

実はこの地下宮殿は、地下の貯水槽で、現存する東ローマ帝国の貯水槽としては最大のものです。西暦527年にユスティニアヌス1世によって建設されたこの貯水槽は、アヤソフィアと宮殿に水を供給するために作られたもので、近年までイスタンブールでその機能を果たしてきた唯一の貯水池でした。驚きですね。

チケット売り場で並ぶと、モスクのすぐ傍なので、時間によっては礼拝の時を知らせる『アザーン』の声がとても大きく響きます。
異国情緒をたっぷり満喫でき、街の雰囲気に、きっと大満足ですよ!

圧倒される神秘の空間

圧倒される神秘の空間

写真:きんぎょ 美歩

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チケット売り場は、そのまま地下に直結しているので、売り場の奥から階段を降りて地下へ向かいます。眼下に広がるのは、まさに地下の宮殿!
ここは長さ138m・幅65mの長方形の空間。そしてアーチ天井を支えるため高さ9m、1列12本で28列、合計336本の柱があります。
ぼんやりとした灯りの中、水面に浮かびあがる柱の数々は、まさに宮殿の趣き、圧巻です!
幻想的、神秘的な空間の広がりに、思わず息をのむことでしょう。

回遊できる通路がついています。場所によって、暗い通路には水にぬれている箇所もありますので、足元に注意して歩きましょう。

ちなみに、この貯水槽は、ジェームズ・ボンドの映画『007 ロシアより愛をこめて』の撮影場所として使われたそうですよ。

柱の土台にあるのはメデューサの首!

柱の土台にあるのはメデューサの首!

写真:きんぎょ 美歩

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宮殿の幻想的な美しさばかりでなく、特に見てほしいのは、ぼんやりした宮殿の通路の奥まったところにある円柱です。
そこには大理石でできたメデューサの首が?!

数々の円柱の中、支える高さが足りなかったという2本の柱の、その土台にはそれぞれに横向きと逆さのメデューサの首が使われています。
メデューサは宝石のように輝く目を持ち、見たものを石に変える能力を持つといわれ、そして、石化された者を戻すには彼女の涙しかないともいわれます。

ここで使用されているメデューサの首は、古代ギリシャ・ローマ神殿からの処分品を調達したものだとか。こんなことにもトルコの歴史の奥深さ、歴史の一片を垣間見るような、感動を受けること間違いなし!

蛇の柱は願いが叶うパワースポット!

蛇の柱は願いが叶うパワースポット!

写真:きんぎょ 美歩

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宮殿内のたくさんの円柱のうち98本は4〜5世紀頃、建物の処分品を使用されたもので、これらの円柱の中に、目玉飾りの模様で覆われた通称「蛇(涙)の柱」があります。柱本体は、互いに絡み合った三匹の蛇からできているそうです。
これも必見!見逃さないでくださいね。
実はこれはデルフィ島のアポロン神殿にあったものとか。歴史の奥深さににますます呆然…!

蛇の柱には『穴』があり、この穴に親指をいれて、1回転すれば希望が叶うという願掛けの穴。まさにパワースポット!
ブルーモスクの中「湿った柱」が、実は本当の願掛けの穴だそうですが、旅の思い出に、ここでも願いをこめてぜひ挑戦してください!

情緒たっぷりな街並みイスタンブール

アジアとヨーロッパの2つの大陸を結ぶ都市イスタンブールの観光といえば、タイル装飾が見事な「ブルーモスク」、モザイク画で有名な「アヤソフィア大聖堂」、そのすばらしい宝物でも知られる「トプカプ宮殿」等々、見どころは満載です。
紹介した地下宮殿は、これらの観光名所の一画にあり、この周辺だけでもイスタンブール観光を十分に満喫できます。

歴史的な遺跡も、トルコ各地には数多く現存しています。
また、目玉のナザールボンジュウや手作りのオヤ、独特のキリムやタイル、食器等々、お土産や雑貨も、種々たくさんで心惹かれるものばかり。

親日的な雰囲気もあり、情緒たっぷりな街トルコ・イスタンブールへ、ぜひ旅してみませんか?きっと大好きになりますよ!

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/22−2014/08/23 訪問

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