フィリピンの首都マニラを500Km南下すると、この国第2の都市・セブシティを有する常夏の島・セブ島があります。ボホール島など、無数の美しい島々で形成されるビサヤ諸島に属し、気温は常に30度。ダイビングの聖地と呼ばれ、カジノやショッピング環境に恵まれているため、年間を通して観光客が途絶える時期がありません。成田、関西、名古屋空港の3空港から直行便の利用が可能で、日本人にも大変人気があり、最短4日からの格安ツアーも豊富にあります。
「オスロブ」は、セブ島の最南端に位置する小さな街。市内からは高速バスで約3時間。中心地とは対象的で、自然豊かな環境にあり、住民は主に漁業に従事しています。近年「ジンベイザメ餌付け見学」の定着に伴い、たくさんの観光客が訪れる街に変化しつつある「オスロブ」ですが、この「餌付け」が始まるまでは、村には漁業以外産業の無い、静かな街でした。
「餌付け」がスタートした経緯は諸説ありますが、漁のために用意したオキアミをジンベイザメに食べられてしまうことに悩んでいた地元の漁師が、「いっそのこと餌付けをして、観光客を呼ぼう!」と始めたことがきっかけと言われています。
現在、野生のジンベイザメの「餌付け」に成功したのは世界中でも「オスロブ」だけ。とても特別なスポットとして、世界中から注目を集めています。
「台風や船が出せないほどの悪天候を除いて、「餌付け」をする日は必ず来る。」つまり、見学できる日は必ずジンベイザメがいる=ほぼ100%の確率で会える!とスタッフが説明してくれます。
とてもおとなしい性格で、主に海中のプランクトンや小魚などを食べているジンベイザメ。臆病で、人間を襲う要素が非常に少ないこと、飼育が難しいことでも知られています。
実際は、ジンベイザメは餌を撒くボートを追いかけることに夢中で人間には、ほぼ興味を示しません。見学者が増え、混み合ってきたときに、意図せずジンベイザメと人間とがぶつかってしまうことがありますが、それでも特に気にとめること無く、ゆっくり通り過ぎてゆく、というのが現状です。
写真撮影に躍起になる人間とは対照的に、どのジンベイザメも終止落ち着いて食事をしている様子に、どんどん愛着が増してゆくのを感じます。
提供元:lotuspilgrim
https://www.flickr.com/photos/lotuspilgrim/セブ市内からオスロブに向かう交通手段は主に2つあります。
1つめは、自力で手配しながら目的地を目指す方法。オスロブのビーチへは、セブ市内からバスで1本、 乗り換え無しで辿り着けます。正しい高速バスにさえ乗ることができれば、経路は単純です。この方法なら、交通費、食費、エントランスフィー込み、予算はシュノーケリング・1人5,000円〜8,000円、ダイビング・1人12,000円〜1,5000円程度です。
2つめは、ダイビングショップにツアーを申し込む方法。こちらは、交通費、食費、エントランスフィー、ガイド込みで、シュノーケリング・約20,400円、ダイビング・約27,600円です。(料金参照: ダイブショップツアー「ブルーコーラル」より) 。
セブには日系のダイビングショップが多く存在しているので、日本から事前に申込が可能です。中には、申込から現地でのツアー参加中、全て日本語で対応可能なショップもあります。往復の交通手配は勿論、現地受付、機材準備など安心して全てお任せできるので、 異国の地で不安を抱えること無く楽しみたい方は、ダイビングショップの利用をお勧めします。
どちらの手段にも共通して必要なものが「早起き」。「餌付け見学」は地元の漁師さんによって運営されているため、営業は午前中のみ。そして、午後に近づくに連れて、ジンベイザメが満腹になって沖に帰ってしまい、頭数も減ってしまうので、できるだけ午前の早い時間にオスロブに到着して、見学をスタートできるようにプランを組むことが鍵となります。早朝4〜5時にセブ市内を発つのが理想的です。
[高速バス発着ターミナル]
セブ市内「サウスバスターミナル」。朝3時位から営業していて、利用客も多く、早朝から売店も開いているので、スナック菓子や飲み物は簡単に手に入ります。
[利用便]
直行便(OSLOB)行き、バトー(BATO)経由など、いろいろあるので、ターミナルで直接スタッフに確認することをお勧めします
[エアコンバス/エアコン無しバス]
・エアコンバス(片道155ペソ/約370円)
冷房が効きすぎているので長袖必須
・エアコン無しバス(片道135ペソ/約330円)
窓全開で平均80kmで走行するので、
排ガスと塵対策で、サングラス・マスクのご用意をお勧めします。
・各1時間に1本の運行予定
到着後、現地で直接施設に申込をします。
高速バス利用の場合はオスロブの「アーロンビーチリゾート」降車後、まず受付を探しましょう。停留所近辺の道路両脇に沿いに2〜3個の『ホエール・シャーク・ウォッチング(Whale Shark Watching)』という看板が出ています。看板内の矢印が指す方向へ進むと、海岸側にむかって開けたビーチに出ます。そちらが受付場所です。
受付を見つけたら速やかに登録手続きを。この時点でコースの選択を行います。コースは3種類。1.ボート上からの見学、2.シュノーケリング、3.ダイビング。受付でレンタル機材の確認、カメラの貸出しの有無、支払いなど全ての手続きが完了します。
登録完了後、着替えを済ませて、5分ほどの簡単なルール説明を受け、いよいよ海に向けて出発です!
[下車停留所]
アーロンビーチリゾート(Aaron Beach Resort)
[コース]
1. ボート上から見学
( 300ペソ/約720円)
2.シュノーケリング30分
(1000ペソ+マスクレンタル50ペソ/約2600円)
3.ダイビング
(1500ペソ+ガイド代1500ペソ/約7200円)
防水カメラは現地で借りることができます。貸出しのカメラはだいたいが、800万画素クラスのデジタルカメです。レンタル料は1台500ペソ(約1200円)。持参のSDカードをレンタルカメラにセットして撮影します。撮影した画像のCDへの焼き付け、焼増しも受け付けています(1枚100ペソ/約240円)。終了後、15〜20分で受取り可能です。グループ参加の場合は、帰宅後、画像シェアの手間が省けるので、このサービスはとても便利です。
シュノーケリング体験では持参のカメラでもレンタルカメラでも、撮影を同行のスタッフが引き受けてくれます。彼らはベストショットを生み出すノウハウを心得ていてとても心強いです。スタッフの「今だ!」という合図に合わせて、深く潜ってポーズを取ると、しっかりとジンベイザメが映り込んだベストショットを作り出してくれるので、30分の時間いっぱいに、何度もチャレンジしてみましょう。
日本では水族館でしかお目にかかれず、海外で潜るダイバーにとっても、遭遇できる確率が高いとは言えないジンベイザメ。オスロブではそんな憧れの存在に、ほぼ100%の確率で出会えて、多いときには一度に20頭を越すジンベイザメを目にすることもできます。
そして、一緒に潜ることで味わう興奮と迫力は、忘れられない体験になること間違いありません。ぜひ、次の連休に、セブ島で満足度の高い旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
記事内の料金表記は100ペソ=約240円(2014年11月のレート)にて換算しています。
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