フランスで最も美しい村のひとつとして登録され、近年世界遺産にもなったRiquewihr(リクヴィール)の村は、「葡萄畑の真珠」と謳われ、毎年20万人もの観光客が訪れます。
葡萄畑からひときわリクヴィール村の美しさを際立たせているのが、今でも村の人達の生活を見守る、12世紀に築造された防壁の存在です。昔の関所にあたる、噴水の美しい市庁舎の門をくぐれば、正面に見える時計台まで敷石(パヴェ)の道が貫き、中世の雰囲気に一転!さらに細道を歩けば、不思議と古い田舎に帰ったような心地よい安堵感を覚えます。
リクヴィールの村には15世紀からヨーロッパに伝わるチューダー様式の家が立ち並び、ドイツ紋様彫刻が施された木梁と、色とりどりに塗られた漆喰の壁の対比に圧倒されます。これは特にアルザス様式とも呼ばれ、色彩の豊かさはクリスマス・マーケットやイルミネーションの素晴らしさで名を馳せる土地ならではのもの。四季を通じて窓辺を飾る花々も、一段と彩りを添えています。
この地方はドイツ・スイスとの国境が近く、村で見かける特産物も、中世フランスの保存食ハチミツ練り固パンの他、プレッツェル、カスタード入りドーナツ、クグロフ、フランス語でタルト・フランベと呼ばれるドイツ式ピザ、リースリング・ワイン、陶器や麻製品の絵柄、民族衣装もまたドイツ式など、フランスでありながらも、ドイツからオーストリアにかけての地方文化を色濃く反映しています。
リクヴィールの村の傍には、アルザスのシンボルであるヨーロッパこうのとりの保護施設があります。そこから自然に飛来したこうのとりに、村の中でも出会うことができます。幸せを運ぶ鳥とされているだけに、絶滅寸前だったこのうとりが、今ではここからヨーロッパ各地に戻り、順調に繁殖しているのは嬉しいことですね。
この地方ではリースリング種を始めとするワイン用葡萄の栽培の他、ミラベルという梅の一種や、さくらんぼ、またミルティーユという野生ブルーベリー等の果物も特産です。これらは郷土料理にも取り入れられています。
「フランスで最も美しい村」のひとつであり、世界遺産にも登録されていることから、一年を通して世界中から沢山の観光客が訪れるリクヴィールの村。地元ヴォージュの山々はツール・ド・フランスのコースにも選定されるように、夏はサイクリング、冬はスキーやスノーボード等、多彩なアクティビティを体験することができます。モミの木の森にいだかれながら、スピリチュアルで本格的なヨーロッパのクリスマスを、大切な人達と静かに過ごすこともできます。色々な楽しみ方ができる旅先です。
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(2024/10/14更新)
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